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牛肉の希少部位で知名度の高い部位とは?

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ご覧いただきありがとうございます。

牛肉を購入する時にラベル表示を見てみると大抵の場合見るとしたら「もも」や「サーロイン」「かたロース」ぐらいしかわからないかもしれません。

焼肉店では、「らんぷ」や「カルビ」「ロース」ではないかと思います。部位名といっても様々ありますが、飲食店以外の精肉店やスーパーの「表示」においては、全国的に統一されていてそれに基づいて法規でも表示義務が課せられ、どのような表示をすればよいか決まっています。

では、なぜほかの部位の名前が存在するかというと、お肉自体は筋肉の集合体であり筋肉名がきちんとあります。どこにどのようなものが絡みあっているのか明確にするために名前があります。

部位名も代表的なものがありますが、細分化していくと細かい部位名が存在します。

代表的な部位名は全部で13部位ありますが、「まえすね・ともすね」「うで(カタ)」「かたロース」「まえばら(かたばら)」「サーロイン」「ヒレ」「中バラ」「そとばら」「ヒレ」「リブロース」「うちもも」「しんたま」「そともも」「らんいち」になります。

この中では希少部位といえば「ヒレ」にあたります。「ヒレ」は、牛一頭に対して2本しかとれません。重さに換算すると1本が2kg~4kgになります。牛が大体400kgですと「ヒレ」は全体的に2~4%しかないことがわかります。

では、世間一般的にみると「しんしん」などの希少部位と言われるものは一体なんでしょうか?

現時点では、基準となるものはありませんが一般的に言われる希少部位とは、先ほどの13部位をさらに分割したものでほぼ量が極めてないようなものです。

今回は、極めて少ない希少価値の高い部位の知名度についてご紹介いたします。l

知名度の高い「希少部位」とは?

希少部位は、牛一頭で多くの数が存在します。

全てを紹介していくと大変なことになります。

正直、製品化されている部位だけで200はこえるとされているので、紹介していくには大変なことになります。ただし、私が掌握している部位(商品名)は160部位ほどありますがきちんと名前はあります。しかし、アメリカになるとすべて名前ではなく商品コード(数字だけ)になります。

では、誰もが知っているだろう!聞いた事がある代表的なものを紹介します。

希少部位の「みすじ」

濃厚な味わいと食感が味わえる「みすじ」とは、うで部位の一部分になります。

人間でいうと肩甲骨に張り付いているお肉になります。「うで」部位には、「みすじ」以外に「うわみすじ」「にのうで」「かたさんかく」「こさんかく」で構成されていますが、「うわみすじ」を知っている人もいるでしょう。

うで部位は、たんぱくな味わいではありますが、「ミスジ」だけ別格に味が変わります。ファミレスでは「ミスジステーキ」など見かけますが、食感があり、肉の弾力が良く感じられます。

国産や輸入のミスジ

希少部位「フランク」

一頭買いをしている焼肉店では「ささのはカルビ」という商品名をみかけます。

そとばら部位の「フランク」という部分ではありますが、肉をカッティングしたときの断面が「ささのは状(葉脈)」のように脂が入っているのが大きな特徴になります。バラとつくものは、非常に濃厚な味わいになりますが、フランクだけはあっさりとした「ハラミ」のような味わいをもっています。

バラからみれば比較的食べやすいものではないでしょうか。

希少部位「しんしん」

近年取り沙汰されている「しんしん」は、関西では「まるしん」とも呼ばれていますが「しんたま」部位の一つになります。

非常にあっさりしていて艶のある部位ではありますが、非常に硬い部位でもありますので薄切りにして焼肉などに提供されます。この部位を知っていると結構マニアだと言われますが、「しんたま」部位には「ヒウチ」なるものも存在します。

「ヒウチ」は、関東読みで「ともさんかく」ともいいます。

お肉に携わる方は、牛のまえの方を「まえ」とよびます。例えば「まえすね」という部位を前側のすねだから「まえすね」といいます。ですが、牛の後ろ側を何と呼ぶかといいますと「とも」とよびます。「すね」部位においては「ともすね」といいます。

「ともさんかく」は後ろ側にあると判断できるようになりますね。

希少部位「イチボ」

「イチボ」は、準高級部位にあたる「らんいち」の中の一つになります。

「イチボステーキ」というのは見かけると思いますが、部位の全体からみれば高級な部位の一つになります。「らんいち」は、「イチボ」のほかに「らん」「らんぼそ」「らんかぶり」があり、「らんぼそ」と「らんかぶり」を合わせて「らんぷ」とも呼ばれています。

あっさりとした味わいですが、和牛ともなると肉そのものの味が非常に際立ってでてきます。味わい深いとは「いちぼ」にいえるでしょう。

あまり知られてはいませんが、「らんいち」からでてくる「ネクタイ」という部位もあります。面白い名前ではありますが、男性が付ける「ネクタイ」とまったくおなじ形をしているため呼ばれていますが、地域によっては「しゃくし」ともよばれています。

まとめ

今回は、希少部位での有名どころについてご紹介してきましたが、まだまだ沢山あります。

様々な名前や分割して提供されていますが、それぞれの特徴が際立ってあらわれているため小割して提供されます。ここまで小割するには技術と知識がないとできませんが、見つけてみると様々な味の出会いを感じられるので是非とも食べてみてはいかがでしょうか。


【プロ】も絶賛!!ミスジステーキの魅力とは!?

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ご覧いただきありがとうございます。

「ミスジステーキ」とはご存じでしょうか。多くのファミリーレストランでも見かけるようになった「ミスジステーキ」について魅力を惜しみなく紹介していきたいと思います。

今回は、「ミスジステーキ」の

  • ミスジとはどこの部位?味わいとは?
  • 焼き方とは?
  • どれくらいのカロリーがある?

以上の点を紹介していきます。

牛一頭の2%しか食べれない希少部位「ミスジ」には魅力が満載!

過去10年に比べれて牛の一頭の体格や重さは大きく変わりました。

特に和牛においては、約450kgが大きいとされていましたが近年では、肩幅がでかくなったり、ももが大きくなったりと環境や与えるエサによって現在では大きいもので、650kgとすさまじくなりました。

お肉をカットする人にとっては重すぎて息を切らしながら作業をしている状況です。

私も正直、骨を抜く作業になると「イヤ」になります。

では、重さが変わるとどうなるのかといいますと。

国産や輸入のミスジ

350kgぐらいの牛でうすいミスジとなります。しかし、和牛や牛自体がでかくなるとミスジが非常に大きくなります。

和牛ミスジ

この厚みだとステーキにいけるのでは?との観点から「ミスジステーキ」が登場します。

では、ミスジとはどのような味わいとどこの部位なのか触れていきたいと思います。

ミスジとはどこの部位?味わいとは?

「ミスジ」とは、うで(かた)部位からの一部分で、人間でいえば肩甲骨の裏面にそくしている部位にあたります。

ミスジの印象としては、カッティングすると真ん中にスジが通っており広がるようにサシ(脂肪交雑)がはいります。少し「ともばら」のフランクと似ていますが、和牛においては美しいものになります。

国産や輸入では、サシがあまり入っておらず赤色が濃くなってきます。これは、和牛と国産で見分けられます。

うで部位の特徴といえばあっさりしたものですが、「ミスジ」の味わいは適度な弾力があり食感もよく、脂の濃厚さを感じさせない特徴的な味わいがあります。

松坂牛などのブランド牛になると色合いや肉質など艶がのってきます。

和牛やブランド牛を食べ比べるのもよいかもしれません。それぞれ「ミスジ」といえど味わいが変わってきます。

ミスジステーキの焼き方とは?

焼き方には様々ありますが、大切なポイントとしては必ず焼き上げる前に常温にもっていくことが大切です。これは、肉芯温度が焼き上げでポイントになるからです。

冷蔵庫から約30分ほどだし、肉の中心温度をあげてあげることで美味しく焼き上げることができます。また、片面は強火でカラッと焼き、返してときに焼き具合を調整する事が大切です。

うまみでのもとである肉汁を中に閉じ込める事により食べた時に肉汁がふわっと広がります。

ご参考にこちらでも紹介しています!

また、希少部位であるがために価格も立派になりますが、焼き方や調味の仕方を間違えると非常にもったいないですので抑えておいたほうがよいでしょう。

私が個人的に好きな「ミスジ」でも特に濃厚に味わえるとしたら、ここしかないです。これは、骨を抜く作業しか知らないかもしれませんが、肩甲骨には軟骨がついています。

肩ロースとゆういつ接触しているところになりますが、軟骨とミスジの接合部分をうまく一枚切りにしたステーキがミスジの一番醍醐味だといえる部分です。肩ロースのザブトンとミスジの味わいが重なり、非常にやわらかいです。

マグロのトロといったところではないでしょうか。

ミスジにはどれくらいのカロリーがある?

気になるカロリーにおいてですが、全体的に「うで」部位はカロリーが少なめです。国産、輸入によってもカロリーがかわりますが参考に掲載していきます。

(可食箇所100gで調理前のカロリーなります。)

kcal単位

交雑牛 乳用種 豪州アンガス
うで(かた) 246 323 214
サーロイン 351 357 281
ヒレ 208 174 168
もも 260 170 231

出典公益社団法人 日本食肉消費センターになります。

和牛のデータが残念ながらありませんが、データができたら公開します。

全体的にみるとあっさりしている「もも」部位とあまり変わらないように見受けれますので、あっさりしていることの理由でもあるのではないでしょうか。




まとめ

今回は、ミスジステーキについて記載してきましたが、希少部位といわれる部位は多く存在します。

まだ、注目すらされていない箇所もありますので、私だけが知っている部位があるとしたら、あなたはお肉「博士」かもしれません。また、新しい発見もお肉の醍醐味です。

まだまだ探求すればいろんなものが見つかりますよ。

では!

牛肉の牛肉希少部位【10選】

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ご覧いただきありがとうございます。

牛肉においては数多くの希少価値の高い部位が存在します。

例えば、「ミスジ」「いちぼ」「しんしん」なんてのも最近では注目されるようになりました。しかしながら希少価値高い部位なんてのは、まだまだ沢山あります。

法規できまっている部位を全て集約していくと200以上あるのではと声があります。

今回は、中々の美味であり、全国的にもなかなかお目にかかれない部位を「10個」ご紹介していきます。

あなたはどれだけ知っていきますか?希少部位を厳選10部位をまとめ

表示ラベルで記載がある部位においては、13部位があります。

13部位でもそれぞれ小割していきくと「希少価値」の高い部位がでてきますが、それぞれ非常に硬く食べづらいものなと多数存在します。しかし、中でも肉そのものの味わいが楽しめ、焼肉として可能な部位について記載していきます。

ただし、注意すべきことは、硬過ぎたり、味が引き立たず、焼肉には難しいものであってはいけませんので品種が交雑、和牛、ブランド牛を使用した場合に限ります。




「すね」部位

「すね」部位には「まえすね」「ともすね」があります。

「まえすね」は前肢であり、「ともすね」は後肢となっており、運動量がはげしいことから非常に硬く、すじばっている部位であり、煮込むと肉の味が非常に染み出る部位として、煮込み料理に多く使われます。

「たわら」部位

「たわら」部位は、「まえすね」の一部分ではありますが、この部位は一頭で約600~800gほどの希少価値の高い部位になります。

すね部位にしてはやわらかく、冷蔵庫で肉をしめてから薄切りに焼肉カットすると食べやすくなります。食感や味わいは、「タンもと」のように脂と肉そのものの味がうまくからみあった味わい深いものになっています。

※Aの部分が「たわら」部位です。

「うで(かた)」部位

うで部位は、全体的に価格の評価が低い部位になります。

本来は、複雑に肉がからみあって構成されたものですので、手間をかけずに一部のスジや脂をのこして安価な「しゃぶしゃぶ用」や「すき焼き用」として使われることが多いのですが、あっさりした味わいが特徴となっています。

ただ、肩甲骨の裏側にあたるミスジにおいては、サシが入り、味がのっているため、希少部位として注目をあびるようになりました。

「くり」部位

うで部位のなかには、様々な部位が存在します。

その中でも「くり」という部位がありますが、本来は、「かたさんかく」といいます。ミスジにおされ、あまり知られていない「かたさんかく」は、赤身肉ではありますが、以外に肉の味が濃厚な部位です。

しかし、若干硬めでありますので薄切りにしたほうがよいでしょう。

「ともばら」部位

ともばら部位は、中心にそって分割され「なかばら」と「そとばら」としてわけられます。

牛肉の中では、特に水分量が少ないため「もも」部位と比べて焼き過ぎるとパサついた焼肉になります。バラ系統ではありますので「カルビ」としてもよくつかわれ、焼肉としてよく使われます。

