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米沢牛で安いステーキだと判断できる基準とは?

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牛肉の価格で比較基準に必要なものは重さと品種、格付けです。

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スーパーでも販売されている切り落としやこま切れ、焼肉店などの焼肉やステーキにおいて価格が本当に安いのかどうかの基準とは何でしょうか?和牛のステーキが100g3000円で売られているとき安いといえるでしょうか。そんな牛肉の価格基準について今回は、触れていきたいと思います。

牛肉の市場価格が一番決定されるセリ市場においての価格においては、消費者にとってみえない部分であり、わかりづらいものがあります。といっても何を判断基準にすれば良いのかわからない場合があります。また、福島の原発事故以降からの風評被害から牛肉の価格は、高騰傾向にあり、市場動向においては牛肉の購入が減少しています。

安く購入したいとの消費者の欲求と相反して、セリ市場の価格が高騰しているこの状況において価格の目安となる基準を是非とも参考にしていただければと思います。

品種、格付けについて

最も価格差がわかりやすい品種ですが、販売表記で一般的に表示されているものが、ブランド牛、和牛、国産牛、輸入牛のいずれかだと思います。ブランド牛においては、銘柄名が記載しており、和牛の中でも選りすぐりの評価を得られ各地域の定義と基準によって銘柄として扱われます。どこの銘柄が安くてどこが高いのかなどと、各地域の基準によって変わってくるので判断が難しい状況です。

和牛においては、現在において4種類あります。全国において94%のものが黒毛和牛がほとんどで、その他褐毛和種、日本短角種、無角和種になっていますが、基本的な判断として日本格付協会が定める格付け(A4やA3などの表示)が価格決定の判断基準の一つになっています。

国産牛においては、交雑牛やホルスタインなどがありますが、これらにおいても格付けが一つの基準となりますが、現在の市場価格においてはホルスタインより交雑牛の方が高いことになっています。それは、格付けにおいて交雑牛は、B2やB3などが与えられており、ホルスタインにおいてはC1やC2、等外などの評価によって価格差がうまれています。

当然そのような評価ですから肉質や価格帯においては、ホルスタイン<交雑牛<和牛<ブランド牛となっています。しかし、輸入牛においては、日本と海外では生産量の違いや円高や円安によっても違いがあり、現在(2016年7月)においては、ホルスタインより安い価格帯となっています。

これらは、セリ市場価格においての基準でありますが、日本での取引の半分以上は、相対での(農家直接買い付け)取引ですので、地域や流通方法によっても価格の違いはうまれます。

ただし、一つの基準において明確なのは、品種によって価格が変わるということが理解していただければと思います。

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牛肉の格付けとは

食肉の格付けとは、食肉中央卸売場をはじめ地方卸売場や食肉センターで、その食肉の評価をするための指標です。

食肉市場や食肉センターで枝肉(と畜解体して頭部、皮、血液、内臓などを除いたもの)の取引がされますが、その際に食肉の評価・品質のチェックをするために公益社団法人日本食肉格付協会が日本全国共通のランク付けをしています。

食肉が適正な価格で取引されるために、全国共通のランク付けは必要不可欠です。

牛肉の格付概要

牛肉の格付は、「歩留等級」(枝肉から骨や余分な脂肪などを取り除いてどのくらい部分肉が取れるか)と「肉質等級」(脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質の4項目)で決まります。

「歩留等級」がA,B,Cの三段階、「肉質等級」が5等級から1等級の5段階をあわせ15段階の等級があり、A5が最高級となります。

肉の歩留まりについて

生きている家畜(生体)を屠畜場でと畜して血液、皮、四肢、頭、内臓などを取り除いた状態のものを枝肉と呼びます。この時の枝肉の歩留率(枝肉重量÷生体重量)は、骨の太さ・皮の厚さ・内臓の重さなどにより、畜種や性別等で異なりますが、平均すると牛で57%、豚で65%位です。

枝肉以外の部分は、畜産副生物と呼ばれ、解体時に枝肉から分離され、肝臓や腸などの可食部は洗浄されたり、加熱されたりして食品などになります。また、皮や血液なども加工されて飼料や皮革製品などになります。

枝肉を各部ごとに分離して、骨やリンパ節などを取り除き、余分な脂肪を削り取って整形したものを部分肉と呼びます。

私たちがお肉屋さんやスーパーマーケットで購入する食肉は、枝肉や部分肉を料理に適した厚切り肉、薄切り肉、挽肉など、利用しやすい形態に調整したもので、精肉と呼びます。

精肉は食料需給表でいう供給純食料と同じで、人間の消費に直接利用可能な食料の形態をあらわしています。精肉の歩留まり率(精肉重量÷枝肉重量)は、食料需給表ベースで、牛肉・豚肉どちらも63%となっています。ちなみに鶏肉における精肉の歩留率は71%です。

分割された枝肉(とも)
分割された枝肉(とも)

まとめ

先述に記載した牛肉の価格比較での基準に最も判断しやすいのが、品種、格付け、重さになってきます。
ですから店頭表示やラベル、メニュー表を見て100gいくらや180gいくらなど、また、和牛なのか、国産なのか、輸入なのか、和牛での格付けはどのようなものなのかなどを基準に比較していくと、安いものなのか高いものなのかの判断基準する上での参考になります。

私は、仕入れをしていますので、これら以外にも基準はありますが他者の店頭に出しているものから、仕入れ金額や値入などの参考にさせていただいています。ちょっとした事ですが、頭にいれておくと良い買い物にもつながるかもしれません。


牛肉の人気のレシピで、薄切り、こま切れ、切り落としを使ったまとめ

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定番の人気メニューを牛肉の用途別でまとめました。


明日の活力への食材と言えば牛肉や玉ねぎを使った牛肉料理が注目されますが、人気あるメニューで薄切り、こま切れ、切り落としの用途を使ったレシピを使って簡単レシピをまとめました。

正直忙しくて料理を作るひまがない方に元気がでるメニューで、夏の暑さを吹き飛ばす勢いで乗り越えたいものです。よくご存じの定番から一工夫した料理で、食欲がそそります。

また、薄切り肉(スライス)は文字通り薄くカットされた肉ですが、大きさや厚さが均一です。こま切れ肉や切り落としは、肉をカットする際に出た切れ端を集めたものですが、いずれも値段が安く、炒めものや煮物、その他さまざまな料理に幅広く使うことができ、重宝しますので是非とも参考にしてください。もちろん国産牛と表示されたものでも構いませんので、牛肉でしか摂することしかできない栄養価を堪能してください。

牛丼

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玉ねぎは甘味をだすために繊維を断ち切って薄切りにカットして、充分に炒めて甘味を出すことがポイントです。

材料(2人分)

牛こま切れ肉(または薄切り肉)・・・150g
玉ねぎ・・・1個
牛脂・・・適量

≪A≫
水・・・210cc
酒・・・150cc

≪B≫
醤油・・・大さじ1杯
砂糖・・・小さじ1杯

ご飯・・・丼2杯

作り方

  • 玉ねぎは甘味がでるよう、繊維を断ち切るように3mm程度の厚さの半月切りにします。
  • 熱したフライパンに牛脂を入れて溶かします。
  • 先程のフライパンに牛肉、切った玉ねぎを一緒に入れて、中火でじっくり炒めます。(ここで玉ねぎの甘味を充分だしておきます)
  • 茶色く色づいてきたら、≪A≫をいれます。
  • 沸いたら3~4分間煮詰め、≪B≫を加えて味をつけます。少しグツグツ煮て味を馴染ませたら、牛丼の具材ができあがりです。
  • ご飯を丼に盛り、具材をのせ完成です。

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牛肉と五目野菜炒め

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野菜を食べたいときには、こま切れを上手に使うと良いです。

材料(2人分)
牛こま切れ肉・・・(120g)
にんじん・・・1/4本
セロリ・・・1本
キャベツ・・・1/5個
ピーマン・・・1個
しいたけ・・・2本

≪A≫
塩、コショウ・・・各少量
醤油・・・小さじ1/2杯
酒(紹興酒又は日本酒)・・・大さじ1杯
片栗粉・・・大さじ1杯

≪B≫
塩、こしょう・・・各少量
上白糖・・・小さじ2/3杯
酢・・・小さじ1杯
酒・・・大さじ1杯
鶏がらスープ・・・大さじ1杯
醤油・・・小さじ1杯
片栗粉・・・小さじ1/3杯

作り方

  • 牛肉に≪A≫で下味をつけます。
  • ニンジン、セロリ、キャベツ、ピーマン、しいたけは4cm長さほどの細切りにします。
  • ボウルに≪B≫を合わせておきます。
  • 中華鍋(または深めのフライパン)にサラダ油大さじ1杯(分量外)をひき、下味をつけた牛肉を入れ火にかけ、七割ほど火が通ったら野菜を固めのものから順に入れて炒めていきます。
  • 野菜全体的にしんなりしてきたら、合わせた≪B≫の調味料を入れ、全体的に味が絡んだら器に盛ります。

料理のポイント

合わせ調味料を入れたらすぐに混ぜず、片栗粉のとろみがつくまで待ちます。すぐに混ぜると片栗粉に火が通るまでに水っぽくなってしまいますので注意しましょう。

牛肉のあんかけ焼きそば

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ボリュームたっぷりの焼きそばですがバーベキューのひと工夫でもよいと思います。

材料(2人分)

牛切り落とし肉(または薄切り肉)・・・150g
白菜・・・1枚
キャベツ・・・1/8個
パプリカ(赤)・・・1/4個
チンゲン菜・・・1株
焼きそば用麺・・・2玉

≪A≫
塩、こしょう・・・各少量
醤油・・・小さじ1/3杯
酒(紹興酒または日本酒)・・・大さじ1杯
溶き卵・・・大さじ2杯
片栗粉・・・大さじ2杯
サラダ油・・・少量

≪B≫
鶏がらスープ・・・300cc
酒・・・小さじ2杯
こしょう・・・少量
上白糖・・・小さじ2/3杯
塩・・・小さじ1/3杯
生姜(すりおろし)・・・小さじ2/3杯

水溶き片栗粉・・・大さじ4杯

作り方

  • 牛肉に≪A≫をもみこみ、下味をつけておきます。
  • 白菜、キャベツ、パプリカは一口大に切り、チンゲン菜は葉と茎に切り分け、それぞれ一口大に切ります。
  • 中華鍋(または深めのフライパン)にサラダ油大さじ1杯(分量外)を入れて、焼きそばの麺を入れ、両面ともしっかり煎り焼き、クッキングペーパーの上に取り出して油を切っておきます。
  • 麺を取り出した鍋に牛肉を入れ炒め、火が通ったら先ほどの野菜と≪B≫を入れます。野菜がしんなりしたら水溶き片栗粉でとろみをつけます。
  • 先程の麺を器に盛り、あんを上からかけたら完成です。

料理のポイント

麺は両面をしっかり焼くことであんをしっかり吸ってくれるので、べちゃべちゃした仕上がりにならないようになります。

牛肉と春雨の豆板醤煮込み

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白いご飯がすすみます!

材料(2人分)

牛こま切れ(または薄切り肉)・・・120g
春雨(水に戻したもの)・・・100g
万能ねぎ・・・3本

≪A≫
塩、こしょう・・・各少量
醤油・・・小さじ1/2杯
酒(紹興酒または日本酒)・・・大さじ1杯

≪B≫
豆板醤・・・大さじ1杯
にんにく(すりおろし)・・・大さじ1/3杯
鶏がらスープ・・・300cc

≪C≫
酒・・・小さじ2杯
オイスターソース・・・小さじ1/2杯
コショウ・・・少量

サラダ油(仕上げ用)・・・小さじ1杯

作り方

  • 戻した春雨は4cm程度の長さにきります。万能ねぎは4cmほどの斜め切りにします。
  • 牛肉に≪A≫で下味をつけ、熱した中華鍋(または深めのフライパン)にサラダ油を少量(分量外。フライパンなら必要ないです)ひいたところに入れて、強火で焼き色をつけるように炒めます。
  • 先程の鍋に≪B≫の豆板醤とにんにくを入れ、香りがでたら鶏がらスープと春雨を加えて3分ほど弱火で煮込みます。
  • ≪C≫を入れて味を調え、2/3量の万能ねぎと仕上げ用のサラダ油を加えて器に盛ります。残りの万能ねぎを、彩りにのせます。

料理のポイント

春雨はしっかり水でもどさないと、煮込んだときの水分の吸いが悪いので注意です。

まとめ

今回は、薄切りやこま切れ肉を使ったレシピをまとめましたが、野菜をたっぷり使いたいときには牛のこま切れや薄切りなどを使うことが大切です。

是非とも試してみるのもよいかもしれません。

元気が出る牛肉料理には、ホルモンを使った簡単レシピ

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暑い夏場を乗り越えるには、元気がでるホルモンを活用すべし!

食欲が湧かない時期や体調をいまいちすぐれないときには、鉄分を多く含んだレバーなどのホルモンの食感と味わいで乗り切って行きましょう。
定番のメニューも少しだけ手を加えると素晴らしい1品になりますし、食欲がないときに少ない量で多くの栄養価を摂取するには、牛のホルモンが大いに活躍してくれます。

但し、ホルモンを扱うときには必ず鮮度の良いものを選びましょう。

牛肉の茶碗蒸し

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卵とうまく混ぜるために、牛すじスープは冷たいものを使ってください。

材料(2人分)

牛すじスープ・・・360CC(次項に作り方を記載)
薄口醤油・・・小さじ2杯
塩・・・小さじ1/2杯
卵・・・2個
ネギ(小口切り)・・・適量
黒コショウ・・・適量

作り方

  • 温かい牛すじスープに薄口醤油、塩を入れてよくかき混ぜて、冷ましておきます。
  • ボウルに卵を割り入れて、泡立て器でよくかき混ぜます。
  • 混ぜながら牛すじスープを加えます。なめらかにするために裏ごし器でこします。
  • 卵液を器に注ぎいれ、食べやすく切った牛すじ肉を3切れずつ入れます。
  • 湯気が立った蒸し器に入れ、上にペーパータオルをかけて蓋をします。強火で3分、弱火で15分加熱します。
  • 取り出してネギを散らして、黒コショウを挽きかけて完成です。

牛すじと冬瓜のスープ煮

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牛すじでとったスープで冬瓜がおいしい。

材料(2人分)

牛すじスープ(作りやすい量)
牛すじ肉・・・450g
水・・・2L
酒・・・200cc
青ネギ(ぶつ切り)・・・適量

冬瓜(大きめの一口大)・・・4切れ
薄口醤油・・・大さじ1杯
みりん・・・大さじ1杯
三つ葉、青柚子の皮・・・適量

作り方

  • 牛すじスープを取ります。牛すじ肉は一口大に切り、熱湯をかけて霜降りします。その他の材料とともに深鍋に入れて火にかけます。沸いたら火を弱め、コトコトと3時間くらい煮ます。ときおりアクを取り除き、途中で水が少なくなってきたら適度に足します。
  • 冬瓜は大きめに一口大に切って皮をむき、ゆでておきます。
  • 出来上がった牛すじスープを300ccにとりわけ、冬瓜、薄口醤油、みりんを加えて10分間煮て火を止め、そのまま冷めるまでおいて味を染みこませます。
  • 食べる時に、牛すじ肉を1人分につき3切れほど、入れて温めなおします。器に盛り、三つ葉と青柚子の皮を添えて完成です。

牛小腸のアラビアータ

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ローマの冬の名物料理です。ワインによく合います。

材料(2人分)

牛小腸(シロ、切り分けてあるもの)・・・200g
オリーブ油・・・小さじ1杯
ニンニク・・・1/2カケ
ソフリット・・・大さじ2杯
白ワイン(または日本酒)・・・100cc
ワインビネガー・・・大さじ2杯
ブロード(鶏がらスープ)・・・1カップ
トマトソース・・・180cc
赤唐辛子・・・1/2本
塩、コショウ・・・各適量
ペコリーノ・チーズ(なければパルジャミーノ・レッジャーノ・チーズでもよいです)・・・適量

ソフリットとは

くせのない油(ピーナッツ油、ひまわり油、太白ゴマ油など)で、みじん切りのニンジン、玉ねぎ、セロリをゆっくり炒めたもの。たっぷりの油で素揚げするように加熱し、野菜の甘味と香りを引き出します。

