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牛肉を購入する時にラベル表示を見てみると大抵の場合見るとしたら「もも」や「サーロイン」「かたロース」ぐらいしかわからないかもしれません。
焼肉店では、「らんぷ」や「カルビ」「ロース」ではないかと思います。部位名といっても様々ありますが、飲食店以外の精肉店やスーパーの「表示」においては、全国的に統一されていてそれに基づいて法規でも表示義務が課せられ、どのような表示をすればよいか決まっています。
では、なぜほかの部位の名前が存在するかというと、お肉自体は筋肉の集合体であり筋肉名がきちんとあります。どこにどのようなものが絡みあっているのか明確にするために名前があります。
部位名も代表的なものがありますが、細分化していくと細かい部位名が存在します。
代表的な部位名は全部で13部位ありますが、「まえすね・ともすね」「うで(カタ)」「かたロース」「まえばら(かたばら)」「サーロイン」「ヒレ」「中バラ」「そとばら」「ヒレ」「リブロース」「うちもも」「しんたま」「そともも」「らんいち」になります。
この中では希少部位といえば「ヒレ」にあたります。「ヒレ」は、牛一頭に対して2本しかとれません。重さに換算すると1本が2kg~4kgになります。牛が大体400kgですと「ヒレ」は全体的に2~4%しかないことがわかります。
では、世間一般的にみると「しんしん」などの希少部位と言われるものは一体なんでしょうか?
現時点では、基準となるものはありませんが一般的に言われる希少部位とは、先ほどの13部位をさらに分割したものでほぼ量が極めてないようなものです。
今回は、極めて少ない希少価値の高い部位の知名度についてご紹介いたします。l
知名度の高い「希少部位」とは?
希少部位は、牛一頭で多くの数が存在します。
全てを紹介していくと大変なことになります。
正直、製品化されている部位だけで200はこえるとされているので、紹介していくには大変なことになります。ただし、私が掌握している部位(商品名)は160部位ほどありますがきちんと名前はあります。しかし、アメリカになるとすべて名前ではなく商品コード(数字だけ)になります。
では、誰もが知っているだろう!聞いた事がある代表的なものを紹介します。
希少部位の「みすじ」
濃厚な味わいと食感が味わえる「みすじ」とは、うで部位の一部分になります。
人間でいうと肩甲骨に張り付いているお肉になります。「うで」部位には、「みすじ」以外に「うわみすじ」「にのうで」「かたさんかく」「こさんかく」で構成されていますが、「うわみすじ」を知っている人もいるでしょう。
うで部位は、たんぱくな味わいではありますが、「ミスジ」だけ別格に味が変わります。ファミレスでは「ミスジステーキ」など見かけますが、食感があり、肉の弾力が良く感じられます。

希少部位「フランク」
一頭買いをしている焼肉店では「ささのはカルビ」という商品名をみかけます。
そとばら部位の「フランク」という部分ではありますが、肉をカッティングしたときの断面が「ささのは状(葉脈)」のように脂が入っているのが大きな特徴になります。バラとつくものは、非常に濃厚な味わいになりますが、フランクだけはあっさりとした「ハラミ」のような味わいをもっています。
バラからみれば比較的食べやすいものではないでしょうか。
希少部位「しんしん」
近年取り沙汰されている「しんしん」は、関西では「まるしん」とも呼ばれていますが「しんたま」部位の一つになります。
非常にあっさりしていて艶のある部位ではありますが、非常に硬い部位でもありますので薄切りにして焼肉などに提供されます。この部位を知っていると結構マニアだと言われますが、「しんたま」部位には「ヒウチ」なるものも存在します。
「ヒウチ」は、関東読みで「ともさんかく」ともいいます。
お肉に携わる方は、牛のまえの方を「まえ」とよびます。例えば「まえすね」という部位を前側のすねだから「まえすね」といいます。ですが、牛の後ろ側を何と呼ぶかといいますと「とも」とよびます。「すね」部位においては「ともすね」といいます。
「ともさんかく」は後ろ側にあると判断できるようになりますね。
希少部位「イチボ」
「イチボ」は、準高級部位にあたる「らんいち」の中の一つになります。
「イチボステーキ」というのは見かけると思いますが、部位の全体からみれば高級な部位の一つになります。「らんいち」は、「イチボ」のほかに「らん」「らんぼそ」「らんかぶり」があり、「らんぼそ」と「らんかぶり」を合わせて「らんぷ」とも呼ばれています。
あっさりとした味わいですが、和牛ともなると肉そのものの味が非常に際立ってでてきます。味わい深いとは「いちぼ」にいえるでしょう。
あまり知られてはいませんが、「らんいち」からでてくる「ネクタイ」という部位もあります。面白い名前ではありますが、男性が付ける「ネクタイ」とまったくおなじ形をしているため呼ばれていますが、地域によっては「しゃくし」ともよばれています。
まとめ
今回は、希少部位での有名どころについてご紹介してきましたが、まだまだ沢山あります。
様々な名前や分割して提供されていますが、それぞれの特徴が際立ってあらわれているため小割して提供されます。ここまで小割するには技術と知識がないとできませんが、見つけてみると様々な味の出会いを感じられるので是非とも食べてみてはいかがでしょうか。