ただ、脂肪が多いため、濃厚な味わいが特徴です。

なかばら

「かいのみ」部位

「なかばら」部位の一部分になる「かいのみ」部位があります。

かいのみ

ハラミと対(つい)になる部位ではありますが、ハラミのように赤身であり、あっさりとした味わいが特徴です。

「フランク」部位

「そとばら」部位の一部分になります。

フランク

別名「ささ肉」「笹の葉」ともよばれ、笹の葉のように葉脈のようにサシが入り、似ていることからこのような名前が付けられています。

サシが多いく、見栄えが美しく、綺麗な肉色ではありますが、バラ系統にかかわらず、非常にあっさりとした味わいです。

かたばら部位

通常は、スライスものとして使われ「切り落とし」や「こま切れ」として使われることが多い「かたばら」は、非常に硬い部位となります。

しかし、そのように硬い部位にしては希少価値の高くやわらかい部位が存在します。

「ブリスケ(赤身部分)」

かたばらの赤身部分の一部になります。

※2の部分

先の細い部分の一部分は、品質がよければ柔らかく「焼肉」としてつかわれます。肉の味はあっさりしていますが、噛めば噛むほど肉の味がしっかりのこる味わいのある部位です。

細かな部位名としてありませんが、「肉うどん」としても使われることが多いです。

ネック

ネックは非常に硬い部位のため敬遠されがちの部位ではあります。

コマ材やミンチに使われることが多いですが、きちんと肉質の判断ができれば良い活かし方がわかります。

「ヒモ」

ネックにあるヒモ状のものを呼びます。

鶏でいえば、「せせり」の部分にあたります。とれる量があまりにもとれないため非常に高価な部位になります。

鶏の部位で一番うまいのは「せせり」と言われることが多いですが、牛もかなりおいしい部分になります。

「そともも」部位

そとももは、もも部位の中でも非常に硬いものになります。

安めのしゃぶしゃぶ用として使われることが多く、輸入やホルスタインであれば「しぐれ煮」用としても使われることが多い部位です。

「千本すじ」

そともも部位を小割していくと「はばき」といわれる部位があります。

「はばき」部位をさらに小割していくと「千本スジ」と呼ばれる部位ができます。無数のすじの集合から「千本すじ」とよばれています。

見た目は硬そうですが、意外にやわらかく、食感もあります。一時期オークションでかなりの高値で売買され、反響があったこともありました。今でも一部のマニアの中でも高値で取引されることが多いようです。

「しんたま」部位

しんたま部位には多くの部位があり、しんしんやかめのこなど有名な部位があります。




この部位は、あまり小割することなく「しゃぶしゃぶ用」として使われることがありませんが、お店によってはオーダーカットで注文することができますので食してみると良いです。

ただ、厚切りにすると硬いので、なるべく薄めにカットすると良いでしょう。

しんしん

「しんたまかぶり」

あまり知られることなく、ミンチやこま切れとして使われるカブリです。

一部分では「にこいち」とも呼ばれ、品質がよいものは「焼肉」としても使われることがあります。

しんたまかぶり

「らんいち」部位

らんいちといえば、準高級部位として「サーロイン」とつながった部位になります。

「イチボ」ステーキという名前で出されることは多いですが、この中でもあまり注目をあびることがない部位が存在します。

「らむしん(らんぼそ)」

らむしんとしての名前より「らんぼそ」と呼ばれることのほうが多いかもしれませんが、「ランプ」ステーキや焼肉としても使われることが多いのではないでしょうか。

らんぼそ

ただ、肉の味がしっかりしていることから、「ローストビーフ」にも着目されるようになりました。

「しゃくし(ネクタイ)」

ネクタイやご飯を移す時に使う杓子のような形をしていることからこの名前がついたとされています。

たんぱくな味わいが特徴ですが、おつまみのように一品で出されることが多かった時もありました。香辛料とうまく組み合わせるとで良いおつまみになります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

希少価値の高い部位は、まだまだありますが一握りの10の部位を選び、紹介させていただきました。

どのような部位から希少価値のある部位があるのか明確になったと思います。また、それぞれ意外な味わいをもった特徴的な部位となっていますので、参考になればと思います。

業務用の国産の【ヒレ】を★激安★で手に入れる方法がある

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ご覧いただきありがとうございます。

今回は、業務用の卸売市場から国産の【ヒレ】を安く手に入れ、どのような方法でステーキで食することができるのかご紹介していきます。

最高級部位として君臨する【ヒレ】は、業務用の国産を購入するのに数万円かかるものが多くあります。希少価値と最高級部位というブランド力で和牛では1本あたり3~5万円のものが多く、交雑においては、まだまだ3万円前後します。

このような価格の中で、国産のヒレを交雑の半額ほどで購入することができます。

一体どのようにすれば購入ができ、また、ステーキにするにはどうしたらよいのかご紹介していきます。

購入方法が難しい「ヒレ」を安く購入するには、品種の選択肢を変える事が必要

和牛、交雑のヒレは高価だということが理解できたかと思います。では、安価で購入するにはホルスタインという品種で選択することがポイントとなってきます。

しかしながら「ホルスタイン」は、硬いのでは?薄っぺらいのでは?味がおちるのでは?と思いがちになりますが、色合いや艶などは和牛や交雑にはやはり劣ります。

しかし、最上級部位だけあってやわらかく味わいは、たしかなものになります。




ヒレ部位の特徴とは

ヒレという部位名は、関東名であり、「ヘレ」は関西になります。英名では、「テンダーロイン」となります。

特徴としては、もも肉よりサーロインの内側にあり、ほとんど使われていない筋肉なので、牛肉の中でも最もやわらかい部位になります。ヒレ部位は、本体とやや硬めのみみ部位からなります。

また、よく動くもも肉などと比べると、やや赤身がうすいし変色しやすい。ロースやいちぼに比べて味は若干劣りますが、柔らかさと赤身肉の美味しさでは牛肉の中でもどのような方でも美味しく感じられる味です。

ヒレのすじ引きと整形(右側部位)

ヒレの取り扱いに注意すべき点は

  • ヒレの裏側の骨はだと小骨を残らずていねいに取り除く。
  • みみ部はヒレ部から切り離さないようにすじを引くこと。
  • 雑肉は硬いので切り離します。

 

用途と調理上の注意

牛のヒレは和牛、乳牛、輸入牛も同じで、最適な用途はステーキ、バーベキュー、ローストビーフなどによいです。また、ヒレは決して焼き過ぎないようにすること。焼き過ぎたヒレは、肉がパサパサになり折角の上級肉も台無しになります。

抜骨あとの骨はだを取り除きます
  • 図にあるように骨肌や血管、脂肪を取りのぞきます。
  • ロース骨を抜いたあとの骨はだ、軟骨、小骨を残らず丁寧に取り除きます。

ヒレあたまの骨はだとすじを引きます
  • 薄い膜を手ではがしとり、その下にあるすじを引きます。
  • かん骨の、抜骨あとの骨はだのすじを引きます。
ヒレあたまの雑肉をとり、みみ部の脂肪とすじを引きます
  • ヒレあたまの上のすじに沿って脂肪と一緒に取り除きます。

※雑肉はカレー用に使えます。

ヒレ上面の脂肪を除きます
  • すじの上は、ナイフですじにそって脂肪をはずし、つづいて左手で脂肪を剥がしとります。
右側の食い込んでいる脂肪を取り除きます
  • 食い込んでいる脂肪は、ナイフの刃先でえぐるようにして取り除きます。
  • 脂肪を取り除いたあとで、薄い雑肉は硬いので取り除きます。

赤身肉をすじより離し、上面のすじをひきます
  • すじの上に覆いかぶさっている赤身肉をすじより離して、すじを引きやすいように出します。このとき必要以上にナイフをいれないこと。
  • ヒレの3分の1左側だけ手前にすじを引きます。
  • ヒレの方向を変え、ナイフを逆にもって残りのすじを引きます。

あとは、ヒレの頭からカットしていけばステーキなどにできます。また、ヒレは形がくずれやすいので保管には、ラップでグルグル巻きにすると見栄えが整います。

ラップを巻いておくと綺麗に切りやすくなりますので活用するとよいでしょう。




ヒレ部位の安く購入する方法とは

チェック項目からMマート(食材卸売り場)へのリンクをクリックすることでエムマートに入ります。また、登録等をすませば代引きで購入する仕組みになっています。

色合いが濃く、艶があまりありませんが「ヒレ」としては充分の価値があります。また、エムマートには「格安コーナー」があり、さらに割引きで購入することができます。

まとめ

ヒレ部位は、最高級部位といわれるほど価格が高価であり、一頭からとれる量が少ないため希少価値の高いものです。

有名な部位だけに得られる価値は誰しもが知っています。ヒレを食べてみたいが国産では高価すぎて購入が難しいと判断するのではなく、少し仕入れるポイントをずらしてあげれば牛肉は、必ず安価で購入できます。

ただし、肉の特徴などをしっかりおさえることができなければ、肉の良し悪しがいかせません。もっとも重要な点をおさえながら是非とも肉をより活用して価値を提供できればと思います。

そうでなければ面白味がありません。

では次回に!

牛肉の中でも【上質】な味わいの肩ロースを徹底解説!!

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ご覧いただきありがとうございます。

牛肉の中でもあっさりした味わいでありながら奥深い味わいをもっているのが「肩ロース」。部位の中でも最も大きい部位になりますが、焼肉店においてもこの「肩ロース」を焼肉用としてうまく活用されているところあります。

ただ、主だった料理用途は、スライスにして「すき焼き用」、「しゃぶしゃぶ用」として使われることが多いです。肉の味がしっかりしているところからこの用途が中心になるのではないでしょうか。

また、上質なものは骨付きなら(酸化を防ぐため)2週間は鮮度を保ちつづけるので、少しずつ販売されているところもあります。

今回は、そのような「肩ロース」の整形のポイントをおさえながらどのような部分が、焼肉やステーキに使われているのか解説していきます。また、使用品種は、和牛、交雑、上質なアンガスが適切かと思いますのでご紹介していきます。

「肩ロース」の焼肉やステーキにはリブ側を活用するとよい!

「肩ロース」は、関東名では「かたロース」、関西名では「くらした」とよばれ、英名では「チャックロール」と呼んでいます。
英名では、ロース芯を「ロール」と呼んでいますので、「ロール」と言葉が入ると芯があるんだとわかります。




「かたロース」の特徴

「かたロース」部位は、牛肉の部分肉の中でも最も大きな部位にあたります。大きいものでは20kgを越えるものもあります。

「かたロース」は、同じ部位でも部分によって肉質や柔らかさ、風味がことなります。リブ側は、リブロースと同じ最上質の肉です。真ん中のくらした部分は赤身肉で断面も大きく霜降りも入りやすく見栄えがよいです。

しかし、肉質は硬め(ネック側に近いほど肉は硬くなる)、味もロースに比べると若干劣ります。ネック部分になるとすね部位のように硬くなります。

すじ引きと整形

ポイント
「かたロース」部位は、抜骨後の骨はだや小骨が多いため、これらは口に入れるわけにいきませんので、取り除く必要があります。ネックは特に多いため注意する。

肉の厚い部分だが脂肪は薄目につけます。

内側のかたロース上面の骨はだ、スジを全部とりのぞきます

抜骨後の骨はだや、骨と骨との間のスジを取り除きます。

ナイフは刃先からあご(手元)の端まで全部使って手早く、確実に引き上げていく。

けんびきすじ(背筋・鬼すじ)を取り除きます

  • けんびきすじ(黄靭帯)に沿って上側、下側にナイフを入れる。(深くめくらないこと)
  • ネックの方よりけんびきすじをめくりあげ一気にはぎ取る。
  • そぎ取ったあとの、下側の硬いすじやかたこぶのまわり丁寧に取り除きます。
ネックの骨はだ、小骨、すじを取り除きます

  • まず、図のように1骨ごとに、細くつながっている血管、脂肪、すじ、骨はだを同時にとれるだけ一度に取り除きます。(これで7割くらいとれる)
  • 残りの骨はだ、小骨は捌きナイフで丁寧に取り除きます。
ネックの先端の薄い膜、汚れ、乾燥、変色、脂肪を取り除きます

ネックの先端は早く変色したり乾燥しやすい。これは丁寧に表面だけ薄く取り除きます。

ばらあし上面のすじを引きます

  • ばらあし上面のすじ(膜)を脂肪と一緒に引きます。(脂肪が多いときは、まず脂肪だけを取り除き、その後すじを引きます)
  • このとき、かたロースの山の上面の軟骨を一緒に取り除きます。
ばらあしくぼみの骨はだ、小骨を取り除く

小骨の確認は必ず必要です。

ネック外側のすじ、汚れ、印、乾燥、血管を全部取り除きます

  • すじの引きやすいように、凹凸のところは手で平らになるようになでる。
  • ここに太い血管があるから取り除きます。
  • 太い血管に沿って、細長くついている脂肪は取り除きます。
ネック部のすじを引きます