トマトソース

ニンニクのみじん切り少量を油で炒め、玉ねぎのみじん切りを加えて更に少し炒め、水煮のトマト(缶詰)を入れ、塩を少量加えて煮崩します。

ブロード

水に白ワインを加え、鶏ガラ、骨付き鶏肉と、玉ねぎ、セロリ、ニンジンなどの香味野菜を入れて水からゆっくり加熱します。沸騰させないようにしながら1時間ほど煮た後、漉します。

作り方

  • 鍋にオリーブ油をひいて、つぶしたニンニクを炒め、ソフリット、白ワイン、ワインビネガー、小腸を入れてよく炒めます。
  • ブロード、トマトソース、赤唐辛子を加えて煮込みます。小腸が柔らかくなったら塩、コショウで味を調え、器に盛ります。削ったペコリーノ・チーズをかけて完成です。

レバーカツレツ

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下町名物料理をイタリア風に。レタスを挟んで食べるとよりおいしいですよ。

材料(2人分)

牛レバー・・・200g
マスタード・・・適量
粗糖・・・少量
小麦粉、溶き卵、パン粉・・・各適量

≪A≫
ニンニク(みじん切り)、パルジャミーノ・レッジャーノ・チーズ(すりおろし)、レモンの皮(すりおろし)・・・各適量

サラダ油、オリーブ油・・・各適量
バター、塩・・・各少量
レタス、レモン(くし形切り)、プチトマト(くし形切り)・・・各適量

作り方

  • 牛レバーはクッキングペーパーの上にのせて少し水分をとります。
  • 片面にマスタードを塗り、粗糖を少量ふります。
  • 小麦粉、溶き卵、≪A≫を混ぜたパン粉を別々のパットに用意し、レバーを順につけます。
  • レバーの厚みの半分の高さくらいに、サラダ油とオリーブ油を合わせてフライパンに入れ、火にかけ、レバーを入れて強火で揚げ焼きにします。下の面に揚げ色がついたらバターを加え、レバーを裏返して全体をカラリと揚げ、油を切ります。熱いうちに塩をふります。
  • レタス、レモン、プチトマトを添えて盛り付けて完成です。

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牛レバーの天ぷら黒コショウ衣

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黒コショウ入りの衣でレバーのくせをおさえ、ピリッとスパイスがきいてます。

材料(2人分)

牛レバー(薄切り)・・・100g
牛乳・・・適量
薄力粉・・・適量

≪衣≫
薄力粉・・・大さじ2杯
水・・・大さじ2杯
黒コショウ・・・適量

サラダ油・・・適量
塩、粗びき黒コショウ・・・各適量
スダチ・・・適量

作り方

  • 牛レバーはさっと水洗いして水気をふき、牛乳に浸けて臭みをおさえます。
  • 衣を用意します。薄力粉と黒コショウを合わせ、水をくわえて混ぜます。
  • 牛レバーの牛乳を切り、薄力粉をまぶし、衣をくぐらせます。余分な衣を落とし、180℃に熱したサラダ油でカラッと揚げます。
  • 油を切って器に盛り、塩と粗びき黒コショウ、スダチを添えて完成です。

まとめ

今回は、おしゃれなものから和風や下町料理と様々でしたが、ホルモンなどのレシピがあまり少ないので非常に重宝します。今後は、牛の4つの胃も含めたレシピも紹介していきますので、是非ためしてください。

ちなみにすじについては、肉付きのものも販売されているお店もありますので(通常は、肉はほとんどついていない)、非常に良いダシが取れます。ちなみウデから取れたスジは、非常に濃厚なダシがとれますので頭にいれておいても良いかもしれません。

エムマートの牛肉について抑えておくべき肉の知識とは?

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食肉には抑えておくべき市場の流れがあります

牛肉とは、生き物を扱うことになります。また、世の中の事象とともに牛肉の取引や生産におけるものが大きく変化してきました。

例えば、牛の生産戸数の減少で牛肉の市場価格が高騰やブランド牛が種類が増加、輸入の緩和で海外からの牛肉が数多くはいってきて、日本の牛をかけ合わせの「WAGYU」という牛があったりと、世の中の変化により価格帯や売れ筋に大きな影響を及ぼしている事は、過言ではありません。

過去から今と食肉市場を見ていくとどのような変化があり、生体を知ることで、乱立する情報を的確に判断していくのか見定める上での一つの参考になればと思います。

食肉の形態変化

きゅうり、キャベツ等の野菜、さんま、いわし等の魚介類、花などは、生産者(漁業者)から消費者まで、その形態がほとんど変わらずに届きます。しかしながら、食肉は、生産者段階では生体であるものが、と畜場において枝肉(骨がついた状態のもの)に、その後、部分肉と流通段階ごとにその形態が変わり、消費者には精肉として届きます。

セリ等により価格形成機能を有する食肉卸売市場においては、枝肉により取引が行われ、流通価格のもとになります。

その後、骨やすじを取り除くことにより、食用に向く部分は小さくなり、その歩留まりに加え、加工賃や資材費が加わることにより、重量単位あたりの価格が高くなります。例えば、車の製造においては、数多くの部品の積み重ねで商品としての価値が生まれますが、食肉の場合は、流通段階において骨、すじを除去し、小割をしていくことにより商品としての価値が大きくなっていきます。

このように加工により形態が変化し、さらに部位ごとに流通することが多く、ヒレやロースのように単価の高い部位と、もも肉や肩肉等のように単価の安い部位もあり、価格の形成は複雑になっています。

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食肉消費動向

牛肉の輸入は、平成2年度まで輸入割当品目として、国内需要のうち不足する分を輸入する仕組みがとられてきました。

増加する牛肉需要に対して、国内生産の伸びは小さく、輸入割当を増加することにより、国内の牛肉消費の対応が行われてきました。また、対米ドルの為替レートが、昭和の推移もあり、牛肉輸入割当の撤廃後、さらに輸入牛肉の増加により、国内需要が満たされきました。

平成13年のBSE確認後、牛肉の消費は、豚肉や鶏肉へ移行したこともあり大幅に減少し、その後徐々に回復基調にありましたが、平成23年3月の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所による放射能汚染問題もあり、牛肉消費は伸びが停滞しています。

食肉の消費構造

食肉の消費は、昭和50年代まで各家庭が生鮮肉を購入し、調理することにより消費する量が、全体の消費量の半分以上を占めていましたが、その後、牛肉や鶏肉は、ハンバーガー、焼肉、フライドチキン等の外食における消費が増え、各家庭で購入する割合は3割台になっています。

豚肉は、価格や調理が手頃といった面もあり、各家庭で生鮮肉を購入して消費する割合が、他の食肉に比べて高く、5割弱程度になっていますが、豚肉がハム・ソーセージ等に加工され、消費される割合は、牛肉、鶏肉の加工仕向けが、10%以内であることに比べ高く、全体の4分の1程度となっています。

他の動物性食品との関係をみると、食肉摂取量は、魚介類の摂取量の減少と置き換えるように増加し、平成21年以降は、魚介類を上回って、摂取されています。尚、年齢別摂取量をみると、若い世代は、魚介類より食肉を多く摂取しますが、60歳以上では、以前と、食肉より魚介類の摂取量が多い状況にあります。

牛の種類

日本国内で販売されている牛肉には国産牛肉と輸入牛肉があります。

国産牛肉には和牛肉とそれ以外とがあります。牛の種類(品種)でいうと、和牛肉は日本原産の4品種が生産した牛肉であり、国産牛肉のうち和牛肉以外のものは、ホルスタイン種と交雑種(主に和牛とホルスのかけ合わせ)の生産した牛肉です。

また輸入牛肉は、主に欧州を原産国とする品種による牛肉で、これらの品種は「外国種」とも呼んでいます。

肉用牛について

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肉用牛の生産

繁殖用の肉用牛は、年一回くらいの割合で子牛を産み、妊娠期間は約280日です。乳用牛の場合、生まれてすぐ子牛を母牛を離しますが、肉用牛では、子牛を産んだ母牛がしばらくの間子牛に乳を与え、6ヶ月くらいになるまで母牛と一緒に飼われていることが多いようです。また、このころになると、母牛は次の子牛を産むための交配が行われます。

米国などでは交配用の雄牛を飼育している農家もありますが、日本ではほとんど人口受精によって交配しています。前の子牛を産んでから早い牛で11ヶ月くらい、遅い牛でも14ヶ月くらいで次の子牛を産みます。このようにして繁殖用の雌牛は子牛を毎年1頭ずつ産んでいき、生涯産子数はだいたい7~10頭です。

雌牛が子牛を産めるようになるには、生まれてから約15ヶ月の飼養期間が必要です。さらに妊娠期間は280日と長いため、約24ヶ月月齢くらいになってようやく初めての子牛が産まれることになります。豚や鷄などに比べ繁殖効率が極めて悪いのですが、1頭あたりからとれる肉の量が豚や鷄よりもずっと多く、また1頭当たりの単価も高くなります。そのため、できるだけ短期間に交配、妊娠、出産を繰り返すことが農家にとって重要な課題です。

肉専用種肥育牛のライフサイクル

生まれた子牛は5~7ヶ月間、母牛に育てられますが、後半の2~3ヶ月間は草や配合飼料、穀物なども与えられます。また、雄牛は生後2~3ヶ月齢に去勢します。これは、肉質を良くし、太りやすくし、性質をおとなしくして飼いやすくするために行います。

こうして大きくなった子牛は、5~7ヶ月齢時に離乳し、雌牛は育成後、一部は肥育に仕向けますが、主に繁殖に用いられ、雄牛(去勢牛)は肥育に仕向けられます。

肥育仕向けとなった去勢牛は、約20ヶ月かけて成牛に肥育されます。この間、餌は稲わらなどとともに、大麦やトウモロコシなどのカロリーの高い穀物が与えられ、よい肉質の牛に育てられます。

乳用種肥育牛のライフサイクル

乳用種の場合、その飼養目的が牛乳を生産することにあるため、雄牛は優秀な種雄牛になるもの以外は食肉用として肥育に向けられます。

あくまでも乳用牛は乳を搾ることが目的なので、生まれた子牛は、間もなく母牛から離され、初乳(色々な免疫物質を含んだ分娩直後の母乳)を含め、脱脂粉乳などを原料とする人工乳、乾草、配合飼料などが人工的に与えられます。

こうして人工哺育により育成された子牛は、7ヶ月齢で肥育に仕向けられ、約15ヶ月かけて成牛に肥育されます。この間、与えられる餌は肉専用種の場合とほぼ同様です。

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まとめ

過去さかのぼってみますと、食生活の変化によって牛肉の消費の仕方が変わっていくことや牛にも様々な品種があり、目的によって飼育が違うことがわかります。また、牛は寒いところは強いですが、暑いところでは非常に苦手です。このことから、夏場の手前から段々と出荷頭数が減少し、それが価格帯にも影響しています。秋口からまた増加傾向になり、価格が安定もしくは、減少傾向にもなります。

このようにこれら一部を知っているだけでもどのような思索を重ねていけばよいのかわかってくるようになりますので、是非とも参考にして頂ければと思います。

エムマートにもある輸入ビーフの安全とは?

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輸入ビーフで抑えておきたい検疫の動向


海外には独自の部位名や流通経路などがあり、その安全性においては担保する検疫があります。

今回は、この安全性について現在どのような状況になっているのか、その安全性について詳しく解説していきたいと思います。また、ここ数年の輸入だけでなく、和牛等の輸出が著しく多く、ある国の規制が緩和したことによっても日本の和牛等の輸出が増えているものと感じます。国産牛は、世界でも通用する人気の食材でもありますが、日本の自給率が40%ほどで、どうしても輸入に頼らざるおえない状況です。

そんな日本の状況の中で輸入ビーフとはどのように規制されているのかなど「検疫」と「流通」をテーマに触れていきます。

輸入食肉の検査

動物の検疫の動向

動物検疫には、次の目的があります。

  • 海外から輸入される動物、畜産物を介して家畜の伝染病性疾患が国内に侵入することを防止します。
  • 海外に家畜の伝染性疾病をひろげる恐れのない動物・畜産物などを輸出することによって、日本の畜産の振興及び海外の家畜衛生の向上を図ります。
  • 輸出される犬、猫等の動物を介して狂犬病が伝播されること並びに輸入されるサルを介してエボラ出血熱及びマーブルク病が伝播されることを防止することにより公衆衛生の向上を図ります。また、動物検疫では輸入水産動物を介したコイヘルペスウィルス病等の疾病の伝播を防止するために水産動物の輸入許可業務を行っています。

これらの検疫業務を実施するため、横浜動物検疫所本所を置き、成田、中部空港、関西空港、神戸、門司、沖縄の各支所を設置するとともに、全国に17出張所、6分室を配置しています。

畜産物の輸出入検査の流れなど

日本では、家畜の伝染性疾病のうち、一旦侵入すると国内の家畜に被害をもたらす口蹄疫(こうていえき)、牛疫及びアフリカ豚コレラなどの悪性家畜伝染病として定めています。当該疾病を国内に持ち込む可能性の高い偶蹄類の動物やこれらの動物から生産された肉などについて、国、地域を定めて輸入禁止措置を講じています

また、輸入禁止対象疾病ではありませんが、海外でBSE(牛海綿脳症)や高病原生鳥インフルエンザが発生した場合は、発生国・地域からの牛肉や家きん肉などの輸入停止措置が講じられています

家畜伝染病予防法の規定に基づき指定された地域からの動物やその産品を輸入する場合は、動物検疫所に輸入検査申請書を提出し、家畜防疫官の検査を受ける必要があります。輸出国政府機関(日本の動物検疫所にあたる機関)により発行された検査証明書の添付が必要で、これは貨物・量の多少、お土産・個人消費などの用途に関係なく必要となります。なお、指定検疫物の輸入ができる港又は空港は指定されております

口蹄疫とは

家畜伝染病の一つで、偶蹄類(牛、水牛、めん羊、山羊、豚など)が感染するウイルス性の急性伝染病をいいます。

牛疫とは

牛疫ウイルスによる感染を原因とする偶蹄類の感染症をいいます。

アフリカ豚コレラとは

アフリカ豚コレラ感染による豚の熱性伝染病をいいます。アフリカで発見され、その後、ヨーロッパ、中南米で発生した。

オーストラリアと和牛とかけあわせ

肉類の輸出動向

畜産物のうち、平成24年の肉類の輸入(枝肉ベース)については、牛肉、豚肉、家きん肉が大半を占めています。豚肉は111万2000トン(前年比98.2%)牛肉は73万5000トン(前年比99.4%)家きん肉が42万900トン(前年比90.1%)とやや減少したこともあり、肉類全体の輸入量は231万トン(前年比96.8%)と減少しました。輸出数量(枝肉ベース)については、肉類のうち牛肉と豚肉が牛肉1233トン(前年比152.3%)、豚肉1032トン(前年比100.5%)と増加しており、肉類全体で9313トン(前年比154.0%)となっています。

輸入食肉の流通形態

輸入食肉(牛、豚)は、輸入商社を通じて輸入されるのが一般的ですが、量販店や食肉加工メーカーなどが直接輸入する場合もあります。特に近年、消費者の安全・安心志向の高まりから、量販店や食肉加工メーカーが現地に直営牧場を保有し、厳しく生産管理された牛肉や豚肉を輸入するケースも見受けられます。

輸入牛肉(牛肉、豚肉)は、そのほとんどが部分肉の形で輸入されており、日本向けの特別なもの以外は、現地のカット方式により分割・処理されています。

また、その輸入形態からチルドと呼ばれる冷蔵品とフローズンと呼ばれる冷凍品に大別されています。

冷蔵品は、現地カットした後、真空パックしてマイナス1℃~1℃の温度で保存・輸送されます。輸送中に熟成が進み、風味とうま味は増しますが、保存期間は短くなります

冷凍品は、現地カットした後、マイナス45℃で急速凍結したもので、長期保存はできますが、熟成が不十分のまま冷凍するのでやや風味に欠けます。現地は解凍システムが開発され、解凍での品質の劣化は最小限に抑えられています。また、冷蔵品を国内で急速冷凍したり、現地で熟成させた後に急速冷凍したエージドビーフと呼ばれる輸入牛肉も流通しています。

輸入鶏肉の場合も、牛、豚肉と同じように輸入商社を通じて輸入されるのが一般的で、そのほとんどが冷凍品で主に部分肉の形で輸入されています。

このように、輸入食肉には様々な流通形態があり、買う側のニーズに合わせて使い分けれています。

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主な輸入先

牛肉の主な輸入先上位3ヵ国(平成24年実績)は、1位オーストラリア、2位米国、3位ニュージーランドとなっています。

豚肉の主な輸入先(同)は、1位米国、2位カナダ、3位デンマークとなっており、この3ヵ国で総輸入量の約8割を占めています。鶏肉の主な輸入先の上位2ヵ国は、1位ブラジル、2位米国となっています。

まとめ

今回は、輸入に関する事でしたが、私としても屠畜場から商品化までを拝見させて頂いた事がありましたが、第一印象としては完全な合理化を進めているように見受けられました。日本の脱骨や商品化においては、肉に骨を付けないなどの非常に細かい作業が多いのに比べて違いを感じました。

例えば、車の製造ラインのように一人一人が決まった作業だけをこなしていくようなものでした。生産頭数が多いとこのようになるのは仕方ないとはいえますが、オーストラリアの食文化から見るとそれも無駄のない事だと感じます。

輸入に関しては細かい規制があるものの日本の自給率からみれば必要な事ではないでしょうか。

エムマートにもある肉の熟成とは?