ネックの外側の平らな面のすじ(すじというより膜)は、薄いが硬いので取り除きます。その下薄い脂肪は残すこと。

かたロースの脂肪を取り除きます

捌きナイフを使って肉をめくり上げ、脂肪を取り除きます。脂肪は5ミリ位かたロースに付けて残すようにする。

はご板の軟骨を取り除きます

捌きナイフを使うと取り除きやすいです。

かたロースのスジをひきます
  • はご板の骨はだ、すじをつづけて引きます。
  • 脂肪の多いものは1ミリ位残し、余分な脂肪は取り除きます。

 

くらした部位の小割とすじ引き

ポイント
くらした部分も小割前に内側、外側のまわりはすべてすじを引いてから小割します。こうすると、作業しやすく効率もよいです。

1部位しか使わないときは、まわりのすじを引かずに分割し、必要な部分だけを小割りし、すじを引きます。

ネック端を切り離します

・点線よりネックを切り離します。切り離す目安は、第一肋骨(バラ骨)のネック側です。

くらした部位とかたロース部位を切り離します

かたロース芯をはがしとるようにして、左手で持ち上げ、くらした部位とかたロース部位を分割します。

バラ足を切ります

ロース芯より2センチ位のところにナイフを入れます。

下側のくらしたは切らないように、バラ足だけを切ります。

くらしたのすじを引きます

脂肪の厚い部分は適度に削りとり、すじを引きます。くらしたの肉厚部分は脂肪をほとんど取り除き、すじを引きます。他は薄目に脂肪をつけて仕上げる。

くらしたの脂肪部分を切り離し分割します。

  • かたこぶを切り離します。
  • 脂肪の多い部分と赤身を切り離します。

かたロース部位上側

英名がチャックアイ・ログになります。

特徴としては、かたロース部位は、リブロースの延長の部位になります。したがってリブロース側はリブロースと同格のよい肉質になります。しかし、ネック側に行くにしたがって肉質は落ちます。柔らかさも、ネック側はやや柔らかめの赤身肉です。このように同じ部位でも異なった肉質です。

主にステーキや焼肉用に使われます。

くらした部位

関東名では「ざぶとん」、関西名では「くらした」とよばれ、英名では「チャック・フラット」と呼ばれています。

特徴としては、赤身肉で肉も厚く、断面も適度にあり、サシも入りやすい部位なので見栄えも最高です。ただ、風味はリブロースやサーロインに比べてやや劣ります。肉の目が一定でないことややや硬めが難点です。

焼肉用に使われることが多いです。

かたこぶ部位

特徴としては、細長い赤身肉です。

サシも入りやすい部分ですが肉質は硬い部位になるため、切り落とし用として使われます。

かたロースかぶり

この部分は、サシが入りやすく見栄えもよいですが、肉が薄いのがほとんどです。

肉厚のものは焼肉用ですが、味わいからシチュー用として使われることが多いです。肉質が硬めのため厚切りには向いていません。




まとめ

今回は、「かたロース」部位を徹底解説しましたが、いかがだったでしょうか。

紹介した割り方などは、あくまでも一例にはすぎませんし、用途も限られたものではありません。先ずは、割ってみて、食べてみてどのように自分が感じたかによって使い方が違います。

大切なのは、「知る」ことが大切だと思います。

牛肉の解凍における解凍温度はどのくらいがよいのか?

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御覧頂きありがとうございます。

今回は、牛肉の解凍方法における温度はどのくらいが適切なのかご紹介していきます。

牛肉だけではありませんが、解凍方法は様々あります。

先ずは、解凍方法をしっかりと抑えながら適切な温度管理で解凍していくとおいしさを失わないようになりますので、是非ともご参考にしていただければと思います。

また、調理済みのお肉に関して適切な保存もありますので、ご紹介していきます。

冷凍肉は、低温でゆっくりと解凍していくと良い

冷凍肉は、低温でゆっくりと解凍するのが原則です。

この目的は、肉の旨味となっている肉汁が急に流れでないようにするためです。ですから、冷蔵庫(5℃以下)で保管しながらゆっくりと時間をかけて解凍することが最も適切となります。

仮に、冷凍肉を夕食の材料に利用する場合は、肉の大きさ、季節によっても違いますが、前日の夜か当日の朝のうちに冷蔵室に移し、ゆっくり解凍していください。

良くない解凍方法としては、室温に放置するとか、流水や温湯に浸けることです

いずれの場合も肉の風味やうまみを損なう原因となります。

料理の目的によりますが、なるべく半解凍の状態で調理するのが良い方法です。

煮込み用の角切り肉は、このシャーベット状態のものを利用するに限ります。半解凍状態なら肉汁も流出することなく、煮汁の中にうまみが溶け込みおいしく利用できます。

また、薄切り肉をしゃぶしゃぶにする場合も、同様に肉汁のロスを心配する必要がありません。ただし、ローストビーフやステーキに利用する肉は、うまみが流出しないようにゆっくりと時間をかけて解凍しましょう。

また、冷凍肉を販売するため、店頭で解凍しているものがあります。

店頭でその旨表示しているものは購入の際に取り扱いに注意できますが、表示されていないものは肉の一部がまだ凍っている場合があります。

家庭に持ち帰り開封すると、通常以上に肉汁が出ているものがそれです。このような肉は、早めに調理しましょう。

時間が経つほど品質が悪くなり風味を損ないますので注意が必要です。




牛肉の解凍方法のまとめと留意点

牛肉には様々な解凍方法があります。

それらをまとめましたので、留意すべき点もまとめてありますので是非とも参考にしてください。

強制解凍方法とは

牛肉自体を常温で解凍する方法です。

冷蔵庫(冷凍室)から外気(外に放置)に触れていく方法になりますが、これは常温状態で放置していくことにより菌の増殖に繋がります。早めに解凍できますが、最も肉汁の流出が激しいのでおすすめできません。

流水解凍方法とは

流し水を使った時間を短縮した解凍方法。

真空包装等伸縮により、外気が包装内に侵入します。菌の好む条件には水分があり、嫌う状態は空気がない状態ですので、菌が付着したり増殖の傾向にありますので注意した方がいいです。

自然解凍とは

冷凍室から冷蔵庫に移し、長時間かけて解凍する方法です。

肉汁の流出がもっとも少なく、低温の状況から菌の増加を防ぐ効果がありますのでおすすめの解凍方法です。

電子レンジでの解凍方法とは

電子レンジでの解凍ボタン利用した解凍方法です。

近年の電子レンジは性能が非常によいので解凍は、しやすいのですが中まで焼けてしまう恐れがありますので注意しておく必要があります。

お肉を調理済み食品として保存する方法とは

お肉は、加熱すると表面に付着している雑菌やカビ類がほとんど死滅します。

これによって一時的に変質が停止します。さらに調味料や香辛料を使うことによって、これらに含まれている塩分や糖分が雑菌やカビ類の増殖を相当抑制します。

日持ちのする調理済み食品として「つくだ煮」はよく知られています。牛肉の素材としたものでは「しぐれ煮」や「大和煮」などがあります。濃い味付け、相当高い乾燥度などが食品を長期保存するための基本になっています。

また、特に、傷みの早い挽肉は、調味済み食品の形で保存するのが賢い方法です。ミートボールやハンバーグの形にひき肉を整形しておけば、冷蔵庫内にある程度保存することができます。

ミートボールはスープ煮の状態で冷凍しておくのも良いでしょう。時間のないときなど、そのまま火にかければミートボール入りのスープが出来上がりです。




まとめ

今回は、いかがだったでしょうか?

解凍法には様々がありますが冷凍牛肉においては、自然解凍が一番良いと感じていただけたのではないでしょうか。

また、解凍方法を間違って行うと菌の増加や増殖に繋がり、肉汁の流出によって旨味や風味が損なわれることもわかったのではないでしょうか。

ちょっとしたことではありますが、なるべく解凍には冷蔵庫内で行うこと(5℃以下)をおすすめします。

品質の保持や日持ちをさせる方法には、あらかじめある程度調理することが保存としての役割もありますので、おさえておきたいところです。

しかし、冷凍品ステーキの中でも解凍せず、油も使わずに調理できるお肉も存在します。

非常に便利で手間いらずの牛肉ですので、冷凍品ですので日持ちもし、手間がいらずそのまま焼くだけでステーキができます。ご飯を盛って、ステーキのせて、タレをかけるだけでステーキ丼も可能ですので非常にお役立ちお肉ですので是非とも食してみるのもよいでしょう。

では、次回に!!

「ソーセージ」と「ウィンナー」の違いとは!?

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ご覧いただきありがとうございます。

牛肉に関してこれまでご紹介させていただきましたが、今回は「加工肉全般」に関して記載していきます。

加工肉といえば、ハム、ソーセージなど様々あります。

まだまだ、魅惑的食材であるのは間違いありませんし、個人で燻製や生のソーセージを作る方もいます。また、作り方など奥が深いものになりますので、私がこれまでつちかってきた知識と技術をご紹介していきます。

ちなみに牛肉は、まだネタはつきてませんのであしからず。

ウィンナーはソーセージの1種?その違いとは?

お肉の加工品の種類は、世界で3000以上あると言われ、それらを分類することは難しく、国によって名称が異なることも多いです。

また、ソーセージの一種であるウィンナーは、牛と豚、香辛料を練り合わせたものです

ソーセージとウィンナーの違いがおわかりいただけたでしょうか。

しかし、ソーセージは多数はありますのでどういったものがソーセージで、どのようなものがあるのかご紹介していきたいと思います。

お肉の加工品の品名や製法の定義とは?

お肉の加工品の品名や製法は、食品衛生法、品質表示基準法および日本農林規格(JAS)等によって定義されています。

分類の基準となるのは、主に原料肉塊の大きさ、製法、製品の太さなどであり、一般的にはソーセージ類、プレスハム、単身品類(ハム類、ベーコン類等)の3つにわけられています。

このサイトにおいては、主に、品質表示基準を基にした、一般的な分類方法と各種加工品の特徴を加熱食肉製品を中心に説明していきます。

品質表示基準では、ベーコン類、ハム類、プレスハム、ソーセージ、混合プレスハム及びソーセージの6種類に分類していますが、後者の2種類および缶詰、レトルト製品については今後掲載していくのか検討します。




ソーセージの分類には?

ソーセージとは、原料をひき肉の状態あるいはさらに細切り、練り上げした肉を主に羊腸・豚腸等のケーシングに重鎮したものの総称です。

原材料は豚肉が主ですが、牛肉、マトン、内臓類(主に肝臓)、血液、異種タンパク質、魚肉等であり、練り肉に野菜や穀粒、乳製品等を種ものとして混ぜることもあります。

ソーセージ類は特に分類方法がたくさんあり、保存性、製法および太さによって分類されます。

保存性(水分含量)による分類

ドメスティックソーセージ

水分が多く生鮮食品と同様扱いとされ、消費されているソーセージの大部分がこれにあたります。

セミドライソーセージ

品質表示基準では水分含有量55%以下の製品になります。

ドライソーセージ

品質表示基準では水分含有量35%以下で、長期間の保存に耐えられる製品になります。

製法(加熱やスモークの違い)による分類

生ソーセージ

挽肉に味付けしてケーシングに重鎮しただけの製品となります。

通常は冷凍で流通しており、焼いて食べる場合が多いので、塩漬しない(無塩漬)ものが多いです。

(スモークド)ソーセージ

挽肉に塩漬剤を添加し、味付けを行い、乾燥・スモーク・ボイルを行い製品となるもので、ソーセージで最も一般的ものになります。

クックドソーセージ

スモークを行わないでボイルだけで仕上げる製品になります。

ソーセージの太さによる分類

ウィンナーソーセージ

羊腸に充填しもの、または、コラーゲン等の人工ケーシングに充填した場合は、太さが20mm未満の製品になります。

フランクフルトソーセージ

羊腸に充填したもの、または、人口ケーシングに充填した場合は、太さが20mm以上360mm未満の製品になります。

ボロニアソーセージ

牛腸に充填したもの、または、人口ケーシングに充填した場合は、太さが360mm以上の製品になります。

練り肉の粒子の大きさによる分類

エマルジョン(練り)タイプ

サイレントカッター等で肉を細切りし、肉片がほとんどない状態の練り肉製品になります。

中間タイプ

エマルジョンタイプのプレートに赤肉を追加し、肉片を残す製品です。このタイプはあらびきという表示をしてはならない。

あらびきタイプ

5mm以上のプレートで挽いた肉、または同程度の肉を主に、ミキサー等で練り上げた製品になります。

種ものを加えたもの

リオナソーセージ

野菜類、米、麦等の穀粒、ベーコン・ハム等の肉製品、チーズ等の乳製品を加えたもので、太さは問われていません。

ピスタチオを加えたもの




まとめ

いかがだったでしょうか?