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肉の熟成には旨みを引き出す効果がある

近年から多く見受けられるますが、牛肉を使った熟成とあります。製造方法については、昔からあるものです。江戸時代以前から食用として牛肉は、食べられなかった時代に「薬用」として肉を食していましたが、このときにおいては味噌漬けなどの様々な加工方法が生み出されていました。

どうしたらおいしく食べられるのか?当時の人々は、智慧をしぼりながら商品開発をしてきた結果、時の権力者たちはそれを食しこよなく愛していたことは、歴史の史実であります。

今回は、その「熟成」について掘り下げて解説していきたいと思います。ただし、「熟成」についての良し悪しは様々ありますので、参考程度にしていただければと思います。
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牛肉の熟成とは

活きた魚を刺身で召し上がったことがありますか?こりこりとした歯ごたえと、独自の甘味を持った素晴らしい味覚に出会った方は、何故こんなにおいしいのかと思われたことでしょう。

魚類や動物類は、死後に必ず硬直現象を起こします。筋肉の中には糖類に属するグリコーゲンがあり、これが乳酸化する前に食べるわけですから、独自の甘いうまみが味わえる、というわけです。

鮮度の悪くなった魚類は、身のしまりが悪くなり、急速に風味を失います。魚を料理するには、鮮度の良いものを手早く調理することです。

台湾など東南アジアの一部では、夜中に屠畜した豚を朝早く露店の市場で枝肉のまま吊るし切りにして売っています。現地の人の話では、屠畜後、冷蔵庫に入れて2~3日経ったものはうまみが乏しくなるので評価は下がるといいます。すなわち、屠畜後数時間しか経過していないものが評価が高いのです。

屠畜直後というと、まだ死後硬直の状態にあり、筋肉は硬いはずです。これを手早く調理して食べるということは、きめ細かい柔らかな部位でもかなり硬いと思われます。しかし、先ほどの釣りたての魚の味と同様に、甘味を感ずると思われます。硬い肉は、「不味い肉」という先入観のある日本人には、到底理解できないかもしれません。

動物類は、屠畜後に必ず死後硬直が起こります。これは、死後、酸素を供給する血液の循環が停止するわけですから、酸化現象が停止します。そして、筋肉に含まれるグリコーゲンが分解して乳酸が生成され、PHが低下し、ATPの減少になどによって保水性が減じ筋肉が硬直します。

屠畜直後の硬直状態のままでも食べることはできますが、肉は「熟成」という過程を経ることで軟らかくなり、より一層独自の風味がでてきます

動物の体内細胞に含まれる何種類かの酵素は、乳酸やリン酸を生成し、これらは微生物の発生を抑えつつ、死後も一定時間働き続けます。また、死滅した細胞(主としてタンパク質の組成)やコラーゲンを膨潤させ、肉をやわらかくし同時に保水性を生じさせます。この一連の現象を「自家消化」と言います。

冷蔵庫での牛肉、豚肉の保管の理想的な維持温度は、摂氏0℃~2℃くらいです。熟成機関としては、牛肉では5日以上10日くらいです。熟成期間としては、牛肉では5日以上10日位、豚肉では3日以上5日位が妥当です。保管中にもし冷凍状態になりますと、熟成作用は停止するか緩慢な状態になります。また、庫内が5℃以上になりますと、熟成は早く進みますが、同時に食肉そのものの変質が起こります

また、熟成には個体差にもかなり留意しなければなりません。すなわち、若齢で水分の多い食肉は熟成期間が短く、脂肪のよく付いた肥育の進んだものは長めとなります

最近ではあまり見かけませんが、肉付きの良い種雄牛を食肉用にする場合、3週間以上冷蔵庫内に保管し、わざと麹菌などを寄生させ、肉の表面が真っ白く綿毛が生えたような状態にします。そこでこの1~2cm生えたかびをふき取り、表面が黒くなったところをトリミングして、販売していたことがありました。

昭和30年代のことです。この状態にまでしますと、熟成がかなり進み、硬い種雄牛の筋肉も相当に柔らかくなり、また麹菌の作用もあって風味は味噌漬けのような一種の独特のものができます。

東京の下町のある牛肉店の老舗は、今でも高級な和牛をこの状態まで熟成させ、販売して絶大な人気を得ています。また、ある高級フランス料理店では、サーロインやヒレなどの高級部位をこのような熟成状態にしてから調理しています。

しかし、問題点としては、商品回転率の悪さやトリミングをかなりきつくしなくてはなりませんので、商品コストが上がり採算上の問題がでます。また、一種の独特の風味にすべての人が馴染むとは限りません。しかし、このような牛肉を味わいますと、軟らかい上に麹菌が作り出す味噌漬けに似た風味が、なんともうまいという人も少なくありません。

この長期熟成の条件は、完全な冷蔵庫内の温度維持と、なんといっても牛肉の個体条件があります。すなわち、肥育の進んだ水分の少ない牛肉でなければなりません。

最近、牛肉は国内生産の伸び悩みと需要の漸進的な拡大と共に、牛肉生産輸出国からの大量の輸入が恒常的になっています。需要家は、安値である輸入牛肉に質的向上を期待する声が強く、主要輸出国であるオーストラリア、ニュージーランドでは、その声に応えるべく色々と技術改善を試みています。例えば、生体の段階から牛の屠畜年齢や重量などを、需要家の要求する厳しい規格に基づいて生産し、日本に向けて輸出しています。
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輸送及び保管の段階でも、昔からの冷凍状態のものから真空包装によるチルドパックが一般的となり、高い品質を保持する努力を続けています。

輸出国を出た食肉が日本の小売店で販売されるまでには、おおよそ3~5週間くらいかかっています。この間、牛肉に不可欠な「熟成(エージング)」が自然に行われています。従って、輸入牛肉が硬くて不味いというのはもう過去の話です。

しかし、熟成も過度になりますと変質や品物の痛みが起こります適当な期間(真空包装状態のものでは5週間位までのものが適当と言われています)に熟成を結着させるため、急速凍結をしてフローズンで保管する方法も開発されました。この商品はエージドビーフと呼び、牛肉が輸入自由化される以前の平成3年頃は、かつて畜産振興事業団が需給調整用にしてい利用していました。

しかし、現在は、牛肉は輸入自由化されており、輸入相手国からの商品購入は、需給家の要求によってチルドあるいはフローズンと、その形態ははっきり区分されています。

チルドでの真空包装製品も各種の技術革新で、風味を損なわない期間(シェルフライフ)が更に延伸し、60~100日位のものまで可能になりつつあります。

まとめ

今回は、熟成についてでしたが、麹菌のを使った手法は今でも行っているところはありますが、ブランド牛にも適用しているところもあります。また、機械等の技術が革新し、手軽に熟成肉を作れるようにもなってきています。

ただ大切なことは、熟成と変質の違いを見定められないような状態で行うと、大変なことになりますので注意が必要です。この熟成の手法などは、まだまだ多くの知識と経験が必要になってきます。是非参考までに。
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エムマートでもある国産牛の品質保持と扱い方とは?

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牛肉には、きちんとした品質保持と扱い方があります。

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空気中に浮遊する雑菌やカビ類が食肉の表面に付着して増殖することで、食肉は変質を起こします。この変質を起こす条件に、温度とのかかわりがあります。食肉は、低温での管理に留意しなければなりません。

枝肉(骨付きのもの)、部分肉(大きい塊)、精肉(小売店頭のもの)のいずれも、理想的な管理温度は0~2℃です。また、低温下で保存しても、酸化によるもう一つの変質が起こります。食肉の脂肪やタンパク質が酸化すると、肉の風味を損なう原因となります。また、食肉の表面を乾燥させますと、揮発性の芳香分を失いうまみも一段と低下します

このすべての問題をガードする基本は、食肉から空気を遮断することです。食肉を保存するのに、真空包装を含むラッピングがいかに重要かこれでわかると思います。

衛生的に屠畜し、すべての衛生検査に合格した食肉は、無菌状態です。しかし、その後の処理で、空気中の雑菌やカビ類による汚染が当然起こるわけです。更に、最終商品となって小売店頭に並ぶものは、空気に触れる面積の多い形態順にその保存性の差がでます。すなわち、ブロック肉(塊肉)、厚切り肉(切り身)、角切り肉(シチュー用など)、スライス肉(すき焼き肉、しゃぶしゃぶ用など)、ひき肉の順に保存性が悪くなります

食肉を処理したり、加工する際の作業室の内部温度は、15度位に維持できれば理想的です。一番保存性の悪いとされるひき肉は、最も空気触れる面が多いので、変質がはやいことになります。

ひき肉は、鮮度の落ちた部分を用いるから変質が早いと過去に言われたことがありましたが、これはひき肉の消費割合が低いころの話で、大量消費の時代に入った現在では、「かた」「もも」などブロックをそのままひき肉の材料とし、鮮度にも十分留意をしていますので、かなり日持ちも良くなっています。

欧米諸国では、食肉の評価を決めるポイントとして、次の3点を挙げています。

  • テンダーネス・・・柔らかさ
  • ジューシー・・・みずみずしさ
  • フレーバー・・・良い味と香り
  • 保存条件の中で、鮮度維持をおろそかにすると、みずみずしさや良い味と香りが劣化し、おいしさや風味の良さが損なわれます。
  • 食肉の保存は、次の事項に注意をしましょう。
  • 低温(摂氏0℃~2℃)で保存すること。理想的にはパーシャルフリージング(マイナス0℃~0℃)です。
  • 空気を遮断するようにラッピングすること。
  • 家庭用冷蔵庫では、牛肉は生肉で3~7日位、解凍肉では2~3日位、豚肉の生肉では2~4日位が賞味期間の範囲。
  • 冷凍肉は、マイナス18℃以下で保管。包装状態が良く、マイナス35℃以下になる業務用大型冷凍保管庫なら約1年位は、鮮度、品質ともに維持できます。

牛肉の保存方法

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冷蔵肉(チルド)の保存

食肉の保存は、低温で管理することが肝要です。家庭用の冷蔵庫では、日常開閉が頻繁で庫内温度が一定しません。特に、気温や温度が高い夏場では、その開閉に当たって庫内の温度が上昇しないよう注意しましょう。また、冷蔵庫の能力を最大限に発揮させるためには、庫内を整理して、食品の詰め込みすぎには注意しましょう。よく整理された庫内は、冷気の対流が良くなり、庫内全般が低温に維持できます。

家事の都合上まとめて買い置く場合は、料理用途別に無駄にならないように切り分け、外気を遮断するラップ材、密閉容器を有効に活用することが大切です。このように厳重保存しても、賞味期間は牛肉で3~7日位、豚肉では2~4日位と思ってください。

冷凍肉(フローズン)の保存

食肉を生のまま長く保存する場合は、冷凍保存しかありません。冷凍保存しかありません。食肉処理工場で枝肉から部分肉を作り、更にそれを冷凍するのに、通常屠畜から3日かかります。鮮度は極めて良い状態で冷凍肉が出来上がります。20~30kgの食肉を段ボール詰めにし、マイナス35℃以下の急速凍結をかけ、荷傷みのないように作り上げます。

その後、マイナス18℃以下で保管し、厳重にラッピングされたものであれば一年以上変質することなく良い鮮度のまま保存されます。

食肉を冷凍しますと、ラップ材は容易に破損しやすくなるため、丈夫なラップ材を選ぶとともに二重に包装するようにしましょう。冷凍された食肉でもラップ材の破損によって酸化や乾燥による変質が起こります。変質は、食肉の風味を損なう原因です。

家庭の冷蔵庫内の冷凍室(フリーザー)の温度は、だいたいマイナス10℃位のものです。これでは、食肉の深部まで冷凍するには時間がかかりすぎ、いわゆる緩慢凍結の状態になります。急速凍結と比べると、どうしても変質が進みやすいという欠点をもっています。従って、家庭で食肉を冷凍するときには、次のことに留意しましょう。

ブロック肉のような大きな塊を冷凍するのはなるべく避けます。凍結の際の問題点は、先に述べたとおりです。また、これを解凍して使おうとした場合、解凍にかなり長い時間を要するとともに肉汁の流出が多く起こり、風味を損なうことになります。

ブロック肉を冷凍保存するには、小分けにすることを勧めます。あらかじめ作る料理を想定し、その形態に切り分けます。一回で使い切る量毎に小分けにして冷凍すると良いでしょう。

もう一つ注意することは、解凍した肉は再凍結しないことです。再凍結すると鮮度を損ない、かつ品質が著しく劣化しますので避けてください。

ひき肉を冷凍する場合は、ラップ材に包みよく空気を抜いたら、板状に伸ばして凍結します。こうすると早く深部まで冷凍できるし、使うときにも手早く解凍ができます。また、板状に伸ばしたひき肉は、なるべく積み重ねないようにしましょう。これが短時間で深部まで冷凍するポイントです。

薄切り肉の場合は、面倒でも一枚ずつラップ材で包み冷凍します。また、一定量毎に全体をビニール袋に入れて密封してください。こうしておけば、更に空気を遮断することになり、より良い状態で保存することができます。

あらかじめ食肉を真空包装し、かつ急速凍結したコンシューマーパックのものもかなり冷凍肉コーナーで見かけるようになりました。ラップ材で空気を完全に遮断してあるものは、保存性も高く信頼できるものです

まとめ

今回は、冷蔵や冷凍などの取り扱いや変質の原因などの取り扱いから保存方法まで記載しましたが、食肉にとって変質の原因は、温度、酸素、圧力がカギとなってきます。また、保管方法においては、温度と適切な扱い方が大切となってきますので、是非とも参考にしてください。

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エム―マートにある和牛や国産牛のカットで抑えておくポイントとは?

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牛の作業工程にはそれぞれのカットや取り扱いに注意しておくべきことがあります

精肉段階でのおいしさの提供は、視覚に訴える売り場づくり、商品づくり、盛り付け技術と肉の発色状態にあります。肉の色は、肉中に含まれている色素タンパク質ミオグロビンと血液由来のヘモグロビンによるもので、肉中の割合はほぼ7:3です。

新鮮な肉の切り口は、ミオグロビンによる紫赤色を呈し、空気に触れることにより明るい赤色に変化します。この現象をブルーミングと呼びます。これは、ミオグロビンが空気中の酸素と結合してオキシミオグロビンに変化するためです。またさらに長く放置しておくと肉色は、赤色から褐色に変化します。これは鉄イオンが酸化され、メトミオグロビンを形成するからです。このような肉色の変化の促進要因は、温度、紫外線、酸素、PH、熟成度具合、微生物の増殖程度などがあります

例えばオーストラリア産の牛肉等の日本までの輸送期間は約2~3週間程度(船便)です。この輸送期間中の食肉は低温熟成され、ユーザーに届けられます。一般的に熟成期間における食肉の発色は、商品化後比較的早く、その分退色も早くなります。そこで肉色を少しでもブルーミング状態に保つためには、温度管理の徹底とドリップ除去が重要なポイントになります。

温度管理については、バックヤードでの部位の停滞時間を極力短くするため、原料部位は冷蔵庫から小出しにすることや商品化のスピードアップ、商品化後の即冷却の徹底、売り場での温度管理が重要です。

ドリップ除去は、包装開封後のドリップ除去はもちろんのこと、まな板上のドリップを極力つけないようにすることです。また、冷蔵庫内に部位を保管する場合は、部位と部位を重ねることによる圧縮ドリップの産出を極力おさえるよう棚に部位を置くことも大切です。

食肉は、常に安定した品質ではりません。必ず個体差がありますので、商品によってはドリップの産出があります。よって商品化する際は、下の写真のようにミートペーパーで包み、冷蔵庫で冷却します。また、商品化したすべてのトレーに吸水紙を敷き、商品からのドリップ産出による見栄えの低下や変色の抑制にあたります

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プライマルカットのポイントとは?

プライマルカットとは、枝肉を部位別に分ける作業から脱骨・整形、用途別に小割・すじひきする作業までの意味で、精肉商品づくり、つまりリテールカットの前処理という意味です。

この作業でポイントになることは、リテールカットの最終目的である用途にどのように小割・すじひきするかということで、このことから各部位を肉質・食味(食感)別を考えるときには、部位を筋肉としてとらえ各部位が枝肉のどの部分にどのように付着していたかを考えることにより、その部位がどのように運動がどのように運動しているか(よく運動しているか、していないのかなど)や各部位を構成している筋肉(赤身)、脂肪、すじなどの構成割合などをポイントにします。この意味から、部位を肉質・食味(食感)別に仕分け用途別にすることは、すじを境に分割し、小割部位毎に仕分けプライマルカットすることが大切になってきます。

リテールカットのポイントとは?

リテールカットは精肉商品づくりの意味です。このリテールカットにより数々のアイテム(品目)が出来上がりますが、このリテールカットの目的は、第1に部位のおいしさを引き出すこと、第2に部位の特徴を活かし、用途にあった商品を提供をする、第3に売れる商品をつくることです。つまり、リテールカットとは、ただ単に部位を切り身・スライス等の商品形態にするという意味ではなく、部位の特徴とそのおいしさを引き出し、用途別に商品を提供していくことです

このためにリテールカットのポイントとは、

  • 用途にあった部位を選択する
  • すじや脂肪の付着度合い(用途にあった柔らかさや味を引き出すため)
  • カットの方向(肉の繊維に対してどのように切るのかなど)
  • 厚さ(何センチ・何ミリなのか)と大きさ(サイズ、表面の面積)といことになります。

ただ部位を切れば商品になるという考え方を改め、この4つのポイントを頭に入れて、食べる方の商品づくり、商品開発を行い、おいしい肉を提供することが大切です。

まとめ

今回は、脱骨や部分肉についてのポイントを記載していきましたが、料理用途でどのようなものを作るのかが最大のカギになってきます。

例えば、焼肉用にカットする場合は、硬いすじを引いていく作業は必要ですが、逆に煮込み用などに使われる場合は、引かなくてもよいこともあります。また、繊維に対して直角に切る場合は、焼肉用が硬くならないように必要ですが、中華などであるように食感が必要なホイコーロなどは、繊維に沿ってカットします。

重要な事でもありますが、牛の肉質を見極める事が大切です。牛肉といえど元々は、生き物です。同じ人間でもそれぞれ違うように牛も似たようなものと感じますが、それぞれ個体差があります。

よって格付けように品質の基準はあるもののあくまでも基準であり、それぞれ安定したものがありません。肉のきめ、肉質などを見極め、それぞれの使い方やカットの仕方が変更していく必要があります。

難しいものではありますが、大切事ではありますので参考にしてください。


牛肉の部位の特性と英語の名称などの料理用途まとめ

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牛肉の英名や部位とそれぞれの特徴と料理用途をまとめました


農林水産省畜産局は、合理的な食肉小売販売を通して消費者への利益を目的に「食肉の小売品質基準」を制定しています。この趣旨と目的は、増え続ける食肉の消費に対して正しい食肉の知識を持ち、合理的で経済的な食肉消費を普及させることにあります。また、牛肉においては、部位別の特性がそれぞれはっきりしていますので、調理の目的によって正しい使い分けをすることが大切です。

(社)食肉格付協会が定めています「牛部分肉規格」は、13部位に分類されていますので、これに従って一部では更に細分化した小分割部位の呼称も含めて解説していきます。なお、部分肉のカットの位置が必ずしも同一ではありませんが、これに近い部位で「関西名」「英米名」などによる呼称も記載していきます。

牛肉の部位名とそれぞれの特徴と英米名

ネック

くびの部分で、肩ロースに続いています。運動をよくする部分ですから、肉色は濃いめできめは粗く、肉質は硬い部位です。しかし、ほとんどが赤身ですから、ひき肉にするのに最適な部位と言えます。また、豊富なエキス分、ゼラチン質を持っていますので、煮込みにしますと「すね」と並んで良いスープストックの素材となります。

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名称 ネック
関西名 ネジ
英名 ネック

かた

うでの部分を総称して牛かたと呼んでいますが、みすじ、さんかく、とうがらしなどの数多くの筋肉の集合体です。総じてよく運動する部位ですから、筋肉や腱などが多く、肉色はやや濃いめです。従って、きめが粗く肉質も硬い部位に属します。エキス分やゼラチン質は豊富ですから、煮込み料理やスープの材料としても最適です。また、筋膜や腱を取り除いて薄切りにしますと、硬さに難はなく相当広い範囲の牛肉料理に利用できます。
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名称 みすじ、とうがらし、かたさんかく、うわみすじ、こさんかく
関西名 うで、とんび
英名 クロッド、チャックテンダー

肩ロース

肩に位置するロース部位で、胸最長筋の先端部分がここからリブロース、サーロインにかけて長く続いています。この筋肉は、最もきめの細かく軟らかなところです。その周辺の筋肉も、胸最長筋と同様の特性を持ち、肉質の優れた最高の部位に属します。和牛の理想肥育したものは、鮮やかな霜降り状態の脂肪交雑となります。薄切りにしたものは、もちろん問題なく広い範囲の牛肉料理に向きますが、やや厚切りで焼肉用にすればコクのある風味が楽しめます。

カタロース整形前
カタロース整形前
名称 かたロース
関西名 くらした
英名 チャックロール

かたばら

かたの部分にあるばら肉で、厚みのあるのが特徴です。胸骨の部分にある「むねこぶ」と呼ばれるばらの先端部は、肥厚して硬い部分となります。肩ロースに接する一部は、脂肪交雑がよく入り、濃厚な風味のある部分で、英名で「ショートリブ」と呼ばれる部分は、ほぼリブロースと同等の価値で評価されています。

さんかく 整形前
さんかく 整形前

韓国料理の焼肉でカルビ焼き(ばらの焼肉)のうち、高級なものはこの部位を使用します。薄切りにしたものは、もちろん硬さに難がありません。筋膜などはトリミングせずに、また骨付き状態のままm煮込みば最高のスープがとれます。牛肉好きの通は、この部位を高く評価して賞味しています。

名称 かたばら
関西名 うでばら
英名 ブリスケット、ポイントエンド

ともばら

リブロースとサーロインに接続するかたばらの後方に位置します。通常、「ばら」と呼ばれているのは、この部位のことです。総じて、繊維質、筋膜が多く、肉のきめは粗い部分ですが、よく脂肪交雑が入り、濃厚な風味をもっています。

薄切りや煮込みにすれば調理上難はありません。大衆的な牛丼や焼肉は、おおむねこの部位を一般的に使用しています。また、肋骨をばらに付けて骨付き状態のままカットしたものは、煮込みにしますと濃厚なスープがとれます。煮込みにしますと濃厚なスープが取れます。煮込むことで骨周辺の骨膜、筋膜が軟らかくなると、大変おいしものになります。

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名称 ともばら
関西名 ともばら
英名 ブリスケット、ネーベルエンド

ヒレ

牛の他の部位との比較では、最も運動をしない筋肉なので一番柔らかい部位となります。一頭の牛から得られる牛肉の中で、ヒレの占める割合はわずか3%程度しかありません。従って、最も高く評価される部位となります。

ヒレ本体には、脂肪はほとんどありません。ヒレを覆うように腎臓脂肪の一部とその周辺の脂肪が付着していますが、精肉にする際にこれらもほとんど除去されます。

肉の断面は、ビロード状にきめが細かく見えます。このようにきめの極めて細かい部位を調理する際には、煮すぎたり焼き過ぎたりしないことです。過度に加熱すると、表面が硬くしまり、本来持つ風味を損ないます。ステーキにするなら、ミディアム位までで、それ以上熱を加えることは勧められません。また、ミディアム程度に熱が通った肉の方が消化が良いとされています。

ヒレの名の由来は、フランス語でこの部位のことを「フィレ」と呼ぶことから「ヒレ」となりました。次の図に出てくる呼称は、フランス料理名の一端にでてくることがあります。幅の広い部分は薄く、狭い部分は厚切りにして目方をそろえて使うと良いでしょう。

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②~④までは、クール・フィレと呼ばれています。
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名称 ヒレ
関西名 ヘレ
英名 テンダーロイン

リブロース

胸最長筋の最も肉厚の部分です。 肥育した牛のリブの断面は、見事な霜降り状態の脂肪交雑となります。若齢のものでも、きめの細かい優れた肉質を以ています。「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「ローストビーフ」「ステーキ」などの代表的な牛肉料理に最適な部位です。

オーストラリア産のリブロースは、外側の「かぶり」と呼ばれる部分を除去し、ほとんどロースの芯(胸最長筋)の部分にしたものを「キューブアイロール」と呼んでいます。アメリカでは、ほぼ同様のカットしたものを「リブアイロール」と呼び、ヒレ、サーロインと比肩する価値をもつ最高部位とされています。

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名称 リブロース
関西名 ロース頭
英名 リブロイン

サーロイン

「リブロース」と「らんいち」に挟まれた部位で、カタロースから始まる胸最長筋の末端部分です。ロイン3点(リブロイン、サーロイン、テンダーロイン)のうち、サーの称号を冠する最高の肉質を持つ部位です。

代表的なステーキ部位で、通常、サーロインステーキというと一番親しまれたステーキ名です。レストランなどでこのステーキを注文しますと、ウエイターに「焼き加減」を尋ねられます。焼き加減を注文できるステーキは、どんな焼き加減にも対応できる優れた肉質の部位である証拠でしょう。

焼き方は、おおよそ次のような呼び方でその程度を表します。

 

  • ベリーレア(ほとんど生焼け)
  • レア(生焼け)
  • ミディアムレア(中位よりやや生焼け)
  • ミディアム(中位の焼き加減)
  • ウェルダン(よく焼けたもの)

 

サーロインを骨付きのままでステーキ・カットしたものを食べる機会がありますが、代表的なカットの仕方には次の2があります。

ティーボーンステーキ

サーロインに骨を付けたまま、内側に付いているヒレを同時にカットしたものです。断面の骨の形状がT字型をしているので、このように呼ばれています。風味のよいサーロインと柔らかいヒレが同時に味わえる、極めて豪華な最高のステーキカットです。現在では、一部を除いてBSEによってできなくなっています。

エルボーンステーキ

サーロインについた骨がL字型に残るようにカットしたものをエルボーンステーキと言います。英国の格言で「肉は骨に近いほどうまい」というものがあります。骨に沿ってきれいに肉をはがしながら味わいますと、本当の牛肉のうまみに出会ったと感激することでしょう。骨についている骨膜、そして筋膜などが牛肉の味を一層引き立ています。

名称 サーロイン
関西名 ヘレした
英名 サーロイン、ストリップロイン

うちもも

モモ系の部位の中では、最も重量的に占める割合の高い部位です。内側に付着している皮下脂肪を取り除けば、ほとんどが赤身の大きな筋肉の塊です。

赤身を好む人には最適の部位です。ほとんどの牛肉料理に適し、ブロックにして「ローストビーフ」、柵どりにして「たたき用」など、整った形状での利用が可能です。アメリカでは赤身中心の健康志向から、ラウンドステーキとして人気がある部位です。

名称 うちもも
関西名 うちひら
英名 トップサイド

しんたま

うちももとはほぼ同様の肉質を持つ赤身中心の部位です。周辺の「かぶり」と呼ばれる部分は、やや肉のきめは粗いのですが、その内側はきめが細かく柔らかいです。小割した部位に「しん芯」と言い、焼肉用としても使われることがありますが、ほとんどは、こま切れか、しゃぶしゃぶ用に使われます。

しんたま マル 整形前
しんたま マル 整形前
名称 しんたま
関西名 まる
英名 シックフランク

らんいち

サーロインに接続する部位で、モモ系の部位の中では背側に位置し、「らんぷ」と「いちぼ」と呼ばれる大きな筋肉の塊から構成されています。また、らんいちは、ロイン3点の高級部位に次ぐ準高級な部位として評価の高いところです。

背脂肪を除去すれば、ほとんど筋間脂肪もない柔らかな赤身肉です。ステーキメニューのうち、サーロインと同様に「ランプステーキ」はよく知られています。ほとんどの牛肉料理に適していますが、特に焼く料理に最適な部位です。

名称 らんぷ
関西名 らむ
英名 ランプ

そともも

モモ系の部位では最も運動量の多い部位です。従って、全体的に肉のきめが粗く、肉質はやや硬い部位となりますが、薄切りや煮込みに用いれば問題ありません。
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そとももは、「はばき」「しきんぼう」「なかにく」の3つにわけられます。「はばき」は、すねに近い特質をもっています。「しきんぼう」は、最もきめの粗い部位ですが形状が整っていますので、使用目的によっては利用範囲が広がります。「なかにく」は、きめはそれほど粗くありませんので、一般的な牛肉料理に利用できます。

欧米では、この部位を生コンビーフ(チルド状態で一週間位塩漬けしたもの)に加工して市販しています。また、肉質が硬いにもかかわらず好んでこの部位を調理の素材として利用しています。

名称 そともも
関西名 そとひら
英名 シルバーサイド

すね(まえすね・ともずね)

前肢のものを「まえすね」、後肢のものを「ともずね」と言います。特質は、両者共にほぼ同一ですが、スープストックを取るには「ともずね」の方が良いとされています。

運動量の多い部位ですから肉のきめは粗く、肉質は硬いところです。また、筋膜、腱なども多く介在していますが、エキス分やゼラチン質に富んでいます。そのため、レストランなどでは、骨付きの状態のまま煮込みます。肉はほとんど赤身ですから、ひき肉や煮込み料理にはむしろ貴重な部位として高く評価されています。

名称 まえすね
関西名 (まえ)ちまき
英名 シン

 

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名称 ともずね
関西名 ともちまき
英名 シャンク

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まとめ

今回は、各部位の料理用途や特徴をおさえたものですが、ここを抑えておかなければ肉本来の生かし方がわからないようになりますので、是非とも参考にしたいところです。

エムマートから見る牛内臓肉をまとめ

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牛肉の内臓肉を特徴や料理用途等をまとめてみました

あまり知られていないかもしれませんが、数多くの牛のホルモンが存在します。その代表的なものをまとめてみました。

一般的に精肉店やスーパーでは、処理済み(洗浄やトリミング)のものが売られていますが、家庭でももみ洗いをした後、熱湯でさっと茹で、水にさらしてから調理すると良いです。調理する前に切り込みを入れておくと食感を失わずに柔らかさが増します。副生物(ホルモン)は、枝肉と違って酵素の働きが活発なため、変質や腐敗が早く進みます。色鮮やかなものを選んだら、購入後は速やかに調理するようにしましょう。熱をしっかりと通すことが大切です。

栄養価においては、ビタミンやミネラルが豊富で、風味や食感が変化に富んでいる牛内臓肉。それぞれの特徴を抑えながら記載していきますので、参考にしてみてください。

牛タン

牛の舌は「牛タン」と呼ばれ、網焼きや「タンシチュー」などに用いられます。一頭から取れる量は約1~2kg。栄養分としてはタウリンが豊富です。肉質は硬いですが、脂肪が多く長時間煮込むとやわらかくなります。表面の皮は食べられないので、一般的には皮をむいたもの、スライスしたものがあります。タン先は煮込みに使いますが、根元に向かって柔らかくなっていきます。最も根元に近いものはタン元と言いますが、その煮込みに使う部分と焼肉として使う部分の境目は、手の間隔で図ります。

根元に近いほど「上タン」として販売されます。
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ほほ肉

焼肉や加工品として使われる事が多いほほ肉。「かしら」、「天肉」などと呼ばれますが、脂が多く味がよいので、「赤ワイン煮」などレストランメニューにも登場するようになりました。ゼラチン質がたっぷり含まれているので、煮込むほどに肉のうま味が濃厚になります。韓国ではスタミナスープ「ソルゲタン」に用いられます。
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BSEの規制により現在のほほ肉は、そとほほですが規制以前では、うちほほもありました。地域によってはこめかみの部分も食されています。