ソーセージの種類はあくまでも国内の基準に沿って分類されているもので、海外へいけばまた、違うものや種類が多数存在します。

今回は、大きく分類したものでもかなり多く感じますが、まだまだ多く存在し、1000種を超えるとも言われています。

次回は、このソーセージの作りかた(製法の概要)について紹介していこうと思います。

また、これを知れば大体のソーセージを作れるようになりますし、簡単な生のソーセージでしたらすぐに作れるようになります。現在では、輸入の羊腸のケーシングが安く、肉を詰める道具も3000円くらいであります。

料理教室でもソーセージを作る機会も増えているので手作りソーセージやお店独自のソーセージも作ることができます。

是非とも参考にしていただければと思います。

美味しい【ソーセージ】や【ハム】の作り方とは?

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ご覧頂きありがとうございます。

今回は、ソーセージ・ハム類の作り方についてご紹介していきます。

とは言っても、ソーセージの作り方の概要といってもいいのではないかと思います。何故なら、ある程度全体の流れを知っておかなければ「ソーセージ」作りとはいっても、数多くの作り方がありますので、複雑かつ理解し難いものがあります。

数千種に及ぶ製法を学んでいくには、まず概要を知ることは必要になります。

ソーセージ作りには、充填するまでの肉の粒子の大きさが異なる!

ソーセージの製法には、充填するまでのプレートの肉の粒子の大きさによって異なり、これらに何を混ぜるか、何を充填するか、どのような加熱方法を取るかによって異なります。

今回は、加熱製品を中心に概要を説明します。




エマルジョン(練り)タイプ

原料調整(塩漬)⇒チョッピング(肉挽き)⇒カッティング⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装

カッティング前に塩漬をしなかった場合は、サイレントカッターによるカッティング時に、食塩・発色剤を投入します。無塩漬製品は、発色剤を投入しません。

加熱は、一般的に熟成・乾燥・スモーク・ボイルとなりますが、スモークは任意なります。

この練り肉を使って、多種多様なソーセージを作ることができ、このプレートに赤肉を混ぜ合わせ、ミキシングやカッティングをさらに行ったものが中間タイプになります。

サイレントカッターによるカッティング
プレートによるカッティング

あらびきタイプ

原料調整⇒塩漬⇒チョッピング⇒練り合わせ⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装

チョッピング後、ミキサー等で挽肉、香辛料を練り合わせるだけで充填を行います。

加熱はエマルジョンタイプと同様です。

ミキサーによるあらびきの練り合わせ

プレスハム(分類)

ハムとソーセージの中間的なもので、1つの肉塊の重量が10g以上のものを練り合わせ、ケーシングに詰めたものが本来のプレスハムになりますが、この肉塊につなぎを加えたもの(つなぎの占める割合が20%を越えるものを除く)をケーシングに詰めたものです。

プレスハムは日本独自の製品であり、原料肉は、時代とともに変化し、現在では主に豚肉が使用されていますが、馬肉、マトンを使用したり、家兎肉等をつなぎ原料肉として使用する場合があります。

加熱は、ソーセージと同様の工程ですが、時間も長くなります。

プレスハムの作り方(製法)

原料調整⇒塩漬⇒練り合わせ⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装

プレスハムの場合は、肉片がソーセージ類に比べて大きいので、必ず塩漬を行います。

つなぎはミキサー等による練り合わせ時に投入します。

プレスハム

単身品類の分類

単身品類とは肉を細切りしたソーセージや、一定の大きさの肉塊を練り合わせたプレスハムとは異なり、1つの肉塊のまま作られた製品です。

単身品には、ロースハム、ボンレスハムを代表とするハム類とベーコン類などです。なお、品質表示基準によると、ハム類は骨付きハムを除き、原料肉をケーシング等に包装した後に、加熱するとされています。

単身品は、肉塊の状態(骨の有無)や使用部位および製法によって次のように分類されます。

ハム類

ロースハム・・・脱骨された豚ロース肉を原料とした製品。

ロースハム

ボンレスハム・・・脱骨された豚もも肉を原料とした製品。

ボンレスハム

ショルダーハム・・・脱骨された豚かた肉を原料とした製品。

ショルダーハム

ベリーハム・・・脱骨された豚バラ肉を原料とした製品。

ベリーハム

骨付きハム・・・豚の骨付きももを原料とした製品。

骨付きハム

ラックスハム・・・脱骨された豚かた肉またはもも肉を原料として、低温で熟成、スモーク(しない場合もある)した製品。

ベーコン類

ベーコン・・・脱骨された豚バラ肉を原料とした製品。

豚ばら肉を原料としたベーコン

ショルダーベーコン・・・脱骨された豚ロース肉を原料とした製品。

サイドベーコン・・・豚半丸枝肉を原料とした製品。

ミドルベーコン・・・豚の胴肉(枝肉からかたおよびもも肉を除いたもの)を原料とした製品。

その他の単身品

スモークタン・・・タンをハム類と同様に製造した製品。

スモークタン

ボイルタン・・・タンをリテーナに詰め、ボイルした製品。

ボイルタン

ヒレベーコン・・・豚ヒレ肉をベーコンと同様に製造した製品。

ヒレベーコン

ハム類の作り方(製法)
原料選定⇒塩漬⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装

ハム類(ラックスハムを除く)は、塩漬後人口ケーシングやネット等に充填して加熱します。加熱工程はプレスハムと同様になります。

ベーコン類の作り方(製法)
原料選定⇒塩漬⇒ピン掛け⇒加熱⇒冷却⇒包装

人工ケーシングに充填されたロースハム

ベーコン類は、塩漬後ベーコンピン等に掛け加熱しますが、他の種類とは異なり、加熱時には必ずスモークをしなければなりません。

ベーコンのスモーク作業




まとめ

いかがだったでしょうか。

内容が非常に細かく「ソーセージ」「ハム」に関して多様であることがありましたが、今回抑えておくべきことは【原料調整(塩漬)⇒チョッピング(肉挽き)⇒カッティング⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装】の工程があるというところです。

加工品においてこの工程が非常に重要なところではあります。

次回は、このそれぞれの工程について紹介していきます。

また、現在では原料調整品、チョッピングは販売されていますので、これらを使って充填・加熱部分だけでソーセージができあがりになります。ギョーザの肉詰め感覚でできますので、なかなか面白いものがあります。

充填作業がソーセージづくりは家庭でもどこでもできるように機械類も簡素化していますので、面白いかもしれません。

また、本当に好きな人はこの原料調整、チョッピングの部分を非常にこだわる方もたくさんおられますので、加工品というものは本当に奥が深いものです。


【本格派】美味しいソーセージの作り方・原料仕分け編

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ご覧いただきありがとうございます。

ソーセージの作り方は、簡単に作る方法はたくさんありますが、本サイトではただ簡単にできる方法ではなく本格的にソーセージの作りたい方のために本場のドイツを参考にしながらご紹介していきます。

ですからほぼ参考書という感覚で読んでいただきたいと思います。

今回は、ソーセージ作りに欠かせない「原料」の仕分けについて解説していきます。

ソーセージ作りに欠かせない原料の仕分けとは

どのようなものを作るうえで一番欠かせないものは原料についてです。

また、良いものを作るうえで原料の仕分けには細心に注意が必要ですので、「仕分け」を中心にどのような考え方や具体的な例をあげながらご紹介していきます。




原料の仕分けについての考え方とは

原料仕入れは、同質の原料を仕入れることが最も重要です。

ソーセージ原料をうで部位などに限定すれば仕分けの必要はありませんが、部分肉セットで仕入れ、単身品原料を取った整形肉をソーセージ原料とする場合は、用途に応じてあらかじめ決めた基準によって仕分けをおこなうことが重要です。

なぜなら、ソーセージプレート(生地)を製造する都度、原料肉の赤肉割合や、脂肪の質が異なっているのでは、同じものが作ることができません。

日本においての決まった原料肉の仕分け方法はありませんが、各社独自で決められているものと思います。

本サイトにおいては、ドイツの原料肉仕分け方法を参考に、次項で仕分け基準を作成していますので参考にしていただければと思います。

なお、主として仕分けの基準としている赤肉率は、原料処理の段階で肉眼で見た赤肉と脂肪の割合です。

この仕分け方法は、脂肪をどのくらい除去するかではなく、整形肉についている脂肪をいかに有効に使うかという考えに基づいています。

牛肉を原料とする場合は、豚肉と同様の基準で仕分けを行ってください。

仕分けの具体例

では、どのような割合で仕分けしていけばよいのか、具体的な例をあげていきます。

豚赤肉①(赤肉95%以上、やや濃い肉色)

主にもも部位およびももの整形肉の脂肪やすじをほとんど除去した状態で、肉色がやや濃いものとします。

塩漬をして使用する場合が多いので、肉塊の大きさをできるだけ均一にしてサイコロ状(3~4cm角)に切ることが良いです。

用途は、プレスハム、ビヤシンケン等切断面に肉塊が見える製品やソーセージプレートに混ぜる赤肉として使用します。

豚赤肉②(赤肉率90%前後、やや薄い肉色)

もも部位、うで部位およびそれらの整形肉、かたばら等で、太いすじだけを除去し、脂肪が10%程度ついた状態で、肉色がやや薄いものとします。

肉塊の大きさは3~4cm角と良いです。用途は、ソーセージプレートや赤肉、脂肪割合を下げたあらびきソーセージ用として使われます。

豚赤肉③(赤肉率80%前後)

まえすね、まくら、ともすね、はばき等コラーゲンが多い部位の表面の汚れ、先端の太いすじを除去したものや、豚赤肉①または豚赤肉②を仕分けしたときの各部位の整形時に出るすじを入れます。

ソーセージプレート用としては最も適した原料になります。

豚赤肉④(赤肉率75~70%前後)

各部位の整形肉で、太いすじを除去し、脂肪が25~30%前後ついた状態のものになります。

用途はソーセージプレート、あらびき用とします。

豚赤肉⑤(赤肉率60%前後)

ばら肉を肋軟骨で分割した腹側を用い、ばら先のだぼ脂肪は取り除いた状態になります。

用途は、ソーセージプレートや焼豚として使用されます。

豚赤肉⑥(赤肉率50%前後)

ばら肉の豚赤肉⑤を仕分けした残り(ロース側)の部位になります。

用途は、あらびき用、ソーセージで肉塊を残す製品に用いられますが、一般的にはサラミ原料として使用します。

サラミの原料とする場合は、融点の高い(固い)脂肪のばら肉を使用します。

豚赤肉⑦(赤肉率40%前後)
かた部位のネック部分や、頭肉のリンパ等を除去したものを使用します。

用途は、ボイル仕上げをします。レバーソーセージ、レバーペーストの原料とする場合が多いですが、少量であればソーセージプレートとして使用されます。

豚背脂肪

主にロース整形脂肪を使用しますが、かたロース、そともも等整形時の固い融点の高い脂肪も合わせて使用する場合もあります。

用途は、ソーセージプレートやサラミに使用されます。サラミには、かたロース付近の脂肪(最も融点が高い)が適しています。




まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、原料肉の仕分けについてご紹介していきました。

原料の選定には非常に重要な要素が含まれていることがありますので、是非とも抑えておきたいところです。

次回からは原料の作り方(製法)について解説していきますが、練りタイプものからボロニアソーセージなど様々ご紹介していきます。このサイトをしっかり読んでいただき、順を追って作れば本格的なものができあがります。

また、家庭内で作る場合は、原料はスーパーや専門店で手に入りますし、器具類など大量に作ることがない場合は、簡単なもので案外安くできますので挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。

では次回に!

【本格派】美味しいソーセージの作り方・準備編!

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ご覧いただきありがとうございます。

前回に本格的な引き続き、ソーセージ作りについてご紹介していきます。

今回は、原料の配合について解説していきますが、ソーセージ作りには食塩・糖類、添加物、香辛料が配合されており、各社において様々な配合されており、法規によっても規制があります。

取り扱う上で非常に重要な事になっていますので、詳しく解説していきます。

エマルジョン(練り)タイププレート(生地)の作り方準備編!

食品衛生法では、主に製品の加熱条件によって非加熱食肉製品、特定加熱食肉製品、加熱食肉製品及び乾燥食肉製品の4つの分類がされており、それぞれの成分規格、微生物規格、保存基準、製造基準が定められています。

一般に流通している加工品の大半は、加熱食肉製品(中心温度が63℃30分、または同等以上の加熱をされたもの)に該当し、加熱食肉製品はさらに包装後加熱、加熱包装に分類されています。




原料の配合には

原材料、添加物、香辛料の配合は、ソーセージの品質や特質を決める重要な部分です。

製品によって、多種多様な組み合わせの違いがありますが、ここでは加熱ソーセージを中心にご紹介していきます。ドイツの分類でいうと、ブリューブルスト(直訳で「茹でソーセージ」)にあたります。

原料肉・脂肪・氷(氷水)

エマルジョンタイププレート用の使用原料肉は、基本的に豚肉というケースが多いのですが、ボロニアタイププレートは牛肉を使用する場合があります。

豚肉は、ソーセージの原料仕分けでも示したように、コラーゲンを多く含んだすね肉等が最も適しています。

原料肉と豚背脂肪および氷の割合は、いくつものパターンがありますが、ここでは代表的なものを紹介していきます。

上記の配合例は、原料肉・脂肪および氷の相対割合としても読めますが、実際には原料肉重量が異なる場合が多いので、原料肉に対して何%というような決め方をした方が便利かと思います。

食塩・糖類について

食塩の配合の割合は、製品の塩分量はもとより、肉のテクスチャー(保水性・結着性)および保存状態に影響を及ぼすので重要な要素となります。

食塩の配合割合が高ければ(2%前後)、製品の保水性および結着性の向上に寄与する反面、塩分含量が高くなり、食べる方の低塩指向に合わない状況になります。

逆に配合割合を低くすると、保水性や保存等いくつかの問題が生じます。

食塩の配合割合を決めるのに、考えなければならない点は

         
  • 糖類、主に砂糖などによる甘味とのバランス
  • 氷の配合割合が高い場合の、みずっぽさの緩和
  • 加熱による歩留りの低下に伴う塩分濃度の上昇
  • 精製塩、自然乾燥塩等食塩の種類等

になります。

適切な食塩の配合割合を示すのは難しいことはではありますが、近年の低塩指向等も考慮すると、原料肉・脂肪および氷の量を100とした場合、1.2~1.8の範囲だと思います。

添加物には

ソーセージ作りに用いられる添加物は大きくわけて、発色剤、酸化防止剤、結着補強剤、調味料、保存料、PH値調整剤、着色料等があります。

これらのうち、ソーセージ(加熱食肉製品)製造に最低限必要なものは、亜硝酸ナトリウム等の発色剤(無塩漬の場合は除く)、アスコルビン酸ナトリウム等の酸化防止剤(還元剤)、重合リン酸塩等の結着補強材です。

グルタミン酸ナトリウム等の調味料は食べる方の指向を考える必要があり、PH調整剤、結着材料、着色料等は原料肉の品質、原価等にあわせて使用します。

これら添加物の配合割合は、仕様書を良く確認することが必要です。

また、発色剤は、食品衛生法等で製品への成分残存量(亜硝酸で70ppm以下)によって規制されていますので、配合割合ばかりでなく、製品検査によって確認する必要があります。

添加物の配合割合は、各添加物の種類や製剤メーカーによって異なりますが、一般的な例を示すと次の通りになります。

割合がどの重量に対してかを明確にする必要があります。

  • 発色剤(ネオキュア―75)は、原料肉に対して0.14%
  • 発色剤(ニュー硝素)は、原料肉・脂肪・氷に対して0.10%
  •     

(発色剤はネオキュアーまたはニュー硝素どちらかを使用しますが、ソーセージの場合は塩漬期間が短い場合が多いので、硝酸カリウムを含まないネオキュアー75が適しています)

  • 酸化防止剤(アスコルビン酸ナトリウム)は、原料肉・脂肪・氷に対して0.40%程度
  • 結着補強材(ポリゴンM)は、原料肉・脂肪・氷に対して0.40%程度
  • 調味料(グルタミン酸ナトリウム)は、原料肉・脂肪・氷に対して0.05%程度

香辛料について

香辛料は、ソーセージに無くてはならないものであり、香辛料の香気成分や、辛味成分によって食欲を増進させ、肉の生臭さを矯正し味をととのえる役割があります。

香辛料の配合割合は、その製品の良否が決定するといっても過言ではありません。

特殊な製品を除けば、一般的に使用されている香辛料の数は10数種類であろうが、これら香辛料の組み合わせや割合の決定は非常に難しいものになります。

香辛料の使用方法には、単品毎に仕入れて、自分で計量・混合して使用する方法と、配合香辛料(ミックススパイス)を使用する方法があります。

前者は、各種香辛料の特徴を熟知しなければならないし、香辛料の品質や在庫管理を的確に行わなければなりません。

後者は、各香辛料メーカーの製品を運んで仕入れるだけなので手軽に利用できるが、他者と類似した製品となってしまうという欠点もあります。

完成されたレシピが無い段階では、配合香辛料をメインに使用し、製品によっては単品を追加するという方法を取ることが無難になります。




まとめ

いかがだったでしょうか。

難しい内容ではありましたが、きめられた分量を適切に行えば確実に世の中にだせるようなソーセージは作れます。ただし、生のソーセージは香辛料をしっかり抑えておけば簡単に作れます。

本格的な内容ではありますが、参考書のようになりましたがご参考になればと思います。

海外で修行して技術や知識を得ることも大切ですが、日本には日本のルールがあることを知って頂きたいと思います。

次回は、塩漬以降について紹介していきますので、是非とも活用してみてください。

【本格派】美味しいソーセージの作り方・機械編

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ご覧頂きありがとうございます。

今回は、おいしいソーセージを作る上で必要な道具や機械や取り扱いについてご紹介していきます。

ソーセージを家庭で作る場合や工場等で作る場合は、作る量が違いますので機械も小型のものから大型のものまであります。

ソーセージの作る工程は同じではありますので、各種の機械類の用途など詳しく解説していきます。

ソーセージを作る上で必要な機械や道具をまとめました!

お肉を加工に使用する機械器具のなかには、取り扱いを間違えると大事故につながるものが多いので、機械の使用目的や取り扱いのポイントを熟知する必要があります。

それぞれの機器は、小型から大型まであります。ここでは、小規模施設用で使用するものを中心に紹介していきます。

また、家庭用に関しては、蛇足的に紹介していきます。あくまでも業務用と家庭用の違いとは、作る量で決まってきますので作る工程は一緒ですのであしからず。




チョッパー

チョッパー(正確にはグラインダーまたはミンサー)とは、肉を細かく挽く機械であり、ソーセージを類の製造には不可欠なものです。

チョッパーの構造は、台皿、肉壁にらせん状の溝がついた円筒状の本体、スクリュー、ナイフ、プレート等で構成されます。

食肉加工品製造に使用されるチョッパーは、3段挽きが多く用いられます。3段挽きとは、3種類のプレートと2枚のナイフを使用し、プレート・ナイフ・プレート・ナイフ・プレートという順に組み合わせたものです。

プレートの目(穴の大きさ)は、2つ~3つの大きさの穴があいているものから1~20mmまであり、用途に合わせて組み合わせを変えます。

また、軟骨や太いすじ等固い部分を取り除く装置(プレートも含む)がついている機種もあります。チョッパーは、小型から大型まで様々で、ローターの回転速度では150~350回転/分、1時間の処理量では20~600kg程度まであります。

チョッパー
卓上チョッパー
卓上チョッパー 部品

使用するうえでのポイントは

  • ナイフとプレートは定期的に研磨し、いつも切れる状態にしておくことが大切です。ナイフ等が切れないと、肉を押しつぶすことにより摩擦熱が発生し、挽肉の温度があがり、結着力を低下させてしまいます。
  • チョッパーをセットする時は、それぞれのプレートは、それぞれのプレートとナイフをを密着させ、回転がスムーズであることを確認する必要があります。
    洗浄後はプレートやナイフをよく乾燥させ、さび付かないように保管します。
  • 肉の投入口には絶対に指や手を入れないようにします。肉を押し込むときは、必ず機械に付属している押棒等を使用します。

家庭用チョッパーでは

尚、家庭用のチョッパーは手動になりますが、かなり万能ですので様々な料理に使えることができますので是非とも一台あればうれしいものです。

カッターとは

カッターは、挽肉をさらに細切りしながら結着力を出し、食塩、調味料、添加物等を均一に混和させるための機械です。

エマルジョンタイプ(練り)ソーセージ製造にはチョッパー同様不可欠な機械になります。カッターは、主として回転する皿(ボール)とカッターナイフで構成されています。大型のカッターには、リフト(肉搬入機)、アンローダー(肉取り出し装置)、真空装置などが装備できます。

カッターの大きさは、皿内部の体積によってあらわされ、20、45、65、90、120リットルなどがあります。

皿の材質はステンレスか鋳物です。皿の回転数は小型の場合、ナイフの回転と連動して低速、高速の2段階ですが、45リットル以上の機種は、刃の回転スピードとは別に任意に回転数を選択できます。

ナイフの使用枚数は機種や製造品目によって異なり、3枚・6枚、4枚・8枚があります。ナイフの回転数は、数百回転/分から4000回転/分まであり、遅い回転が可能な機種は、ミキシング(混合)にも使用できます。

カッター

使用する上でのポイントは

        
  • ナイフを常に研磨し切れる状態にしておくことが大切です。
  • ナイフをセットする時は、作業手袋等で安全を確保し、ナイフと皿の間を1mm前後とします。

家庭用のカッターは

少し作る量は少ないですが、ミキサー等を使用すると非常に便利になります。

ミキサーとは

あらびきソーセージ用原料肉と添加物、ソーセージプレートと赤肉、プレスハム原料肉とつなぎ等の混合に用います。

ミキサーは、タンク部分とその中を通る軸(シャフト)および軸についている数枚の撹拌翼でこうせいされています。軸の回転は、正転・逆転どちらも可能で、大型になると、回転数の調整が可能な機種もあります。

大きさはタンクの容量で表され、軸は小型が1軸、大型が2軸の混入を防ぐために、真空式となっているものあります。

ミキサー

ミキサーを取り扱うポイントとは

  • 回転中は、回転翼に巻き込まれる可能性があるので、絶対タンク内に手をいれないこと。
  • 軸および撹拌翼の清掃は、取り外して行う。

家庭用では

前述にもありました、チョッパーやミキサーを使うことになります。

スタッファーとは

ソーセージやプレスハムの練り肉等をケーシングに重鎮するのに用いる機会です。

手動式と動力式があります。動力式では空気圧縮式、油圧式、電動式などがあり、基本的には、原料肉を入れる円筒形のホッパー、ホッパーを上下するシリンダー(パッキン付き)、ケーシングをセットするノズル等で構成されています。

ウィンナーソーセージの場合、天然腸(羊腸)に充填され、ボロニアソーセージの場合が多いです。

人口ケーシング(非透過性)に充填するケーシングに合わせて交換して使用します。スタッファーの当初の目的は、充填だけであったが、作業効率を上げるために、充填とひねり(けっさつ)を同時に自動でできるもの、練り肉を真空状態にして充填できるもの、1回の充填量を制御できるもの等多種多様な機能がついてます。

スタッファー

家庭用では

家庭用のスタッファーは、安いものから高いものまで様々です。

子供が扱う用では

本格的に作業が楽になるものは

が丁度良いかと思います。

また、ケーシングは必ず必要です。




まとめ

業務用と家庭用では多くの違いが見受けられたかと思いますが、基本的には作業工程は一緒です。

また、次回にはピックルインジェクターやタンブラー、スモークハウスなどご紹介していこうと思います。本格的な指向のための機材は多いのですが、加工品はかなり多くの種類があるため様々な機械が誕生しています。

では、ご参考になればと思います。

プロが語る!【牛肉希少部位】とは一体何!?どんな味!?

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ご覧いただきありがとうございます。

牛肉の希少部位は、様々あります。

有名なものから中々その存在を知らされていないものがあります。近年では、豚のネック部位から「豚トロ」とよばれるものが流行だしたのは、よく聞いた事があります。

牛肉の基本的な部位は13部位ありますが、これは、ラベル表示で義務づけられている読み方もしくは名称になります。

今回は、有名な希少部位からあまり知られていない部位まで、味や特徴、どのような箇所にあるのか網羅していきますので、ご紹介していきます。

希少部位は決してうまいとは限らないが、それぞれの個性が際立っているため「ツウ」なら食べてみたほうが良い!