ハツ

クセがなく食感が印象的なハツですが、成牛では、重さが2kgもある牛の心臓です。臭みが少ないので、副生物の中でも比較的食べやすい部位といえます。また、タンパク質とビタミンなどや鉄分が多く、貧血のある人や元気になりたいときにおすすめです。
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下処理には、水洗いした後に目的用途(焼肉用など)に応じて柵どりしてから血や膜などの脂肪分を除去します。必ず加熱して食しましょう。

レバー

栄養価の高い牛の肝臓です。タンパク質、ビタミンA、B2、鉄などのミネラルも豊富に含まれています。内臓の中でも比較的重さがあり、5~6kgのものもあります。新鮮なものは鮮明な赤褐色で弾力性に富んでいますが、その肉質はやわらかく、独自のクセがあります。和牛の内臓になるとうすい膜を除去したときにきれいな鮮紅色となり、血液などの臭みがあまりなく、甘味があります。

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ただ、血管が多くある箇所にはなりますので血管(細菌)は必ず除去して食するのが大切です。

ミノ

牛の4つある胃の第一の胃。見た目が蓑に似ていることから名付けられたと言われています。胃の中では最大に大きいもので、肉厚で歯ごたえがあります。下準備では、皮をむいて、包丁で切れ目を入れる作業が必要です。肉厚の部分は上ミノとして扱われることが多いです。
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ハチノス

第二の胃のことです。胃の内壁の形が名のとおり蜂の巣のようにひだになっていることから「ハチノス」と呼ばれています。下処理に手間がかかるものの、胃の中では最も味が良いといわれています。あっさりして食べやすく、独特な弾力感があります。煮込み料理やもつ焼きなどに利用される人気の部位です。
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センマイ

内壁に深いヒダと無数の突起物があり、まるで布きれを千枚重ねたように見えることから名付けられた「センマイ」は、牛の第三胃です。特有の歯触りがあり、脂肪が少なく、鉄分や亜鉛を多く含みます。グレーの皮をむいてゆでて、丁寧に下処理すると、白く、シャキッとした食感を楽しめます。
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ギアラ

アカセンやアカセンマイとも呼ばれる牛の第4胃「ギアラ」。表面の黄白色に比べて内面が赤いのでこう呼ばれています。第1から第3胃に比べて表面がなめらかで薄く、大きなひだと、うまみが増して口当たりもよくなります。全体的に脂肪が多く、濃厚なあじわいです。
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ハラミとサガリ

腹腔の内壁についている横隔膜の腹側の肉のことで、関東では「ハラミ」と「サガリ」を区別せず、どちらも「ハラミ」と呼ばれています。一般的に「ハラミ」は横隔膜のうち上部のことで、上質になるほど肉厚があり、霜降り状にサシが入るのが特徴です。一方、「サガリ」は、横隔膜の腰椎に近い部位(下部)のことで、肉質が柔らかく、適度な脂肪があるので、焼肉に用いられます。

ハラミ
ハラミ

サガリ
サガリ

ショウチョウ

ヒモ、まるちょうとも呼ばれる大腸より薄くて細い「ショウチョウ」は、ヒモのようになっていることからもそのように呼ばれています。他の内臓に比べてかたく、脂肪が厚いのが特徴です。通常はゆでてぶつ切りにしたものが大腸と一緒に「モツ」として売られています。内壁をよく洗浄するなど下処理をして、じっくり煮込むとおいしく食べれます。また、地域によっては、脂をつけて販売するか、脂をつけないで販売しているかなどの好みが分かれます。
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ダイチョウ

シマチョウ、テッチャンとも呼ばれ、ショウチョウに比べると厚い牛の大腸は、かたいので、下処理などえ長時間煮ることもあります。通常はゆでてぶつ切りにしたものがショウチョウと一緒に「モツ」として売られています。炒めものや味噌煮などでおいしくいただけます。

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不飽和脂肪酸の比率が高いので、枝肉の脂とは違いあっさりしているのも特徴ですが、地域によっては脂がついていないものと、ついてあるものが販売されています。

チョクチョウ

牛の直腸です。開いた形が鉄砲ににているため「テッポウ」とも呼ばれています。脂肪が少ないのが特徴。リオナーソーセージやレバーソーセージのケーシングの材料としても使用されています。
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モウチョウ

牛の盲腸は長く、主に、煮込みに用いられますが、子牛の盲腸はソーセージ(ボロニア)のケーシングとしても利用されています。「ショウチョウ」「ダイチョウ」と同様かためで、煮込めば独特の風味と歯ごたえが楽しめます。
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アキレス

後肢のひざ下にあるアキレス腱のことを言います。腱は長時間加熱するとコラーゲンが溶け出し、やわらかくゼラチン状になるため、煮込み料理やおでんの材料として用いられています。「アキレス」は家庭で切るのが難しいので、食べやすいサイズにカットされているものを選びましょう。よく煮込むとプルプルの食感が楽しめます。
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テール

コラーゲンが多い牛の尾の部分です。長さ60cm以上あり、太さは根元の部分で10cmほど。4~5cmの骨がつながっているので、関節で切り離して使います。通常は、関節ごとに切ったものが売られているので、カットされたものを利用しましょう。長時間の加熱でコラーゲンがゼラチン化し、やわらかくてよい味になります。ちなみに地域によっては、テール切断時の関節箇所が違いがありますので、テールが長くなったり短くなったりします。
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まとめ

今回は、牛内臓肉について記載しましたが、BSE以前と以後では種類がだいぶ減り、また、地域によってあるものとないものがあります。
ただ、ほんの一部でしたが是非とも参考にしてみてはいかがでしょうか。

エムマート でみる豚のホルモンまとめ

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豚のホルモンをまとめてみました。

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豚の下準備は、氷水にさらして血抜きをし、何度か水を変えながらもみ洗いをして、水気を拭いてから調理します。氷水ではないただの流水では温度が高く、その分鮮度が落ちてにおいが出ます。ガツや豚足はさっと茹でこぼして、アクを抜いてから調理しましょう。

豚の副生物は、何といっても新鮮さが第一。色つやのよいもの、色鮮やかなものを選びます。また、購入後は、冷蔵庫で低温保管し、早めにの調理が必要です。また、内臓もほとんどの部位を利用することができる豚肉、牛肉に比べ、小ぶりで扱いやすく、味も淡泊でやわらかいのが特徴です。ビタミンやミネラルを豊富に含みます。また、耳や足などの豚の皮には、女性が注目しているコラーゲンがたっぷり含まれています。

ミミ

豚の耳は、1個が200~300gの重さで筋肉部分は少なく、ほとんどが皮と軟骨でできています。ゼラチン質が多いので、炒めものや揚げ物にします。茹でて、脱毛処理したものや、スライスしたものが購入できます。沖縄では「ミミガ―」と呼ばれ、主に酢の物にします。コリコリとした食感が楽しい食材です。
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タン

牛のタンに比べると小さいけれど、15cmはある豚の舌。全体的に脂肪が少なくてあっさりしています。根元のほうご脂肪が多いのでやわらかいです。ビタミンB2、鉄、タウリンが枝肉部分より多く含まれています。下処理を充分にしてくさみを取り、薄くスライスしてバター焼きや綱焼き、またから揚げにも向いています。

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かしら

豚の「かしら」とは、豚の頭部の肉のこと。「こめかみ」や「ほほ」など部分によって呼び名があり、それらをまとめて「かしら」という場合もあります。全体的には脂肪は少なめですが、「ほほ」は特別脂肪が多く、肉質はかたく歯ごたえがあります。コラーゲンなどゼラチン質を含んだ赤身肉は、さっぱりとした味わいです。

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ノドナンコツ

頭から少量しか取れない希少部位で、特注品として流通しています。わずかしか取れない喉の「のどぼとけ」から「気管」の部分の軟骨で、コリコリとした食感が楽しく味もよいので、焼肉店で人気です。「のどぼとけ」の輪切りは「ドーナツ」と呼ばれることもあり、包丁の背で叩いてから軽くあぶります。比較的カルシウムを多く含みます。

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ハツ

牛の心臓「ハツ」の1/3ほどの大きさで、1個の重さが300gほどの豚の心臓。筋繊維が細く緻密なので独特の歯触りがあります。脂肪が少ないのとやや硬くコリコリとした食感で、味は牛より淡泊です。ビタミンB1,2、鉄、タウリンが多く含まれています。綱焼きや鉄板焼きに合い、疲労回復などの効果が期待されています。

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フワ

スポンジ状のフワフワした感触の豚の杯は、「フワ」と呼ばれています。大きさは大人のにぎり拳より少し大きいくらいです。上手に下処理をすれば臭みやクセをあまり感じることはありませんが、毛細血管が縦横に走っているために血抜きには時間をかけましょう。ソーセージの材料などに用いられることもあります。

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レバー

手のひらのように平べったく、平均1~1,5kgと大きな「レバー」。栄養価も高く、ビタミンB1、B2、ナイアシン、鉄などが含まれ、豚の枝肉、内臓系の中でも、ビタミンAが最も多いです。牛肉のレバーよりも特有のクセがあるので、下処理をしっかりと行い、しょうがやにんにくなどでくさみを和らげるとよいでしょう。

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ガツ

豚の胃袋「ガツ」は、くさみが少なく、内臓を好まない人でも食べやすい部位です。牛は4つの胃袋をもっていますが、豚は1つで重さは平均500gほど。きれいな灰色をしていて、筋層の厚いものほど上質と言われています。肉質はやや硬いですが、弾力があって食べやすく、さっぱりとした味わいです。煮込みや焼肉に適しています。

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マメ

そらまめの形に似ていることから「マメ」と呼ばれる豚の腎臓。脂肪が少なく、低エネルギーです。一般的にスライスされているものよりも塊で販売されていることが多いようですが、下処理をきちんとすればくさみは取り除くことができます。食感は、プリプリとやわらかく、炒め物や、煮込み、和物などに使われます。

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ハラミ

横隔膜のこと。牛のように肉塊が大きくないので、「サガリ」と「ハラミ」に区別はしません。1頭から約200~400gほど取れます。主にひき肉の材料として利用されていますが、「牛ハラミ」の人気から、焼肉店でも人気です。

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アミ脂

大腸と小腸の間にある内臓を包む白っぽい網状の脂肪のこと。フランス料理や中華料理で包み焼きや包み揚げに使います。脂肪の少ない部位をローストする際にパサつかず、脂肪の旨味がのっておいしく仕上げます。

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モツ

一般的には「ショウチョウ」と「ダイチョウ」をあわせたものが「モツ」として販売されています。どちらも脂肪が多いですが、軽く茹でて脂肪を取り除くなど、下処理がされています。「ダイチョウ」は、ソーセージのケーシングとしても利用されています。また、腸のうちで最も味がよいとされる「チョクチョウ」は、大腸、小腸、盲腸、胃袋とともに「白モツ」「白もの」と呼ばれてます。特有のくさみがありますが、下処理をすることでほかの部位では味わえないとろとろした脂肪の旨味と、食感の違う歯触りを楽しむことができるでしょう。

モツは地域によって様々な調理法があるので、郷土料理のB級グルメとしても注目されています。

ショウチョウ

脂肪が多く、下処理されたものも、さらにアク抜きをします。乾燥品もあります。

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ダイチョウ

淡い灰色で細かいヒダが全面にあります。「ショウチョウ」より歯ごたえがある。

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チョクチョウ

腸の中では最もおいしいとされる部位。肉厚なものほど品質がよく、味がよい。

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コブクロ

子宮のこと。市販のものは、若い雌豚のもので、やわらかく淡白な味です。淡いピンク色でハリがあり、潰れていないものほど新鮮で上質。たんぱく質が多く、脂肪が少ない部位です。ピーマンやしいたけ、ねぎなどの野菜と網焼きや和物にします。焼肉でも用いられ、シコシコした歯ざわりです。

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豚足

コラーゲンやエラスチンなどのゼラチン質を多く含む「豚足」。長時間煮るとトロトロにやわらかくなります。骨と爪以外の皮や肉、スジ、軟骨を食べます。沖縄の郷土料理「足テビチ」が有名です。また、ラーメンのスープの材料にすると濃厚な豚骨スープができるでしょう。精肉店では、一度茹でてあるものが販売されています。

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まとめ

今回は、豚の内臓肉(ホルモン)でしたが、種類が豊富であり、同じように見える牛のホルモンでもよくみると大きな違いがあります。
例えば胃の数が違うなどありますが、大切なことはなるべく新鮮なもの使用することです。

エムマートから見る牛内臓肉をまとめ

是非とも参考に。

エムマートにある肩ロースで海外でのステーキを作る方法とは?

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海外独自のステーキカットは豊富にある

カタロース整形前
カタロース整形前

日本以上に様々なステーキをカットする方法がある海外においての独自の方法を記載していきます。海外のカットには、その部位の特徴からどの部分がステーキに適しているのかなど豊富な知識があります。今回は、肩ロースを一例に記載していきます。

また、肩ロースは肉質のかたい部分とやわらかい部分が交差している部位です。一般的には小割せずにそのままスライスして、すき焼き用、しゃぶしゃぶ用で販売していますが、それぞれの部分の肉質の特徴を活かした商品化をすることで、バラエティーの豊富さを打ち出すことができます。国産牛肉とのアイテムの重複を避けるためにも、小割は必要です。

肩ロースの小割方法

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表面の骨肌、スジ、余分な脂肪をトリミングします。(線はチャックアイの分割ライン)
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脂肪除去あとからスジに沿ってナイフをいれます。
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肋骨除去あとからスジに沿ってナイフをいれます。
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1=チャックフラップと、2=チャックアイロールに分割します。
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チャックフラップは表面の脂肪、スジをトリミングします。
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繊維が交わるところ(目なりが変わるところ)で写真のように2分割しておきます。

肩ロースのステーキカット

チャックアイステーキ

肩ロースの芯の部分=チャックアイは、脂肪が適度に入り、風味のよい部分です。ステーキにしておいしく、肉の「顔」が大きく見せられます。迫力かつボリューム感になります。しかし、ネック側のほうは肉厚が薄くなるので、ステーキとして8枚前後取り、残りは、スライスやコマ材用として使ってみてもよいのではないでしょうか。

チャックアイ(写真2の部分)からのステーキ作り。
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厚さ2cmでカッティングすると、形、味ともによいチャックステーキになります。(ただし、肉質をよく見ないと硬いステーキになります)
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フラップステーキ

フラップは霜降りの入りやすい部分で肉質もやわらかいです。大きな判は取れませんが、「フラップステーキ」「サイコロステーキ」などとして、手頃なステーキが出来上がります。
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サイコロステーキは1個の重量が少ない割に表面積が大きいので、焼くときに熱のとおりが早く、素早く調理できます。「ステーキ」のほか、そのまま串刺しにすれば「バーベキュー用」としても使えます。
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フラップのうち、スクウェアにとった1の部分もおいしいステーキがとれます。
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繊維に直角に、厚さ1,5cmほどにカッティングします。

サイコロステーキ

同じフラップのスクウェアにとった部分を厚さ2cmにカットします。
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さらに角切りにして、一口サイズのステーキにします。
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カッティングのポイント

  • チャックアイは身割れしやすいので、しっかりと形を整えることが大切です。
  • チャックフラップは、筋肉の流れに添って柵どりし、やわらかさを引き出します。
  • 柵どりは、用途にマッチさせます。

輸入肉のグラスフェッドとグレインフェッドとは?