前述でもあったとおり、基本的な部位があります。

ヒレ、リブロース、サーロイン、かた(うで)、かたロース、かたばら、らんいち、しんたま、うちもも、そともも、ともすね・まえすね、ともばら(中ばら、外ばら)とあります。

このそれぞれの部位の中に希少価値の高いは、数多く存在します。

それぞれの部位に対して希少部位のご紹介と味わい、特徴を解説していきます。ちなみに内臓は、分類が違いますので別でご紹介しています。

また、希少価値の高い部位が提供されるようになったのは、「付加価値」というものがあるからです。

ただ、焼肉としてメニューで出しても魅力が感じられない、他店との違いを見れせられないため「希少価値」というものつくり出された結果です。

たとえば「ももの焼肉」として販売しても印象が欠けるため、らんいちだと『らんの一枚切り』などという名称に変えることで印象など変更しています。

ちなみに【らん】は、1kgもとれませんので希少性があります。




しんたま(シンタマ)

「しんたま」は、もも部位の1つであります。

数多くの部位の集合体ではありますので、希少性がに富んだ部位になります。基本的には硬い部位になりますのでしゃぶしゃぶ用として提供されることが多いのですが、近年では「しんしん」というのが有名になってきています。

「シンタマ」=「まるかわ」+「しんしん」+「かめのこ」+「ともさんかく」

となっています。

どれもが希少性がありますが、有名な部位では「しんしん」、「ともさんかく」になるのではないでしょうか。

もともと、味がうすい部位になりますのでどの部位もあっさりしています。また、「まるかわ」は非常に硬い部位になりますので、ミンチに使われることが多く、焼肉としても使えるのは「しんしん」」、「ともさんかく」になります。

しかし、どの部位も硬いため交雑牛や和牛でないと食べづらいものです。また、交雑牛や和牛といえど「薄切り」にしないと硬いと感じます。カットの厚さを間違えると、輪ゴムを噛んでいるようなお肉になります。

脂もあまり入っていない部位になりますので、味わいはあっさりしていますが、もも部位は他の部位と比べ水分量が多いため(うま味成分を多く含む)、肉の味が際立っています。(脂のしつこさと甘味があまりありません)

「しんしん」は、関西名で「まるしん」とも呼ばれ、「ともさんかく」は「ヒウチ」とも呼ばれています。

「ヒウチ」の一部分は硬く、焼肉には向いていませんので、肉の見極め方が重要になってきます。

「らんいち」部位

準高級部位としてあるのが「らんいち」部位となりますが、ロース(サーロイン)と繋がっているため味わいは、サーロインの次にうまいとされている部位です。

「らんいち」=「らん」+「らんぼそ」+「いちぼ」+「ネクタイ」+「かぶり」

となっています。

和牛や交雑になると「らん」、「らんぼそ」は、焼肉やステーキに使われ、「いちぼ」もステーキに使われます。

マニア向けに「ネクタイ」なんてのもありますが、それぞれの部位はサーロインの繋がりだけあって非常に人気のある部位となっています。

かた(うで)部位

かた(うで)部位は、適度の水分量と脂身(サシ)が含むことが多く、基本的にはすき焼き用やしゃぶしゃぶ用として使われることが多いです。もも部位と比べるてもしっかりと肉と脂の味がついてきます。

「かた(うで)」=「にのうで」+「とうがらし」+「うわみすじ」+「みすじ」+「こさんかく」+「かたさんかく」

になります。

特に有名なのが「ミスジ」ではないでしょうか。和牛の牛の重量や体格にもよりますが、ミスジのステーキとして販売されます。和牛ですと脂の甘味と肉の味のバランスが良く食べやすいと感じるのではないでしょうか。

個人的には、肩甲骨裏側の肉が非常に肉の味が濃くでますので好きです。

また、うわみすじは、ミスジよりも希少なためあまり手に入れることはないと思いますが、ミスジとはまったく違う味わいになります。

肉の味が色濃くでて、脂の濃厚さを感じさせない部位ですが、硬いため薄切りの焼肉として使われることがあります。

また、「こさんかく」は硬いためミンチやこま切れに使われ、「かたさんかく」の一部分は、やわらかく焼肉に使えることや味がしっかりしているので、レア度は大きいのですが、食感もありますので重宝します。

「かたさんかく」は、「くり」とも呼ばれてます。

「にのうで」は、硬すぎてミンチに使われますが、「とうがらし」は、(別名「とんび」)肉の味がしっかりしているので昔は、ユッケなどの生食としても人気のある部位でした。




まとめ

代表的な部位からご紹介していきましたが、ご参考になったでしょうか。

希少部位は、それぞれ個性のある味わいと食感があります。まだまだ、多く存在しますので機会があれば、次回ご紹介していきます。

【本格派】美味しいソーセージの作り方・実践編(塩漬~カッティング)

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ご覧頂きありがとうございます。

今回は、実際にソーセージの作り方(製造)に関して塩漬からカッティングまでの工程をご紹介していきます。

以前の記事においてエマルジョンタイプ(練り)の工程は・・・

原料調整⇒(塩漬)⇒チョッピング(肉挽き)⇒カッティング⇒充填⇒加熱⇒冷却⇒包装

とありました。

あらびきタイプは・・・

原料調整⇒塩漬⇒チョッピング⇒練り合わせ⇒充填⇒加熱⇒包装

です。

本当のソーセージの作り方をご紹介していきます。

本格的ソーセージを作るには塩漬、チョッピング、カッティングの工程が必要です!

本格的なソーセージを作る上で重要な工程には、塩漬、チョッピング、カッティングの工程があります。

簡単なソーセージを作る方法はいくらでもありますが、本格的に作業方法を公開することは企業秘密になりますが、今回はその工程を解説していきます。




乾塩法による塩漬

レシピに従った量の食塩および発色剤を別々に計量後良く混合し、原料肉に均一に混合します。

少量の場合はパット等で、量が多い場合はミキサー等で混合します。

塩漬肉をシートなどで覆い、塩漬冷蔵庫(2~5℃)で1~3日間程度保管します。
(塩漬期間を短くできますが、塩分濃度を考慮する必要があります)

カッターキュアリング

作業効率を上げるために、カッティング時に食塩・発色剤を添加する方法を、カッターキュアリングといいます。

作業効率が良いため、この方法が多く使われています。

チョッピング(肉挽き)

チョッピングの準備においては、チョッパーの台皿等を冷却し、チョッパーのセット(特にプレート目の大きさ)を確認します。チョッパーから出る挽肉を受けるバット等を準備する必要があります。

チョッピングする肉および脂肪の温度を確認し、肉、脂肪の順にチョッピングします。

台皿にのせた肉および脂肪を、投入口から一定量を投入し、挽肉や脂肪が重ならないようにバットを並べます。

量が多い場合は、ミートワゴンなど使用します。

腸詰めタイププレートの基本カッティングとは

カッティング準備

カッターの皿を氷等で冷却し、必要な肉、脂肪、氷、添加物等を身近にそろえ、カッターのセットを確認します。

挽肉および脂肪の温度(2度以下)を確認します。

カッティング

投与順序と回転(皿および刃)、温度管理の基本的なことは以下になります。

ポイント
  • 温度は目安であり、最終温度は10~12度程度が理想になります。この時点で脂肪の目が多少残っていても、結着力が十分であれば、問題はありません。
  • 原料等の投入の(塩、発色剤)は、カッターキュアリング時のみ投入します。
  • 回転の表示は、2段変速とし、Lは低速、Hは高速、Sは停止となります。
  • 添加物、脂肪、香辛料などは1~数回転の内に均等になるよう投入します。
  • 温度の変化は氷の大きさ、固さ(温度)によっても異なる。

作業工程

①ひき肉をカッターに平らに投入します。生のたまねぎ等を使用する場合はこの時に投入します。

②低速で数回転カッターを回し、リン酸塩(ここでは液体)・液体香辛料を投入します。

③塩漬をしていない原料の場合は、食塩・発色剤を良く混合して投入します。(カッターキュアリング)

④続いて氷1/2を投入します。

⑤高速でカッティング後、プレートの温度が4~5℃になったら、低速にして砂糖、酸化防止剤を投入します。

⑥続いて氷1/2を投入し、高速カッティングします。

⑦プレートの温度が再び4~5℃になったら低速にして、脂肪を均一に投入し、高速でカッティングします。

⑧カッティング中に、皿の底をすくうように、へら等でプレートをよく混ぜ合わせます。

⑨プレートの温度が8~9℃になったら低速にして香辛料を均等に投入し、高速回転にします。

⑩一旦カッターを停止し、ふたの裏側についたプレートをかきだします。

⑪高速にして皿の底をへら等でさらい、全体がよくなじむようにすると共に、練りあがり状態を確認します。

⑫真空機能がない場合は、プレートの空気を抜くため、低速で数回転回します。

⑬皿の湾曲を利用して、すくうようにしてプレートを取り出し、ホッパーやパット等に取り出します。

ボロニアタイププレートの基本カッティング

ボロニアタイププレートの基本カッティングは以下になります。

このようにボロニアタイププレートの氷の投入時期が異なるのは、腸詰めタイププレートに比べ、より強いプレートの結着性が求められるからです。

また、ボロニアタイプ生地のカッティング時には、バキューム(真空)を使用することが理想的です。バキュームをかけることによって、肉全体の表面積が広くなり、カッターの刃で切る面積も広がり、たんぱく質の抽出力が向上し、結着力が上がるとともに、きめが細かくなります。

また、バキュームは発色促進にも効果があるといわれていますが、かけすぎると結着力が上がり、生地が固くなり過ぎるので注意が必要です。




まとめ

基本的なプレート(生地)のカッティング方法でしたが、製造品目やカッターの容量の違い等によっていくつかの方法があります。

基本的な手順はほぼ同様ですが、氷、脂肪の投入順序の違いにより、仕上がりも微妙に異なってきます。いづれもカッターに投入する肉の温度(2℃以下)や、終了時のプレートの温度(10~12℃)は同様です。順序は以下の通りになります。

原料肉⇒結着材(塩・発色剤)⇒氷1/2⇒砂糖⇒氷1/4⇒脂肪⇒スパイス⇒氷1/4
原料肉⇒結着補強材(塩・発色剤)⇒脂肪⇒砂糖・スパイス等⇒氷1/2⇒氷1/2

いかがだったでしょうか。

作業工程を順におって説明していますが、家庭できる簡単な方法や本格的なソーセージ作りのオリジナルレシピ(香辛料等の配合割合)なども機会があればご紹介していきますので、ご参考になればと思います。

では次回は、いよいよソーセージ作りの良さが楽しめる充填から、ひねり、結さつ編です!!

【本格派】美味しいソーセージの作り方・実践編(ソーセージ充填)

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ご覧いただきありがとうございます。

今回は、前回に引き続いての実践編となります。

ソーセージ作りにおいて一番やりがいのあるのところだと私は思いますが、今回は、天然腸を中心にご紹介していきます。

天然腸は、手に入りづらいイメージがありかなり高価だと思っていましたが、今やネット通販でも販売されており比較的安くもなりました。

また、天然腸以外に人口ケーシングも販売されており、非常に安く手に入ります。

料理教室や家庭で作ることが多くなったのかわかりませんが、この腸詰めが一番面白いと感じるところではないかと思います。

パイプ付きは

家庭用は

本格的なソーセージ作りには腸が必要!天然腸編!!

腸詰め(ソーセージ作り)には、腸が必要ではありますが、天然ものと人口のものがあります。

今回は、天然腸の種類、扱い方から結さつまでご紹介していきます。




羊腸及び豚腸

ソーセージに使用される天然腸は主に、羊腸と豚腸があります。

ソーセージプレート(生地)羊腸に充填したものがウィンナーソーセージ、豚腸に充填したものがフランクフルトソーセージとなります。

羊腸は、製造効率の関係でパイプ詰めの形で塩漬け状態で流通されています。サイズは、16-18、18-20、20-22mm等に分けられています。

1本のパイプには8~9m程度の羊腸が入っています。豚腸は、塩漬けした腸を数本まとめて巻いた状態で流通しており、使用時に1本1本に解いて使用する場合が多いです。

腸の戻した方

パイプ詰めの羊腸は、水で塩分を数回取り除き、ぬるま湯に浸けて腸を戻します。

あまり長時間ぬるま湯に浸けたままにすると、充填時に腸が弱くなってしまうので注意します。戻すのを急ぐ場合は、パイプから腸を充填口の方向に先端を残して外し、反対側からぬるま湯を通してパイプに戻す方法もあります。

充填(腸詰め)

充填の準備

戻した腸、はさみ、エアー抜きのはり等を充填機の近くに準備します。

プレート(生地)詰め

プレートをスタッファーのシリンダーに詰めます。このとき、シリンダー内に空気が入らないように注意します。

押し上げ式のスタッファーの場合、蓋を閉める際にも空気抜きを行います。腸の太さよりやや細目のノズルをセットし、ノズル先端までプレートを出しておきます。

腸のセット

ノズルは、プレートの肉塊の大きさ、腸の太さ、ノズルは、プレートの内径、外径を総合的に考える必要があります。

ノズルに戻した腸をセットし、腸が重なってセットされると、充填時も重なってしまうので注意が必要です。

豚腸の場合

プレート(生地)充填

セットされた腸の先端を結び、プレートを腸に充填します。

ノズル先端の腸を結ぶ

充填は、ノズル先端からプレートが押し出されてくるスピード(圧力)と、腸の送り出しを右手親指と人差し指で調整し、左手は腸を支えるようにして、一定の固さにします。

経済面で考えると、一定の長さの腸に多くのプレートを充填すべきではありますが、そのためにノズルおよび腸を指で強く押さえすぎると腸の送り出しが遅くなり、腸が破裂したり、ひねり(結さつ)の工程でも破裂する場合があります。

反対に、ノズルを弱くおさえていると腸の送り出しが早くなり、非常にゆるい詰め方になってしまい、次のひねりの工程で手順がかあkるばかりでなく、不良品になることが多いです。

この指の感覚をつかむには経験しかありません。

また、赤肉の肉塊を残したプレート(中間タイプ)や、野菜、チーズ等の種物を混ぜたプレートの場合は、充填スピードが早すぎると、ノズルの抵抗差により、赤肉や種物がプレートの内側に押されてしまいます。

ソーセージの表面がエマルジョンタイプと同様になってしまうので、充填機のスピード(圧力)をやや遅めに調整する必要があります。

この工程の良否が製品の良否を決定すると言っても過言ではなく、ロスにつながらないように注意する必要があります。

ひねり(結さつ)

空気抜き

充填時に腸内に空気が入ってしまう場合があります。

腸内に空気がはいったままにしておくと、製品の見栄えが悪くなるばかりでなく、冷却等により水と空気と入れ替わり、変色や腐敗の原因となる場合があるので、必ず針等で空気を抜かなければなりません。

あまり大きな穴をあけると、圧力によってプレートがでてしまう場合もあるので、針は細いほうが良いです。

ひねり(結さつ)

腸のひねりは、一連にひねる方法と鎖方にひねる方法の2種類があります。

製造量が多い場合は、ひねり装置付きのスタッファーを用いるが、手でひねる場合は前者の方法を用いています。

どちらの方法にしても、長さと固さ(湾曲程度)を一定にすることが最も重要になります。それは、このひねりによってできた形が製品の形になるからです。

ややゆるめに充填された場合は、規定の長さより多少長く取り、ひねる回数を増やせば他と同じ固さになります。

しかし、ひねられた間の腸が長くなり、包装の時点ではさみを余計に使わなければなりません。反対に非常に固く充填された場合は、1回ひねった途端に腸が破裂してしまう場合もあります。

従って、ひねりを効率よく、また腸のロスを少なくするためにも、充填の適切さが重要となってきます。

一連のひねり方

左右の親指と人差し指で、決められた長さに調整し、同一方向にひねる。

ひねるのは1本おきに行い、同様に2本がひねられることになります。ひねった腸は、竿にかけやすいように並べておきます。最後は腸の先端を結ぶが、結ぶ長さがない場合は、腸内のプレートを抜くか綿糸等で結ぶ。

鎖状のひねり方

充填した腸を台車の高さよりやや短めに切り、中央で数回ひねります。

一定の長さにあわせて2本の腸を鎖状に編みます。この際に、2本の間に隙間がないとスモーク色がつかず、不良品になってしまいます。

最後に2本の両端を結びます。

竿掛け

ひねられた腸は竿に通し、台車に掛けます。

一連でひねった場合特に、竿に掛ける際に腸の間を均等に空けることが大切です。竿に掛けた後、腸先端を結んだ残りは、乾燥時に充填した腸についてスモーク色にむらができる場合もあるので必ずはさみ等で切ります。

台車掛け

竿の間隔を均等に台車に掛けます。

1台の台車に掛ける量が多いと、充填した腸が接触しやすくなりますが、接触した部分は乾燥不良となり、スモークも乗らず不良品となるので注意します。




まとめ

いかがだったでしょうか。

少し難しい内容ではありましたが、何事も経験が必要になってくる工程となります。

本格的なるとこういった複雑さがでてきますが、やればやるほど面白いオリジナルソーセージが出来上がります。

では次回に!!

ミスジステーキをお得に手に入れるお取り寄せ方法は?

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ご覧いただきありがとうございます。

話題になりつつある「ミスジ」とはご存じでしょうか?

今回の主題となる「ミスジステーキ」についてご紹介していきます。

このミスジとは牛一頭において2本しかとれず、1本2Kgもとれない非常に希少部位となっています。また、ミスジ1本を取るために複雑な作業工程のため、時間や無駄にでる端材がでるため作業者泣かせの部位でもあります。

卸問屋からみますと、話題になって欲しくないものになります。そのため、価格自体がサーロインステーキには及ばないものの、価格は高めと感じるのではないでしょうか。

では、何故ややこしい部位で高価な部位について触れていくかといいますと、ミスジについてお得に手に入る方法がないかとお問い合わせが寄せられたため、今回は、牛肉のプロの視点からご紹介していきます。

「ミスジステーキ」をお得に取り寄せるには3つのポイントがある

ミスジにはステーキとして提供できるものとできないものがあります。

今回は、ステーキとして主題をおいていますので、ミスジステーキとしてお得に取り寄せられるものをご紹介していきます。このお取り寄せする上で大切なポイントは、「品種」「お店選び」「価格帯」が重要になってきます。

この重要なポイントをしっかりと抑え、この3つのバランスがとれるところがお得と感じるのではないかと思います。では、この3点について詳しくご紹介していきますので、是非ともご参考になればと思います。




ミスジとは?

そもそもミスジとは?どんな味?という方もおられるのではないかと思いますので簡単にご説明していきます。

牛肉の部位は、表示に関する法規からみれば13部位に分かれます。この13部位の中にうで(かたともいう)部位をさらに小割していきますと、かたさんかく、こさんかく、うわみすじ、みすじ、とうがらし、にのうでという部位に分かれます。

牛肉の部位というのは、筋肉と筋肉が複雑に絡み合った集合体ではありますので、このように様々な部位が存在します。

ちなみに部位名以外に正式な名称といえば、筋肉名になります。

細かく言えば、上腕二頭筋・鳥口腕筋(にのうで)、棘上筋(とうがらし)、肩甲下筋(うわみすじ)、棘下筋(みすじ)、広背筋(こさんかく)、上腕三頭筋(かたさんかく)になります。

みすじは、棘下筋とありますが肩甲骨の裏側にあたる部位です。

また、水分量がもも部位が40%以上あり、ばらで20%前後、うで部位で30%前後あるため、ほどよい水分があります。このため、肉の味が適度に感じられるため比較的あったさりしたものになります。

また、ミスジの味わいや詳しく解説したものは・・・

では、3つのポイントについてご紹介していきます。

品種とは?

ミスジをステーキにする際は、品種が必ずおさえておく必要があります。

ミスジは、品種によって厚みや柔らかさ、味わいが違います。例えば国産のミスジだと

国産や輸入のミスジ

画像にあるように濃厚な赤色が目立ちますが、薄く、硬いものになり、交雑牛でも焼肉程度で、ホルスタインや輸入ですと薄切りの焼肉となってしまいます。

これは、ステーキは厚みがあっても柔らかく食べれることが大前提になりますので、国産ではなりかねないことをあらわしています。

和牛やブランド牛になりますと

和牛ミスジ

異常に厚みがあり、柔らくステーキに最適です。

また、ミスジの真ん中には太いすじがありますので、和牛やブランド牛でないとすじが邪魔して噛み切れない場合があります。

ミスジステーキのお得感を感じるには食べた時に硬くて食べられない!なんてものを選ぶとがっかりしてしまいますので、必ず和牛やブランド牛の選択が必須になります。

お店選びとは?

次にお店選びとなります。

お店選びのポイントは、鮮度管理や技術、知識が重要になってきます。

ミスジは水分量が適度にあることから、日持ちがしにくいことがあげられます。腐るというのは菌の増殖とも関わりがあり、菌の増加の要因には水分が関連してきます。

また、うで(かた)部位は、複雑な筋肉の絡み合いがあるため作業が難しく、知識や技術が必要です。

ミスジだけを注文する際には、専門的なお店が重要になってきます。

価格帯について

前述のとおりに説明していきますと、ミスジステーキをお得に手に入れる場合には和牛であって、お店が専門的ではないとということがわかりました。

しかし、このような選び方をすると必ず高価であると感じのではないでしょうか。

個人的には、高いものはちょっとと思うのですが、なるべく価格は抑えたいものです。

では、どのようにしたらすべてを満足に可能してくれるのかといいますと、お店選びにも関わりますが先ずは、専門店で購入する場合ですとそのお店自体が牛の仕入れの際に生体もしくは枝で購入(セリ)されているかになります。

牛の流通は、一次問屋から三次問屋まであったりしますが、直接セリや生体を購入しているお店が一番安いということになります。また、難しい場合は、1次問屋で購入していることにあります。

また、もう一点の理由になりますが、牛の流通には大きくわけて部分肉流通と枝肉流通があります。

枝肉流通においては、骨を抜いたり、部分肉にしなければなりませんがこの作業をできるかなりの技術や知識が必要です。これが重要になってきます。

この仕入れ方法や技術、知識によってミスジの価格差が生まれていますので、大切なポイントとなってきます。




まとめ

お解り頂けたでしょうか!?

ミスジステーキをお得に手に入れられるには、3つのポイントがあります。

「品種」、「お店選び」、「価格帯」がバランスよくあることが重要になります。それは、和牛やブランド牛、鮮度管理や技術、知識があり、仕入れ方法が生体や枝肉仕入れなどを行っている事になります。

しかし、そんなお店があるのだろうかと思う方のために少しだけプロの視点から「ここはすごい!」というお店をご紹介していきます。

先ずは、近年でも食肉業界で有名になってきている「特選松阪牛専門店やまと」になります。

全国でも一番でかいセリ市場の東京で直接買い付けを行っているこのお店は、松坂牛専門店であり、ブランド牛なのでお高いですがミスジに関する商品のラインナップは他店にはないほどです。

希少部位をこれほど多様できるのは知識と技術、そしてお客様を満足させる味には直接買い付けの見極めが優れているのではないでしょうか。

次にご紹介するのは、「お肉の贈り物【肉贈】」になります。

直接買い付けにも関わらず、様々な和牛を取り扱うこのお店は、牛肉のギフト専門になります。

銘柄牛1頭を販売したり、肉の形をハートにしたりとユーモア満載の販売は今までにない斬新なもの感じます。

家庭でも贈答用でも楽しめるお店です!!

いかがだったでしょうか。

今、話題の「ミスジステーキ」を是非堪能していただければと思います。

では、次回に!!


井伊直弼の命を奪ったのは近江牛??食べ物の怨みとは!?

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ご覧いただきありがとうございます。

桜田門外の変といえば井伊直弼が”ピン”とくるのではないでしょうか。

実は、この桜田門外においても牛肉が関わっていることがあります。今回は、井伊直弼にまつわる怖いお話をご紹介していきます。

食べ物の怨みとは非常に怖いと感じられずにいられない、本当に怖いお話です。




実に恐ろしい食べ物の怨み 井伊直弼の命を奪った牛肉とは?

大老井伊直弼は文化12年(1815年)に彦根藩井直中の14男として生まれました。

14男という身であっただけに長部屋住み時代を過ごし、肩が狭いものであっただろうと思いますが、埋木舎(うもれぎのや)と名付けた屋敷で禅、国学、和歌、茶道などの素養を積んでいました。

出世の望みもない身の上にもかかわらず、学問に励んだことが後世の活躍の基礎となったのです。

兄たちの死により25歳で偶然家を継いだ直弼は、藩政に非凡な才能を発揮し、さらに開国、安政の大獄などを実施し、水戸浪士らによる桜田門外の変に散るまで、幕府の要職を担いました。

さて、その桜田門外の変が実は牛肉がからんでいたという説があって、広く信じられています。

徳川斉昭(水戸藩主、教鞭な攘夷論者)は大変な牛肉好きだったが、井伊直弼が彦根牛の献物をにべもなく断ったのが事件のそもそもの発端だといいます。

森銑三(もりせんぞう、1895年~1985年、歴史、書誌学者)の「人物逸話辞典」には梁川星巌(やながわせいがん、1789年~1858年、詩人)の話として、次のように伝わります。

斉昭公は牛肉が好きだったので、年々寒中には彦根から献ずることだったが、直弼が家督を継いでからは、これを献上しなかった。

直弼は一時仏門に入り、禅学を修めていたので、国中の牛を殺すことを禁じたのです。

斉昭公はこれを知らず、自分の方から催促したところが、「今年より牛を殺すことを禁じました」という断りが来たとのこと。

斉昭公はそれでもあきらめず、「手前のためになんとかして貰われまいか」と頼んだが、「国禁につき、何ともいたしかねまする」という、残念な返事でした。




このようなことから、斉昭公は直弼の家督の初めから、その人に不快を抱くようになったのです。

なんとも恐ろしい話ではありますが、この斉昭公がこよなく好きだった牛肉は現在の近江牛にいたります。

サンドイッチの正統派とは!?ローストビーフをはさんで食べるのがサンドイッチ!