グラスフェッドは、自然の牧草を食べながら飼育されているので、無駄な脂肪分がありません。赤身が多く、あっさりした味わいが特徴です。ヘルシー志向の方におすすめしたい牛肉です。

グレインフェッドとは、フィードロッド(肥育場)で栄養価の高い穀物飼料により肥育されたやわらかくジューシーな牛肉のことです。日本人好みの霜降りが入ったグレインフェッド・ビーフは、日本市場向けに特別に開発されました。肉牛に与える穀物は、自社農場で栽培する他、購入する場合には「飼育出荷者証明書」の提示を求め、安全な飼料だけを牛に与えています。

オーストラリアにおいての肉牛の品種には、アンガス種、マリーグレー種、ヘレフォード種、ショートホーン種があり、牧草においては、イネ科、マメ科の植物を単独もしくは混潘し、肉牛に良質な牧草を与えています。フェスク、ライグラス、ルーサンなど。

穀物においては、蒸して圧片し、消化しやすい状態にして肉牛に与えています。トウモロコシは、サイレージを与えています。ソルガム、小麦、大麦、ルービン、トウモロコシなど。

まとめ

牛肉のかたい肉には、肉叩きや包丁の背で叩いて繊維を潰したり、すじを包丁の先で切ったり、酒にしばらく漬けてから調理するとよいでしょう。直角に包丁をいれると、食べたときにやわらかく感じます。また、牛肉を加熱しすぎると脂や風味が抜け、パサつきます。牛肉は調理する前に室温にもどすことで、必要以上の加熱を防止することができます。冷蔵保存においては、3日程度が目安です。ひき肉は傷みが早いので、1~2日で使いきれるようにしましょう。

冷蔵庫内では、氷温室が最適です。空気に触れないようにラッピングでしっかりと包みなおして、さらに密閉容器や保存用ポリ袋にいれておきましょう。冷凍庫は、約1ヶ月が目安です。冷凍した肉は、低温でゆっくり解凍するのが原則です。解凍は、冷蔵庫の氷温で行うとドリップ(肉汁)がでにくいでしょう。

今回は、海外の視点にたって、肩ロースを使った様々なステーキカットを記載しましたが、是非とも参考にしてくだい。

エムマートでみる牛肉の部分肉からステーキのカット実例集まとめ

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海外でのステーキカット実例を代表的な部位でまとめ

日本においては、ステーキといえばヒレやサーロインと思い浮かべるかと思いますが、海外においてはそのステーキカットの種類は、非常に多く存在します。日本人が食べやすいように焼肉カットされたものが多いですが、このところの通販や日本の食文化の変化から1ポンドステーキなどの肉厚でボリューム感のある商品が目立つようになってきました。

そういった点から海外でのステーキに着目しながらどのようにステーキをカットされているのか実例をあげながら記載していきます。また、使用する牛肉は、輸入も使用できますが国産牛においては、濃厚で脂の味が濃い和牛よりもホルスや交雑などの肉自体の味が濃いものを使用し、熟成などのやわらく仕上げることが必要です。

サーロインステーキ

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海外では、ストリップロインといわれるサーロインは、牛の体の中でも運動量が比較的少ない部位のため、やわらかで適度に脂肪が入り込んでいて、うまみ、風味ともに最高の部位。「サーロインステーキ」として人気が高いです。

作業工程のポイントは、ステーキの「顔」づくりがポイントのためトリミングが重要な要素になってきます。以下のように注意しながら作業していきましょう。

  • 背脂肪は均一な厚さにトリミングします。
  • バラ足の長さは均一にします。
  • 背脂肪とロース芯との間にある黄靭帯(こうじんたい)といわれる太いスジを除去します。
  • この3点が非常にポイントとなります。

    ステーキのバリエーションとしては、「ニューヨークカット・ステーキ」(焼き上げてから切り分けて食べる)や、ミックススパイスでデコレーションした「スパイシーステーキ」があります。

    切り分けて食べるステーキについては、家族などで分け合って食べるタイプのステーキは「ハレ型」となります。また、スパイス付きのステーキもコショウや塩だけでなく新しい発見の味が楽しめるようなステーキになっていますので、参考にしたい部分です。

    部分肉からのトリミング

    裏側のスジ、汚れをトリミング。
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    バラ足と反対側の脂肪を5cm幅でカットします。
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    この脂肪の下に走っている太いスジ(黄靭帯)を除去します。
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    表面の脂肪の汚れをトリミングしていきます。
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    表面脂肪を10mmアンダーに整形して、ステーキの「顔」を整えます。
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    ニューヨークカット・ステーキ

    リブ側から5cm厚さでカッティングします。4~5人前のステーキができます。
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    ニューヨークカット・ステーキ
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    サーロインステーキ

    厚さ2cmでカッティング。(これにミックススパイスをかけると、スパイシーステーキになります。
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    サーロインステーキ
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    バリエーションステーキ
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    サーロイン照り焼きステーキ

    スライサーもしくは手切りで1cmの厚さにカッティングしていきます。
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    サーロイン照り焼きステーキ
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    うちももから作るステーキ

    うちももは、海外においてトップサイドといわれています。
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    モモ系は全般に赤身の多い部分。赤身が多いということで、これは赤身肉のうまさでもあります。一般的には販売しにくい部位といわれますが、その特徴をいかした商品をづくりをし、正しい調理法を伝えていくことがモモ系の取り扱う上での重要なポイントになるのではないでしょうか。

    トップサイドの商品づくりのポイントは、まず肉質の異なるうちももとカブリとを分割してから、商品づくりをすることです。そして、作業効率をよくするため、柵どりしてから商品づくりをすることです。

    1つの柵どりからはロースト用、ミニステーキ用、焼肉用などがとれ、その後はだれがカッティングしても均一な商品ができる。この柵どりの基準を守れば、どのような人でも商品が作れます。誰もが同じものが作れることが重要ではないでしょうか。

    ここでは、「ミニステーキ」をとっていますが、この商品のポイントは厚さで、肉のうまさは厚さにも関係していきます。薄くカットしていくと肉汁の豊かさが失われパサついたものになりますので、注意が必要です。

    また、カブリなどの端材は、ミンチなどに使われますが、ロス率を考慮したい場合は、オーダーカットもしくは、グリムキのウチモモを選ぶとよいでしょう。

    うちももの部分肉から小割・すじ引き

    スジに沿ってカブリをめくり取ります。
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    1=ウチモモと2=カブリに分割します。
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    さらにウチモモは、スジ、脂肪の汚れをトリミングします。
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    内側のスジもトリミングしておきます。
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    整形後のうちもも
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    ハーフカットステーキ

    整形の終わったうちももを厚さ2cmでフルカットします。
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    これを2枚に切り分けると手頃な判のステーキになります。
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    ハーフカットステーキ
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    うちももの柵どりからミニステーキ

    ハーフカットステーキをとったあとのウチモモは、肉厚の薄い側を7cm幅のところでカットします。
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    残りの部分を、向きを変えて繊維に平行に4分割します。
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    計5つに分割したうちもも。(このうち形の整った2,3をミニステーキにします)
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    2,3のカット面を下にして、肉厚に平行に2等分にします。
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    それぞれのサクを厚さ2,5~3cmでカッティングします。
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    ミニステーキ
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    ともバラからつくるステーキ

    友バラの1部分であるナーベルエンドブリスケット(ショートプレート)は、全体的に脂肪分が多く、赤み肉と脂肪とが層をなしています。肉質は少々かたいですが、うま味成分を多く含んでいますので、煮る、焼くなどの調理に適しています。
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    「バラ」というと、すぐ、「やすかろう、悪かろう」のイメージもありますが、調理を工夫すれば赤身肉では及ばない味を持っている部位です。また、一頭の牛の中では重量構成比の大きな部位なので、十分に付加価値をつけたものにし、残さないことが重要になっていきます。

    それぞれの目的に応じたカットをして、均一なアイテムづくりを作ることが大切です。トリミングはカッパ、スジ、脂肪などの除去で、歩留まりは悪くなりますが、十分に行う必要があります。

    ロールプレートステーキには、通常スライスにされている部分も、「巻く」ことによってステーキの顔づくりができ、赤身と脂肪のコントラストのきれいなステーキができます。

    友バラ部位から整形

    表面の脂肪、スジ、骨肌をトリミングします。
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    裏側のカッパの変色部分、汚れなども除去します。
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    外側2cm位を骨ヤマ断面と平行になるようにカットします。(整形のため)
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    3の断面に平行に、10cm幅でカットし、2分します。
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    それぞれのピースを第1肋骨で2分割します。(計4分割することになります)また、血管などはきちんと除去しておきます(苦みがでます)
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    ロールプレートステーキ

    4分割後の写真の2の部分を使ったステーキです。粗びき胡椒をすりつけます。
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    脂肪面を外側にして巻き糸でしばり、1,5cmの厚さでカッティングしていきます。
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    ロールプレートステーキ
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    カルビステーキ

    ボンレスショートリブ。ふつう4枚入りで1ピースになっています。
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    骨肌を除去後、厚さ2cmで繊維に直角にカッティングしていきます。
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    カルビステーキ
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    サイコロステーキ

    チャックショートリブ。これも4枚1ピース。骨肌、裏スジをトリミングします。
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    骨ヤマに沿って3~4分割し、さらに1本のサクを2等分してから角切りにします。
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    サイコロステーキ
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    まとめ

    今回は、代表的な部位を使用したステーキづくりを紹介していきましたが、全体的に大切なのは、どの部分からどの部分までがやわらかくなりかたくなるなるのかです。そこを抑えることによりどのようにしてアイテムづくりが決まってきます。

    そのためには、様々な部位を食べなくてはなりませんが、肉を知るうえで重要なことではないでしょうか。

    エムマートにあるひき肉などのリテールカットとは?

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    リテールカットとは形態別の商品づくりに欠かせないポイントです。

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    形態商品づくりには、基本的にブロック、切り身、スライス、角切り、ひき肉(ミンチ)の5種類があります。

    今回は、その5種類のリテールカットについてポイントを踏まえながら記載していきますので、是非とも参考になればと思います。

    ブロック

    第一にブロック肉を提供する際、まず部位の特徴と調理方法を十分に考えて商品を提供することが大切です。例えば代表的な料理のローストビーフは、使用部位としては、小割部位の中にすじの少ない、ロイン、もも系の部位を多く用いるのが一般的です。なぜならすじが入っていれば、調理の段階ですじが硬くなりそれによって商品価値を損ねてしまうからです。このため、焼き物、煮もの、蒸し物など調理メニューにあった部位を選択することが大切です。
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    第二に量目と売価です。ボリューム感を意識しすぎて、ブロックあたりの量目が多くなりすぎたり、売価が高くなりすぎてしまえば、売れる商品とはなりません。また、家庭での調理器具の大きさや家族人数などを考えることもポイントです。

    第三に「商品の美しい顔を見せる」ということです。このことを技術的にみれば、切り口の美しい部分を整った形で人の目の前に出すという事です。そのためには、ブロック肉の提供においても用途の大きさに合わせた柵どりの技術が重要になってきます。

    切り身

    ステーキ用

    第一に部位の選択です。ステーキは、一般的に部位そのものの味である「ジューシーさ」と、やわらかさを兼ね備えた部位を選択することです。

    第二に厚さと量目です。部位そのものの味、「ジューシーさ」は、ある程度、肉に厚みがないと焼く段階で肉汁がでてしまい旨みを失ってしまいます。そのためには、大きさより、厚みを重視したカッティングをするように心がけることがポイントです。特にモモ系部位の赤身肉は、薄くカッティングしてしまうと、肉がしまって硬くなってしまうことが多く、厚みと量目を考えてミニステーキ用、サイコロステーキ用として提供します。

    第三に商品の顔です。同じ売価のステーキ用商品の顔が1枚1枚違わないように、脂肪とすじの付着状態、大きさをそろえることが大切です。

    焼肉用

    ステーキ同様、第一は部位の選択です。焼肉用の使用部位は、大きく分けて赤身部位と霜降り状態の部位に分けることができます。赤身部位と霜降り状態の部位の熱の伝わり方等を比較してみると、霜降り状態のものは、脂肪が肉の中に入っている分だけ熱の伝わり方は赤身部位に比べて緩やかで、ジューシーさの点からいっても一般的に勝っています。このことから、赤身部位を使った焼肉用商品づくりで注意することは、ある程度肉自体が柔らかく、焼肉用の厚さ(一般的に5ミリ程度)にカッティングできる部位を選ぶことがポイントとなります。

    また、霜降り状態の部位の中にも脂肪の質が柔らかい部分と多少硬いものがあるので注意してカッティングする必要があります。

    第二に商品の大きさ(サイズ)です。焼肉用の肉は、箸を使って一口で食べられるくらいの大きさが良いです。これは、あまり大きすぎると口の中で、何回もかまなくてはいけなくなり、そのことによって硬さを感じてしまうことがあるからです。
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    第三に第二のポイントに関連することです。原料肉の柵どりに十分注意をすることです。柵どりの仕方が悪いと断面の大きさの違った焼肉用の商品ができ、商品の見栄えを悪くするのはもちろんのこと、ロスにもつながるからです。

    スライス肉

    スライス肉の料理用途は、煮ものや焼き物などかなり幅広いですが、やはり部位の特徴を用途に結びつける意味からも、第一は用途に応じた部位の選択になります。例えば煮ものの場合(すき焼き等)は、肉から「だし」を出して、その「だし」の味や香りを楽しむといったことです。したがって、牛肉では霜降りや筋間脂肪の入りやすい「かた系」や「サーロ、リブ」、「ともばら」といった味の濃い「だし」の出る部位を選択することが基本となります。
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    第二に用途にあった厚さでスライスすることです。すき焼き用、しゃぶしゃぶ用に提供する際のスライス肉の厚さは当然違います。料理用途を考えた厚さで提供することです。

    角切り

    角切りは、カレー用、シチュー用といった料理用途の材料としてよく使われます。料理用途に対する部位の特徴は、カレー用は、多少脂肪の入っている部位、シチュー用は赤身が多い部位を使用したほうが、その目的にあっています。また、煮込み時間を考えて、一つ一つの大きさをそろえることも大切です。
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    ステーキ用商品群にサイコロステーキ用がありますが、これも角切りの形状で提供する商品の一つです。この商品は、ステーキを手軽に料理してもらえるようにと商品開発されたものですが、肉質的には十分ステーキで食べられるが、肉の形やサイズが多少悪いものでも角切りにカットして提供できるなどロス対策としての利点もあります。

    ひき肉

    ひき肉は部位により味・用途が違うことは言うまでもありませんが、ひとくちに「ひき肉」といっても、グランドミート(部位別のひき肉)、ミンチ(トリミングミートをひき肉にしたもの、整形や小割・すじ引き作業中にでてきた小肉)、パティ(ひき肉に野菜や調味料を混ぜ合わせ味付けしたもの)の3種類に大きくわけることができます。

    ひき肉を商品化するときの工程は、①原料肉をチョッパー(ひき肉機)に入る大きさにカットします。②粗びき用のプレートでチョッパーにかける。③冷蔵庫に入れ冷やす。④予冷後、仕上げ用のプレートでチョッパーにかけ、盛り付ける。という工程になります。

    ひき肉は、精肉商品の中でも最も温度管理が難しく、チョッパーの性能にもよりますが、刃の切れ味が悪く、馬力の小さいものでは、肉を練ってしまうため、場合によっては一度に5℃以上、肉温を上昇させてしまうことがあります。そのため、原料肉は予め温度を低くしておことが大切ですが、あまり低すぎると、原料肉が硬過ぎてチョッパーが動かなくなったり、ひき肉が発色しなかったりするので、原料肉の温度は、一般的に-2℃~-4℃程度が望ましいと考えれています。

    尚、ひき肉商品のバリエーションは、一般的に畜種、品種、部位、赤身率、プレートサイズ、畜種混合割合別などにわけることができます。
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    まとめ

    今回は、リテールカットによるポイントを抑えたものになりましたが、大切なのは料理用途、部位の選択肢によって違いがあるため、それらにあわせることが重要ではないかと思います。

    肉の取り扱いには、食文化の関連していることが多数ありますが、料理用途が多いほど肉の商品も多様化していきますので、是非とも抑えておきたいところです。

    エムマートと牛肉の栄養価は豊富であり、金沢の牛は旨味が豊富?