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ご覧いただきありがとうございます。

コンビニエンスストアには様々な食べ物があり、私事ではありますが「うまくなったな」と感じることがあります。

さて、コンビニエンスストアに並ぶ商品でも「サンドイッチ」が数多くみかけられますが、サンドイッチでも数多くのものがはさみこまれています。卵が好きという方やハムなどが好きという方はおられるかと思います。

どのような所でも見かけるようにサンドイッチは数多くの種類が並びます。

実は、サンドイッチには知られざれる本来の由縁があることをご存じでしょうか。

いわゆる正統派というものですが、実は「ローストビーフ」をはさみこんだものがサンドイッチになるわけです。

何故なのか?

という疑問があるかと思いますが、今回は「サンドイッチ」にまつわる小話をご紹介していきます。




サンドイッチの由来はある伯爵がからんでいる!?

サンドイッチのフィリング(挟み込む素材)にはAからZまであるといわれます。

すなわちアンチョビ(Anchovy)からズッキーニ(Zucchini)まで、何でもはさんでよいという意味です。

パンに物をはさんで食べるという習慣は、遠く古代ローマ時代の記録にも見られ、彼らは食事と食事の間に、オフラというサンドイッチに似たスナックを食べていたといいます。

この手の食べ物がいまではサンドイッチと呼ばれ、それが人名にちなむものであるということはよく知られています。

それではこのサンドイッチなる人はどのような人物であったのでしょうか。

イギリスはケント州にサンドイッチなる領地があり、その4代目の領主が伯爵ジョン・モンタギュー(1718年~1792年)でありました。

かれは11歳で伯爵を継ぎ、30歳で海軍大臣となりましたが、その在職期間中は、わいろ、収賄などの不始末が目につき、私生活も決して模範的とは言えませんでした。

イギリス史上最低の海軍大臣といわれる有り様であったようです。




そんな彼が歴史に名をとどめているのは、賭け事が好きだったことからです。

根っからのギャンブラーだった彼は、食事の時でさえカードテーブルを離れようとしなかった。

1762年外部大臣を務めていたころ、24時間ぶっ通しでゲームを続けていた彼は、食事として好物のローストビーフを2枚のトーストにはさんだものを運ばせた。

食べながらゲームを続けることを可能にしたこの食事は大変評判になり、マネする者が続出した。

そこでグロス・レイ・ロンドレスなる人物が、伯爵の名にちなんで、この食べ物を『サンドイッチ』と命名したといいます。

だから正統派サンドイッチのフィリングは、ローストビーフというわけです。

今ではローストビーフをはさんでサンドイッチを提供することが見なくなりましたが、是非とも正統派のサンドイッチを作ってもらいたいものです。

オーストラリアの名物【牛肉料理】にはカエサルと関係がある!?

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日本だけでなく、世界各地には名物料理があります。

今回は、オーストラリア名物の牛肉料理にはガイウス・ユリウス・カエサル何かの関係があるのでは?ともいわれています。

カエサルとは、ルキウス・コルネリウス・スッラに次ぐ終身独裁官とも、英語読みの「ジュリアス・シーザー」(Julius Caesar) でも知られます。

今回は、猛威を振るったカエサルの最高権力者としてのエピソードを交えてオーストラリアの名物とどういった関わりがあるのか小話していきたいと思います。




皇帝カイザーと牛肉料理のカイザーとは一体何!?

紀元前100年の11月16日にローマ共和制末期の武人・政治家カエサル(シーザー)が誕生したと言われます。

その際、正常分娩ではなく母体を切って彼が生まれたと伝えられるところから、今に「帝王切開」の名を残しています。

彼は名門に生まれたが平民派に属し、貴族派のスラに迫害され各地へと転々としました。

しかし、スペインでの統治に成功してからは実力をつけ、ポンペイウス、クラックスとともに三頭政治を実施し、最高権力を持つ統領になった。のちに、ポンペイウスと対立してこれを滅ぼし、各地の内乱を平定し独裁官となった。

彼の治績は多方面にわたるが、貧民、兵士への土地の分配、都市法の制定、太陽暦の採用などが有名です。

彼の名は、皇帝(カイザー〈独語〉、ツァー〈露語〉)を意味するものとして、現在まで残っています。

残した言葉も多く。たとえば、「賽は投げられた」もその一つになります。

この言葉はスエトニウスの「帝王伝」に記録されていますが、もともとギリシャの劇作家メナンドロスの芝居の中で使われた言葉だといいます。

効果的に使ったセンスの良さはなかなかのもの。

彼は質素な生活を好み、食事には無頓着で、酒もほとんどたしまなかったので、世に数多くある〇〇風などという料理は残していない。




それでもオーストラリアの名物料理にはカイザーと名付けられたものがあります。

一つは、カイザーシュニッツェル(仔牛エスカロップ皇帝風)で、仔牛のカツレツでクリームソースをかけて食す。

もう一つは、カイザーフライシュッ(皇帝好み牛肉)といい、牛のあばら肉に野菜と西洋わさびを加えてゆでたもの。

どちらも単純ながら味わい深いもので、ハプスブルク家皇帝が好んだ肉料理である。

カエサルという名が残るにふさわしい料理といえるのではないでしょうか。

【コンビーフ】の缶は何故あのような形をしているのか!?

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コンビーフの缶詰をごらんになったことはありませんか?

現在では様々な形が存在しますが、昔から慣れ親しんだ形というものがあります。

ここで一つ疑問が残ります。

コンビーフといえど缶詰の形といえば円筒形のような形をしているのではないでしょうか?

何故コンビーフの缶詰だけがこのような形になったのでしょうか?

今回は、コンビーフの缶詰だけ何故このような形になったのかご紹介していきます。




不可思議なコンビーフの缶詰の形の謎を解くカギはシカゴにあり!?

缶詰といえば大体、円筒形と決まっていますが、コンビーフの缶詰だけはあの独特の四角い、ピラミッドの頭を切ったような形(通称を枕缶という)をしています。

これは日本だけでなく、アメリカでも缶入りのコンビーフが初めて製造されたときからずっとこの形をしているそうです。

時は19世紀なかばのシカゴ。

この町は大発展を迎えていました。鉄道はシカゴ中心部に広がり、広大な牧畜地帯から牛や豚が送りこまれていきました。

1860年、シカゴでは年間40万頭の家畜が処理されていたが、そのわずか2年後の1862年には3倍の130万頭が処理されるようになっていました。

世界最大の食肉生産を誇るユニオン・ストックヤーズが設立されたのは1865年のことです(1971年に閉鎖)。

そのシカゴの食肉生産業者のひとり、J・Aウィルソンが新しい加工食品を発明した。

いわゆる缶詰のコンビーフです!

骨、軟骨を取り除き、水分を減らして圧縮してあるので、重量は従来の缶詰肉の3分の1に減少した。

肉の繊維をほぐし味付けしてあり、そのまま食べられるので、軍用食、簡易食としてたちまち普及していきました。




ウィルソンが知恵を絞ったのがあの形。

台形にした理由は2つある。

第1に詰めやすいこと。

缶内に空気が残ると肉が酸化して変色するが、この形だと隙間なく充填しやすくなります。

次に、コンビーフは携帯食品なので、どこでも開けられるようにカギを使って缶の側面を巻き取るようになっているが、そのときにこの形だと普通の円筒形の缶に比べて、中身がすっぽりと取れやすくなります。

ウィルソンはこの新型の台形の缶を特許申請したが、登録認可されたのは1875年のことだった。

少し寂しい史実になりましたが、昔、日本の軍用食ではサラミがよく使われ石川県でよく生産されたことがありました。

様々な歴史を経て今の食文化が成り立っている。

お肉の歴史非常に面白い部分が垣間見ることができます。

【国産牛】と【和牛】の違いとは!?

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ご覧いただきありがとうございます。

今回は、「国産」「国産牛」と「和牛」の違いについてご紹介していきます。

非常にややこしいものになりますが、何故このような区別ができたのでしょうか。

日本の歴史上から和牛という名前が定着していることから「和牛」という名前がありますが、国産牛という名前については食肉の法規の表示義務によって「国産牛」という名前がでてきます。

これは、食肉公正競争規約からきちんとした明確な違いについて記載されています。

日ごろ食べられている牛肉には、数多くの品種があります。

国産といえど日本で育てられている牛は、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」「交雑種」「和牛間交雑種」「肉用専用種」「ホルスタイン種」「ジャージー種」「乳用種」とありますが、これらの飼育期間が最も長いものを「国産牛」として市場に流通されています。

「国産牛」以外では「輸入牛」として扱われます。

では、どういった違いなのか検証していきます。

国産牛は3つの種類によってグループを大別されています

日本で育てられている牛の品種は様々あると記載させていただきましたが、これらを品種によって区分されています。

ではどのようにして分けられているのかご紹介していきます。




和牛とは

日本で古くから肉質改良されたもので、おもに4つの品種があります。

「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」があります。日本では「黒毛和種」を92%以上を占めています。

現在のブランド牛は、主に黒毛和種から優れたものから選ばれ、基準はブランド牛を認定する協会が格付けなどを基準にしてより良いものが「ブランド牛」として市場に出回ります。

また、法規によって和牛として表示しても良い「品種」は、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4つで、この4品種間の交配した交雑種(和牛間交雑)や「和牛間交雑種」と4つの品種のいづれかを交配した牛になります。

ちなみに表示において和牛以外の牛肉に「わぎゅう」「WAGYU」「ワギュウ」等まぎらわしい表示を行った場合も不当表示となります。

蛇足ではありますが、和牛の中で子供を産むための牛を「ばっこ」とも呼ぶ地域があり、めす牛は、「未経産牛」「経産牛」にもわかれます。おす牛は、去勢され「去勢牛」「去勢」とよばれ、これらによって値段が安くなったり、高くなったりします。

乳用種牛とは

牛乳生産の目的で育てられた牛で、「ホルスタイン種」「ジャージー種」「乳用種」があります。

特に「ホルスタイン種」が日本で多く育てられています。おす牛が肉資源になり、ハンバーグなどのミンチ材になったりします。

ホルスタインのめす牛は、やや柔らかいため肉資源によく使われます。「未経産」や「経産牛」として市場にもまわりますが、全て乳がでなくなった「廃牛」ではありません。

ホルスタイン種は、ヨーロッパでは「乳肉兼用種」として扱われています。

肉専用種と乳用種の交配種(交雑種)とは

乳用種に肉専用種(和牛・ヘレフォード・アンガス等)の種を交配して生まれた牛を育てたもの。

乳用種に和牛の種を交配し、肉質改良されたものが国産牛には増えています。よくいわれているのが「交雑種」とよばれていますが「F1(エフワン)」とも呼ばれています。

日本で育てられている交雑種のほとんどは、和牛とホルスタインが主になっていますが、肉質や味は和牛とホルスタインの間ととらえてもよいでしょう。和牛に比べ価格が安いため日本でも多く使われています。

また、表示に関する法規では「交雑種」や「乳用種」については任意となっています。このままだとわかりづらいことがあるため「国産牛」としてよく表示されています。

ここ10年前からオーストラリアで和牛の開発に成功し、多く育てられています。オーストラリアのアンガス種と和牛の掛け合わせですが、これも交雑になります。

ただし、日本の表示だと「輸入牛」としての分類になります。

最近よくみかけるようになったのですが、この「アンガス種」は「黒毛和種」と体格は違うものの毛が黒いため「黒毛牛」として商品が並んでいることもあるので、わずらわしく感じることがあります。




まとめ

国産牛を大分類したものに「和牛」「交雑種」「乳用種」とあります。

どのような分類かというと品種によって違いがあり、飼養目的などの違いがあります。また、国産牛といえども飼育期間によって表示できるものと言えないものがあります。

飼育期間が日本で長いものが国産といえ、逆に海外が長いとなると「輸入」となるのです。

ただ、オーストラリアで飼育して日本で長く育てれば「国産牛」になるのでは?と思いますが、現時点での日本で牛を輸入することはほとんどありません。非常に運賃が高いということもありますが、動物の輸入制度で禁止しているからです。

「動物の輸入届出制度」は、輸入動物を原因とする人の感染症を防ぐためのものです。
海外に持ち出した動物や海外で購入した動物は、日本に持ち込むことはできません。
ただし、輸出国政府発行の衛生証明書を入手し、検疫所での届出手続を行うことで、持ち込める場合があります。
持ち込めない場合、動物は持ち出し国に返送するか、殺処分になります。
※対象動物:陸生哺乳類(家畜、犬、猫、あらいぐま、きつね、スカンクを除く)、鳥類(家きんを除く)、齧歯目の死体

それでも信用できない!!

という方には、トレーサビリティというものが日本にあります。これは購入したお肉にたいして、10桁表示が必ずありますので数字を打ち込むことによって、牛がどこで生まれ育てられたかどうかわかります。

個体識別番号とは、牛の履歴を追っかけるためにありますが安心で安全であることを担保するためにありますので、気になりましたらチェックしてみるのも良いでしょう。

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