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    牛肉には健康にとって必要な要素と能登牛にはオレイン酸が豊富です。

    石川県の代表的な牛の能登牛には、旨味成分であるオレイン酸が豊富であることが証明されました。牛肉のおいしさとは、脂質に関係することからオレイン酸の含有量が全国でも最も多く2007年に受賞となりました。オレイン酸とは脂肪酸のことですが、石川県の環境で育てられた牛は、科学的根拠からいうと全国でも最もおいしい肉となります。(2007年時点)

    能登牛【公式】サイト

    また、食肉とは、畜肉(牛肉、豚肉、馬肉、めん羊肉、山羊肉)、家兎肉、家きん肉(鶏肉他)、などの総称となります。

    食肉は、と畜場法によって、と畜前後と解体後の三回食肉検査を受けることが義務づけられています。疾病にかかった家畜の肉を排除し、食品衛生上安全な食肉を供給する体制が整っていますので、消費者を安心して利用できます。

    しかし、食肉卸市場から小売り業者、管理には、細心の注意が必要になります。適切な保存管理が微生物の繁殖を抑制し、食中毒を防ぎ、食肉をおいしく食べる前提条件となります。

    食肉の摂取が日本で一般の間に普及した時代をみますと、豚肉が明治時代中期、牛肉は大正時代といわれています。

    国民健康・栄養調査をみますと、戦後の昭和25年で肉類の摂取量は8,4gでしたが、昭和60年には71,7gとなり、ここ数年は83g前後となっています。肉類の摂取量を多い順にあげますと、豚肉、鶏肉、牛肉、めん羊となっていますが、摂取量は、嗜好と価格などの要因が反映しています。

    今回は、その食肉についての健康やおいしさと脂肪の関わりについて記載していきます。

    三大栄養素、ビタミン・ミネラルの構成

    肉といえば、動物性たんぱく質食品の代表格です。現在の栄養学に基づき多様な食品(動物性食品と植物性食品)をバランス良く、体格に応じて適量食べることが、健康の維持・増進につながります。

    食肉に含まれる栄養成分をみてみます。

    三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のうち、たんぱく質は、アミノ酸組成もよく、消化吸収されやすい特徴があります。脂質には、構成成分として脂肪酸が含まれています。脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸(極少量)の順に含有しますが、部位や肉種による差異が大きく異なります。たんぱく質や脂質の性状は、多種多様な調理における変化の役割を担う主役となる成分です。

    炭水化物は少量であり、肉種、栄養状態、熟成期間により影響を受けますが、グリコーゲン(※1)及び核酸(※2)の成分であるリボース(※3)を含有しています。

    ビタミンB郡が豊富

    体の機能の円滑化に役立つビタミン類では、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB郡が食肉には豊富に含まれますが、ビタミンA、C、Dはほとんど含まれていないか、含まれていても少量です。

    しかし、食肉の副生物(ホルモン)である臓器中のビタミンは食肉より高く、肝臓にはビタミンAの含有量は高く、ビタミンCもある程度含まれています。同様な役割を担うミネラル(無機質)類は約1%含有しています。その主要なものはカリウム、リン、ナトリウム、マグネシウムで、有用な微量のミネラルも含有する食品です。鉄分も、肝臓がよき給源であり、含量も非常に高くなっています。

     

    DSC_1283-1-1024x683

    身体活動への利用

    食肉を食べるのは、やはりおいしいからです。とはいうものの、体にとって良い、即ち、疲労も回復し、元気で病気になり難いなど、人間の身体と身体活動に有効に利用されていることによります。

    例えば、血液を介して酸素や脂質・脂肪酸を運ぶヘモグロビンやリン脂質(※4)、体内の種々の化学反応の触媒役の酸素類、体を支え、動かす筋肉のたんぱく質(アクチン、ミオシン、コラーゲンなど)、生体を守る抗体やホメオシタンス(恒常性)を維持するホルモン、骨組みをつくる繊維状たんぱく質などとして存在し、機能しています。

    体の中では常にたんぱく質の合成・分解が行われ、アミノ酸が代謝され、尿や糞便に窒素化合物が排泄されています。このたんぱく質代謝はエネルギー代謝と同様に休むことなく体内で進行し、繰り返しています。

    【グリコーゲン】※1・・・動物体内の肝臓多糖として存在し、動物でんぷんとも呼ばれる。
    【核酸】※2・・・細胞の分裂と生成を担う成分で、遺伝情報を持つDNAとたんぱく質を作る手助けをするRNAがある。
    【リボース】※3・・・糖の一種で、5炭糖、単糖に分類される。
    【リン脂質】※4・・・細胞膜の主要な構成要素となる他、細胞膜内外の物質移動に用いられる脂質を形成する。

    たんぱく質の分解

    食肉の食味に関わる主要成分は、たんぱく質と脂質です。ここでは、食肉のたんぱく質について取り上げていきます。

    体のたんぱく質は、少しずつ分解して入れ替わっているので、その分だけは毎日食物から摂ります。食事によって摂取されたたんぱく質はまず、胃でペプシンにより分解され、小腸や膵臓から分泌される消化液によって分解されます。肝臓へ流入する門脈血に出現された時にはほとんどがアミノ酸になっており、肝臓で吸収された後、各組織へ供給されます。

    組織に取り込まれて代謝され、尿素をはじめとする多くの尿素化合物として排泄されます。成人では、摂取した窒素量と排泄された窒素量はほぼ等しくなります。

    動物性たんぱく質と成長

    動物性食品(鷄卵、牛乳、食肉、魚介類など)の多くは、それを構成するアミノ酸組成がよく、優れたたんぱく質源食品といわれています。

    人間の身体はたんぱく質、脂質、炭水化物、水、ミネラルで構成されています。水、ミネラルを除けば、量的に多いのは、たんぱく質と脂質です。

    幼動物の飼育実験では、餌のたんぱく質の種類などによって成長が著しく影響を受けることが明らかにされています。一般的に、動物性たんぱく質より成長がよいことから、そのことを”たんぱく質の栄養価が良い”と表しています

    まとめ

    今回は、牛の脂肪が旨味に関連性があるということと、肉を食するということは、体の成長と健康に非常に関わりあいがあるということでした。

    少し内容は、難しくなりましたが食肉は、人間と必要不可欠なんだと感じて頂ければと思います。


    エムマートでもある東京などでも多くなった熟成肉のおいしさの引き出し方とは?

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    牛肉のおいしさを引き出すには熟成と調理法に関連がある

    食肉の熟成は肉種に応じ、屠畜後、適正な温度管理のもとで熟成され、用途部位に分割され、一般消費者の手にわたります。この間に肉質は軟化し、ジューシーになり、旨味が増し、まろやかさが増してきます。

    図2に熟成前後での牛肉、豚肉、鶏肉のスープ中の遊離アミノ酸含量が示されています。
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    出典「最新畜産物利用学」 朝倉書店(2006)

    肉類の成分組成と調理

    肉類の成分として、脂質とたんぱく質が食肉の肉質に大きく関与し、特に脂質は部位や老幼の差異が大きく、脂質は飽和脂肪酸が量的に多く分布していますので、肉類の脂質は常温で個体を呈し、加熱により融解し、加熱香気をもたらします

    肉類の中で、豚肉や鶏肉の脂質は多価不飽和脂肪酸が比較的多く含有されていますので、食肉の中では口どけが良い点が特徴です。また豚肉や鶏肉は、冷めてもおいしく食べられるので、ハム・焼豚等の加工品や白切鷄のような調理に使われます。

    たんぱく質は肉を構成するたんぱく質の種類によって肉質が異なります。肉基質たんぱく質含量の少ない肉(ヒレ肉、もも肉)は、肉質が概してやわらかいので、短時間加熱の焼く、炒める、揚げる等の調理に使われます。逆に肉基質たんぱく質含量の多い肉(すね肉、かた肉)は煮込み料理やひき肉料理に使われます

    おいしさの要因とは?

    ところで、おいしいとはどのようなことでしょうか。おいしさの構成要因とは

    ・食物の特性
    ⇒化学的特性・・・味、臭い
    ⇒物理的特性・・・テクスチャー、外観、温度、音

    ・人の特性
    ⇒生理的特性・・・年齢、健康状態、空腹感、薬の使用など
    ⇒心理的特性・・・喜怒哀楽の感情、不安、緊張など
    ⇒個人的体験・・・食体験、嗜好

    ・環境要因
    ⇒自然環境・・・気候、地理的環境
    ⇒社会環境・・・経済状況、治安状況、宗教、文化、習慣、情報など
    ⇒食事環境・・・食事部屋の明るさ、温湿度、音、におい、外観、食卓のセッティングなど

    出典「スタンダード栄養・食物シリーズ6調理学」今井悦子、畑江敬子、香西みどり編 東京化学同人(2003)

    ①食べ物自身がもつ特性、②食べる人の状態および③現在および現在に至る環境要因の3つが関与しています。

    中でも、食べ物のおいしさは、口の中で咀嚼し、えん下に至る過程で生まれる感覚がベースになっていますので、決して他の消化器で生まれるものではありません。食道から胃、それ以降の消化器は栄養情報を授与し、消化・吸収に関わる酵素、補酵素、ホルモンなどの分泌に関与します。

    食べ物の味を楽しめるのは、見て、口中で味わい、喉を通過するまでの間にしか過ぎません

    味わうことが快くなされた時は満足感をもたらし、食欲が増し、食べ物を摂取し続ける行動となり、食事が進みます。一方、ある程度のところで満足し、食べることをセーブします。

    これらのプロセスで唾液に放出される味成分をキャッチする味覚受容器は口中(舌、軟口蓋、咽頭、喉頭)にしかありません。また、食べ物の硬さ、弾力性、多汁性等のテクスチャーを感ずる触覚受容体は口腔粘膜、舌、歯肉、歯根膜にありますので、自分の歯があれば、脳を活性化するばかりでなく、食べ物の多岐にわたるおいしさを堪能できます。特に、肉のおいしさは咀嚼によって、おいしさが広がり、深まる特性があります

    肉類と調理

    肉類には様々な調理方法でおいしく調理され、供食されます。

    使われるエネルギー源としては、家庭では、主にガスと電気です。鍋、鉄板等を使い、水、水蒸気を熱媒体とする湿式加熱や電磁調理器での調理は、水があるかぎり焦げることがありませんので、肉と煮汁の柔らかさ、多汁性、旨味などをいかに引き出すかが調理の要点となります。

    電子レンジ加熱も焦げ目がつかない加熱法です。最近の電子レンジは出力調整が多段的に調整され、マグネトロンの設置位置にも改良がなされています。少量・短時間で調理されることは非常に魅力的ではありますが、肉類の加熱でたんぱく変性が急激に進みますので、肉の調理には扱いが難しいといえます。

    ガスや電気として焼く、揚げる、炒めるなどの調理は高温加熱となるので、肉の脂肪、肉汁、調味料の成分が一体となった焦げの風味と焦げ色がつき、おいしさが重層されます。そして、テクスチャーも高温の空気や油、鉄板などに接する部位と内部の食感の差異が新たなおいしさとなります。これらの加熱にはガスばかりでなく、オール電化キッチンでの電磁調理器でも十分対応できます。

    摂取エネルギーの加減

    肉類の調理は肉の種類や部位、切り方、調理法によって、料理からの総エネルギーを加減できます。エネルギーをカットしたい場合は、脂肪の少ないもも肉、ヒレ肉を選び、薄切りにしてゆでたり、蒸したり、網焼きにするとよいでしょう

    まとめ

    以上のように、肉をおいしく、健康的に調理するためには、調理の目的に適した肉や調理法の選択で、容易に達せいできます。また、熟成の方法によりますが、化学的にも熟成すると遊離アミノ酸の含有量の変化が伴い、調理によっておいしさの変化が起きることがわかります。

    牛肉を使った薄切りや焼肉のレシピまとめ

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    料理用途にとらわれず、ちょっとした工夫で驚きの牛肉料理ができる

    今回は、薄切り用と販売されている牛肉や焼肉用として販売されているレシピを記載していきます。すき焼き用やしゃぶしゃぶ用を購入してたらしゃぶしゃぶやすき焼きにしか使えないなどという事を考えずにちょっとした工夫で普段とは違うような料理が作れるようになります。

    あくまでも料理用途は一つの提案ですので、是非とも試してみるのもよいのではないのでしょうか。

    牛ロースのクレソンと白菜サラダ

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    お湯は、沸騰させない温度で湯通しする程度がポイントです。

    材料(2人分)

    牛ロース(薄切り、しゃぶしゃぶ用)・・・100g
    クレソン・・・5本程度
    白菜の葉(千切り)・・・適量

    ≪おろしだれ≫
    大根おろし・・・30g
    酢・・・大さじ1杯
    醤油・・・大さじ2杯

    七味唐辛子・・・少量

    作り方

    • 白菜の葉は水にくぐらせ、水気を切ってパリッとさせます。切りそろえたクレソンはサッと熱湯にくぐらせ、冷水に取ります。
    • おろしだれの材料をすべて混ぜあわせます。
    • 牛肉を80℃の湯にくぐらせます。まだ少しピンク色が残っている状態で取り出し、食べやすい大きさに切ります。
    • 先程の牛肉を折り重ねながら盛り、クレソンを散らします。白菜の葉と生のクレソン(分量外)を盛り合わせ、おろしだれをかけ好みで七味唐辛子をふります。

    牛肉とじゃがいものサルサヴェルデ

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    木の芽を使ったサルサヴェルデの香りと味わいが新鮮です。

    材料(2人分)

    牛肉(薄切り、しゃぶしゃぶ用)・・・100g
    ジャガイモ(ゆでる)・・・150g
    塩、酒・・・各少量

    ≪A≫
    ニンニク(すりおろし)・・・少量
    木の芽のサルサヴェルデ・・・大さじ3杯(下記参照)
    ワインビネガー・・・大さじ1杯

    パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ・・・適量
    みょうが(薄切りにし、酢水にさらす)・・・少量

    作り方

    • ジャガイモは皮つきのまま、水から入れてやわらかくなるまでゆでて、皮をむき、1cm長さに切ります。湯をあけた鍋に戻し、火にかけて水分をとばし、粉吹きいもにします。
    • 牛肉は、塩と酒を少量加えた湯でサッとゆでます。
    • 先程の牛肉とジャガイモを合わせ、≪A≫をくわえて和えます。器に盛り、削ったパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズと水気を切ったみょうがをのせます。

    木の芽のサルサヴェルデ

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    木の芽100g、にんにく1/4カケ、アンチョビ1枚、松の実小さじ1杯、オリーブ油適量をあわせてすり鉢ですりつぶし、ワインヴィネガー小さじ1杯を加えてすり混ぜると出来上がりです。

    牛バラ肉のオレンジ煮込み

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    フレッシュなオレンジの風味と牛肉の組み合わせがおいしいです。

    材料(2人分)

    牛バラ肉(焼肉用。5mm程度の厚さ)・・・240g
    オレンジ・・・1/4個

    《A》
    酒(紹興酒または日本酒)・・・小さじ1杯
    醤油・・・小さじ1杯

    《B》
    上白糖・・・大さじ1と1/2杯
    醤油・・・小さじ2杯
    鶏ガラスープ・・・200cc
    酢・・・大さじ1杯
    酒・・・大さじ1杯
    オイスターソース・・・小さじ1/3杯

    作り方

    • オレンジは皮と果肉に分け、皮は細く刻み、果肉は薄皮からくし形に切り出しておきます。水菜は2~3cm幅に切り、水にさらします。
    • 牛肉に《A》で下味をつけます。
    • 熱した中華鍋(または深めのフライパン)に少量のサラダ油(分量外)をひき(フライパンの場合は不要)、先程の肉を入れ、両面をしっかり煎り焼きます。
    • これに《B》とオレンジの皮を入れ、ごく弱火で10分ほど煮込みます。
    • 煮汁が少なくなってきたら強火にし、たれをしっかり絡ませます。
    • 器にオレンジの果肉を並べて盛り付け、水菜を添えて完成です。

    料理のポイント

    煮込み時間は目安。作る量や火加減により調整します。

    牛タンとごぼうのキンピラ

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    牛タンにごぼうとにんじんの歯ごたえをプラスした、満足食感満載料理です。

    材料(2人分)

    牛タン(薄切り)・・・90g
    塩・・・適量
    ごぼう・・・4~5cm
    にんじん・・・10g
    ゴマ油・・・大さじ1杯
    酒・・・大さじ2杯
    醤油・・・大さじ2杯
    砂糖・・・小さじ1杯
    七味唐辛子・・・少量

    作り方

    • ごぼうとにんじんは4~5cm長さに切って、太い棒状に切りそろえます。
    • 牛タンに塩をふり、強火にかけた網で両面を香ばしくあぶります。
    • フライパンにごま油をひいて熱し、にんじん、ごぼうをいれて歯ごたえが残るように強火で炒めます。火が通ったら酒、醤油をまわし入れ、最後に砂糖を加えて味を絡める。
    • 牛タンとキンピラを彩りよく器に盛りあわせ、上から七味唐辛子をふります。

    牛タンのグリル

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    シンプルですが牛タンの味わいより深くなります。

    材料(2人分)
    牛タン・・・150g
    ガルム(ナンプラー、醤油でもよいです)、酒(梅酒や杏酒などの甘みのあるもの)・・・各少量
    タイム(みじん切り)・・・1枝分
    ズッキーニ(輪切り)・・・1本分
    赤玉ねぎ(薄切り)・・・1/4個分
    ライム(薄切り)・・・少量
    サルサヴェルデ(上記参照)・・・大さじ2杯
    ワインヴィネガー・・・少量
    塩、粒こしょう・・・各少量

    作り方

    • 牛タンは、ガルムと酒でマリネしておきます。
    • 牛タンのズッキーニをグリルで焼き、仕上がりに軽く塩とタイムをふります。
    • 器に盛り合わせ、ワインヴィネガーを加えたサルサヴェルデをかけ、赤玉ねぎとライムをのせ、こしょうを挽きかけます。

    料理のポイント

    • マリネをすることにより、牛タンが固くなるのを防ぎます。
    • 牛タンを焼くときは、表面のみ焼き目をつけ、後は余熱で火をいれます。ズッキーニと牛タンが同じ固さに仕上がるのが理想です。

    まとめ

    今回は、焼肉と薄切りを使ったものですが、牛肉はサラダにむいていないとされてきましたが、(脂の融点が高いため)少しだけ工夫すると可能になってきます。
    是非ともためしてみてはいかがでしょうか。

    エムマートで見る内ももの小割と整形を抑えて商品化をしてみる一例

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    牛肉の部分肉から分割し整形したものを商品化する

    今回は、あまりお肉屋さんでも公開しない技術の一端と商品化に関する一例を記載していきます。

    部分肉から内ももを小割・整形する方法ということは、作業性などみると複雑かつ時間的にかかるもので、あまりされないようになりました。しかしながら肉を見極める基本の一つとして必要なこの作業には、ナイフの使い方や焼肉などのカットの仕方などの大切な要素があります。また、覚えるには何度も何度も繰り返して取り組む必要があり大変なものがありますが、ここをしっかりと覚えることにより肉の善し悪しが理解できるようになってきます。

    また、今回の商品化は、あくまでも一例で様々な用途がありますが商品を開発するうえで是非とも参考にしたいところです。

    内モモ部位の分割(小割)

    「うちももかぶり」と小割します。

    「うちももかぶり」と「うちもも」の境目がわかりやすくするため「うちももかぶり」の上面の脂肪を除去します。
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    「うちももかぶり」は肉が薄いので注意しながらはじめに「うちもも」との境目にナイフをいれ、「うちももかぶり」を上に引き上げるようにして、分割します。
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    「こもも」との境目にきたら、「こもも」との境目の薄いすじに沿って、分割します。
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    「うちもも」と「こもも」を分割します

    部位を裏返し、「うちもも」と「こもも」の境目の薄いすじに沿ってナイフを入れ分割します。この時、「こもも」は「うちもも」側に入り込んでいるので、形に注意して分割します。
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    内モモの商品化一例

    カブリからロールロースト。大衆部位は弱火で焼く。

    内モモの商品化で一番困るのが、カブリの処理です。すじ、脂肪をトリミングし、柵どりして「赤身切り落とし」などもできますが、1枚、2枚の少量のカブリが出たときは、脂肪面を外に巻いて、ボリュウムいっぱいの「ロールロースト」にして提供してみてはいかがでしょうか。これなら売価もリーズナブルな線に設定できて、ブロック調理をしたことがない消費者にも「一度やってみようかな」と思わせることができるのではないでしょうか。味の方も、弱火でゆっくり熱を加えてやれば、ジューシーでおいしく焼き上がります。

    ブロックのままでは大きすぎるというむきは、巻いてから厚さ1,5cm前後にカッティングすれば、値ごろ感のあるきれいなロールステーキとしても活躍します。
    高級ではない部位をローストする場合は、弱火で焼くほうが良いです。

    ロールロースト

    トップサイドから分割したカブリを使ってロースト用を作ります。
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    コモモをカットし、表面の余分な脂肪、すじをトリミングします。
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    肉厚の部分をそぐようにして開き、全体の厚みを平均にします。
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    スクエアに整形してから、脂肪側を外側にして巻きます。
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    タコ糸でタイイングします。
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    ロールロースト
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    内モモのロースト

    トリミングして5分割したうちももの柵どりをします。
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    ジェットホーンネットでタイイングすると、形のよいモモロースト用ができます。
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    内もものロースト
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    タタキ用柵

    5分割後の柵は2分するとミニステーキ用の柵になります。
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    このミニステーキ用柵をさらに2等分すれば、タタキ用の柵になります。
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    ビーフキューブ・カバブ

    5分割の5の柵を使ってカバブを作ります。厚さ2cmでカットをします。
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    さらに角切りにカッティングし、野菜と一緒に串刺しにします。
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    ビーフキューブ・カバブ
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    まとめ

    今回は、内モモの分割から小割と商品化に対しての一例でありましたが、肉質によっては、ほとんどがこま切れになってしまうことがある内モモです。

    形がいいものの肉質的には、硬い部位となりますので扱いにくいのが難点です。(カブリなどの端材がよくでる)その硬い部位をどのように新たな価値をつけていくのが大切な部分となります。もも系部位の中では比較的安い単価の部位になりますし、商品化の際には比較的形も整っていて見栄えが良いものになります。また、赤身が濃くなりますが、栄養価の高い部位でヘルシーな訴求もできますので、是非とも活用していきたいところです。

    硬い部位も柔らかくする方法など多くあります。熟成やマリネ、味噌漬け、カッティング方法を調整するなどといった工夫により硬いものは、肉の繊維を切ってしまうかほぐすかなどの方法を用いれば簡単にできます。ただし、細かく切れば切るほど酸化していき肉自体の傷みが早くなるので注意したいところです。うちもも部位は、水分量も多く含んでいますので傷みやすいです。

    あまり細かく切らずに商品として利用できやすいような今回の一例ですが、是非とも活用してもらえばと思います。発色のタイミングさえあえばどのような品種でもよりよい見栄えで商品化が可能です。一つの工夫でありますがやってみることが大切なのではないでしょうか。

    牛肉は、知れば知るほどバラエティーのとんだものが沢山できますので、新たな発想や既存のものに手を加えるだけで様々な形や味わいに変化しますので、ここが牛肉の醍醐味なのではないでしょうか。

    エムマートでみる ヒレのステーキのカッティング方法とは?

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    希少価値の高い最高級の部位のヒレにはステーキの醍醐味があります。

    ヒレは、ロースの内側にあり、ほとんど運動しない筋肉ということもあって特に肉質はきめが細かくて柔らかく、脂肪も少ない部位です。枝肉全体から2%程度しか産出されず、嗜好性も高いことから価格も一番高い部位です。変色が早い部位です。なお、ヒレという呼称はフランス語のフィレに由来しています。

    今回は、ヒレを使った部位からステーキがどのようにできるか、そのカット方法の一例を紹介していきます。また、ステーキ名やカット方法などは、海外で扱われているものになり、日本での扱いに少し違ったものになりますので、そういった面でみれば参考になるのではないかと思います。

    ヒレ部位のプライマルカットとトリミング

    表面の脂肪、スジをトリミングします。
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    まず頭のくびれで分割(1)、シッポも5cm幅でカットし(4)、残りを2分割します。
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    フィレミニヨン・ステーキ

    写真の1のアタマの部分からはフィレミニヨンをつくる。1,5~2cmの厚さにカッティング。
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    ここからは5~6枚とれます(ヒレのもともと大きさによります)
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    フィレミニヨン・ステーキ
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    シャトーブリアン

    形のよい2の部位はロースト要でも提供できるが、ここではステーキをとります。
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    2cmの厚さにカッティングします。
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    シャトーブリアン
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    トルネード・ステーキ

    3の部分はやや細いので、豚の背脂を巻きます。
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    1,5cm厚さにカッティングすると、風味のよい、色どりのきれいなステーキの品揃えができる。
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    トルネード・ステーキ
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    ステーキの焼き方

    ヒレは部位の中でも最も脂肪が少なく、やわらかい最高級部位です。そして誰しもが一番食べたいメニュー、ステーキに適した部位でもある。その調理法はシンプルであるが、ひとつ間違えばうまくないステーキになってしまいます。基本的なステーキの焼き方を紹介いたします。

    ステーキをおいしく焼くためには、グリル、つまり赤々と燃える火に直接金網を掛け、その上に肉を乗せて焼く方法が一番ですが、日本の家庭の調理器具は欧米並みとは違うので、フライパンを使った調理方法を紹介します。

    • 肉は焼く30分前に冷蔵庫から出して常温に戻しておきます。(肉芯温度を早めに上げるため)
    • フライパンはよく熱して、ヘッド(なければバターでも可。植物性のサラダ油は動物性の肉の脂肪と融点が違うので、食べたとき舌触りが悪くなります。)をひきます。
    • 最初は強火で、肉の表面にこげめをつけ、肉汁を逃さないようにします。
    • 表面にこげめがついたら中火にして、塩、コショウをして、約3分ほど焼きます(肉の厚さによります。ここでは2cmとしてます)。
    • ブランデーがあれば小さじ2分の1を振り入れ。フランペ(火をつけてアルコール分を燃やすこと)して香りをつけます。
    • 好みに応じてステーキソースをかけます。大根おろしと醤油の和風にしても、さっぱりとしておいしい。

    ヒレ部位の日本での整形・すじひき

    裏面側の骨肌、脂肪を除去します。
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    部位を裏返し、ヒレの頭部のばら肉「かいのみ(A)」部分を除去します。
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    表面の脂肪およびヒレ頭側の三角脂を除去します。
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    表面のすじおよびヒレのみみ上部のすじをみみがヒレから身割れしないよう注意しながら除去します。
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    ヒレのステーキカッティング方法

    ヒレは一般的に「ステーキ用」となりますが、肉質によって大きく3つに分かれます。

    • (A)テンダーロインバット(メダイヨン)
    • (B)テンダーロイン(フィレミニヨン)
    • (C)テンダーロインチップ(プチフィレ)となります。

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    テンダーロインバットの頭の部分とテンダーロインチップは「焼肉用」として、残りを「ステーキ用」に提供します。「ステーキ用」の他「ローストビーフ用」にも提供できます。
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    ステーキ用にカッティングする時、セロファンなどでヒレを包み、形を整えてステーキ用にすると形がよくなります。
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    セロファンで包んでステーキカッティング。
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    ローストビーフ用
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    まとめ

    今回は、ヒレを使った部位のステーキのカッティング方法となりましたが、希少価値が高いということと最高級部位ということから金額が高額になります。また、ヒレの焼き方や煮込み料理に使う事においての注意すべき点は、肉の断面は、ピロード状にきめが細かく見えますが、このように極めて細かい部位を調整する際には、煮すぎたり焼き過ぎたりしなしことです。

    過度に加熱をすると、表面が硬くしまり、本来持つ風味を損ないます。

    ステーキにするなら、ミディアムレア位までで、それ以上熱を加えることはお勧められません。また、ミディアム程度に熱が通った肉の方が消化に良いとされています。

    ヒレの名の由来は、フランス語でこの部位のことを「フィレ」と呼ぶことから「ヒレ」と呼ぶようになり、関西では「ヘレ」と呼びます。嗜好性の高い部位を堪能していくには必ず抑えておきたいことを記載してきましたが、特に焼き方においては是非とも参考にしておきたいものです。

    エムマートでみるリブロースからステーキや薄切りをつくる方法とは?

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    万能なリブロースをおいしく活用する方法を網羅します!

    胸最長筋(ロース芯)の最も肉厚の部分であるリブロースは、通常、ロース芯と言われるのはこの部位のことです。。

    肥育した牛のロースの断面は、見事な霜降り状態の脂肪交雑となります。若齢のものでも、きめの細かい優れた肉質を持っています。「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「ローストビーフ」「ステーキ」などの代表的な牛肉料理に最適な部位です。

    オーストラリア産のリブロースは、外側の「かぶり」と呼ばれる部分を除去し、ほとんどロース芯の部分にしたものを「キューブロール」と呼んでいます。アメリカでは、ほぼ同様のカットしたものを「リブアイロール」と呼び、ヒレ、サーロインと比肩する価値を持つ最高部位とされています。

    今回は、このリブロースを使って、どのように商品が作れていくのかを「薄切り」や「すき焼き用」などのスライスものと代表的なステーキのカット方法を記載していきます。また、あくまでも一例にすぎませんので、まだまだ多くの用途がひそんでいる部位ではありますが、一般的に知られている方法を記載していきます。

    リブロースの部位の特徴とは?

    リブロースは、肩ロースから続くロースの部分で、肋骨(リブ)部の背中にあたり、肉の厚みもあり、肉のきめも細くやわらかいです。また、脂肪交雑も入りやすいので風味がある部位です。

    リブロースの整形・すじひき方法

    背側は棘突起先端の軟骨、棘突起間の脂肪、汚れを除去します。

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    肋間筋上面の軟骨、脂肪、すじを除去します。

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    肋骨除去後の骨肌を除去します。

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    脂肪を5ミリ程度に整形します。

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    「かぶり」の下に入り込んでいる太いすじ上面および下面にナイフを入れ、手で引っ張るようにして除去します。この際、「かぶり」を必要以上に開かないように注意します。

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    ばら先を用途にあわせてつめます。(しゃぶしゃぶ、焼肉用はロース芯より2センチ程度、すき焼き用は4センチ程度)

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    リブロースを使って薄切り(スライス)する方法

    スライサーの刃側にロース芯がくるようにタンクの中に入れ、厚さ2ミリ程度にスライスし、盛り付けます。

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    スライス肉の折り方はロース芯側を少し折り込むようにして盛り付けます。これは、カブリ側を折り込むと、身割れがしやすく、クズ肉が多くなるためです。

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    左側がカブリ部分で折り曲げたもの。右側が芯の部分で折り曲げたもの。

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    リブロースのステーキ用の整形と筋引き

    スライス用途の整形・すじひきと同様で、かぶりを除去します。ばら先を2センチ程度につめ、ロース芯上面のすじをひきます。

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    6~7肋骨側は切断面が大きいので、スライスできればスライスをします。スライスしない場合は、6~7肋骨側からステーキにカッティングしていきます。切断面が大きいので、1枚で250g程度にカッティングします。(肉質や品種にもよります)

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    「かぶり」は2つに小割されるが肉の厚いほうは、厚さ2ミリ程度に切り身にして「刺身用」(現在は生食は許可がないとできません)、やや厚めにスライスして「焼肉用・切り落とし」、薄い方は薄めにスライスして「切り落とし・シチュー用」にできますが、ほとんどこの「かぶり」は、硬い部位となりますので「こま切れ」に使用されます。

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    「かぶり」の商品(一例)

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    リブロースの代表的なステーキカットの方法

    キューブロール

    表面の脂肪、スジ、血合いを適度にトリミングします。

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    筋引きの一例ですが、スジが硬いものはグリムキにします。

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    ポンドステーキ

    トリミングのすんだキューブロールはリブ側からカッティングします。

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    厚さ2~3センチにカッティングし、ボリュウム感のある2~3人前のステーキになります。

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    ポンドステーキ

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    デルモニコ・ステーキ

    リブエンド側から厚さ2cmにカッティングします。

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    1枚200g前後を目安に切ります。

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    デルモニコ・ステーキ

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    レモン(和風)ステーキ

    サーロイン側から厚さ5~8ミリにカッティングします。スライサーで切ってもよいです。

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    大葉、スライスしレモンを交互にはさんで盛り付けます。

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    レモン(和風ステーキ)

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    (米)リブアイロールと(豪)キューブロールの違いとは?

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    まとめ

    ステーキの「おいしさ」は「厚さ」にあり!
    キューブロールは肉のきめが細かく、霜降りが入っていてやわらかく、風味のよい最上級の部位です。またロース芯も大きく、牛肉のうまみを最もダイナミックに味わうことのできる部位なので是非とも味わいたい。

    おいしいステーキの商品づくりのための大切な要素は「厚み」であり、ステーキの「おいしさ」は基本的に「厚さ」にあります。ある程度の厚みがあってはじめて、肉汁たっぷりのステーキが焼けます。だから、商品づくりの際も最低で1,5cm、できれば2cm厚さのステーキがよいのではないかと思います。

    ここで取り上げた「ポンドステーキ」は、家族3~4人で楽しむステーキで、焼いてから切り分けて食べてもらうもの。これなら厚みたっぷりのステーキが切れます。しかも1人分の価格もそう高くならない。ステーキは1人1枚ずつのものと決めてしまわず、これからは何人かで切り分けて食べるステーキの醍醐味だと思います。

    是非とも参考にしておきたいところです。

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