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私は、過去において成功した会社、商店で、その成功の大きな秘訣が仕入先を大事にしたことにあるという例をたくさん知っています。なるほどあの店は成功するはずだ、仕入先を大事にしているから、ということをしばしば感じたことがあります。
引用元: 著:松下幸之助 出版:PHP研究所
古くある言葉には「利は元にあり」とあります。
利益を生むには仕入れが非常に重要になってくるのは必要不可欠なことではないでしょうか。
今、牛肉の高騰が進むにつれ、大手では輸入牛にシフトしていく傾向にあります。今後も価格の不安定さは続くのではないでしょうか。
私が扱っているお客様の傾向としても、「和牛」を使っていたところは「交雑牛」に仕入を見直した。「交雑牛」を使っているところはホルスタインに変えることにした。ということはよく聞くようになりました。
また、牛をよく知っているところは、和牛でも和牛経産を使うように交雑でもホルスタインでも言えます。
仕入れの見直しが急務で難しくなった状況の中で、お客様が求められるもの、お客様が感動されるようなものを提供しなければならないというきびしい状況の中で、どのような手立てがあるのか。
今回は、業務用の牛肉の仕入れをいかにして打開できるのかをご紹介していきます。
ネット社会において仕入れ先が選べられるようになった今、Mマートを活用すべし!!
食肉の卸をしていると、売上をのばしている会社については耳にすることはよくあります。要因としてはインターネットでの販売を携わってから実績が伸びたなんてのも聞くようになりました。
しかし、販売だけでなく仕入れにおいてもインターネットを活用するようになりました。これまでの既存の仕入れ先だけではなく、格安でいろんなものを取り扱っていきたいとの思いにインターネットがうまく活用できるようになり、卸、2次問屋も多く参入しています。
その中でも特に取り扱い商品点数が多い、Mマート(業務用食材卸市場)です。
2000年に設立されたMマートは、BtoBと業者の橋渡しの役割を果たし、仕入れに参入されている方は、全国で約9000社(2017年6月現在)にものぼり、畜産、水産、農産だけでなく様々なものを取り扱っています。
畜産だけでも1000以上の商品がありますが、膨大な商品があるため、仕入れの幅だけでも非常に豊になります。和牛、交雑牛、ホルスタイン、輸入牛や加工品など手に入らないものはないくらいの数になります。
しかし、ここだけみても格安とはつながりません。仕入れを見直すといっても一番は価格の面が非常に重要となってきます。ではどのようにすれば格安で仕入れをおこなうのかご紹介していきます。
格安商品コーナーを活用すべし!!
始めて取引する業者やお試しで使ってみたいという方には非常にありがたいコーナーになりますが、必ず1商品に対して10%以上の価格が安く提供されているコーナーになります。
豊富な種類の選択に悩んでいるときには、活用すべきコーナーになります。
差別化商品コーナーを活用すべし!!
和食、洋食、中華などのジャンル別に商品が並んでおり、扱う料理から商品の選択をしていきます。
数多くの商品において価格を比較するということは、忙しい毎日において非常に大変な作業となります。
例えば、同じ品種や格付けであっても安いものを見つけたいという方には、同じ商品でもどのように違うのか比較検討する上でも非常に便利なコーナーになります。
また、数多い商品からしぼりこめるという利点もあります。
同じ部分肉でも扱いやすいものを選べ!!
部分肉の価格相場の基準というのは、牛肉の市況情報でわかります。
Mマート市場でも大体の目安があります。ただ、同じような価格であればどのようにしたら価格が安くすむようになるのか?ということには必ず歩留りがつきまといます。
例えば写真にあるように同じうちももでも、整形される前のものと、整形済みのものがあります。
ローストビーフを作るためにうちももを取り扱うためには、先ず、うちももの無駄なかぶりを除去し、すじを引かなければなりません。
これらを除去し、ローストビーフを作りあげる本体の部分が実際の商品になるわけですが、作業の時間や雑肉、すじにも新たな商品を作らなければなりません。
商品価値の割合をあげたいという方、作業性の短縮をしたいという方には、必ず整形済みを選ぶと無駄がはぶかれ格安感がでますのでよいのではないでしょうか。
また、ステーキをつくるにはサーロインがポイントになってきますが、すじを引いてあるものも選ぶとよいのではないでしょうか。
まとめ
業務用の牛肉を格安で選ぶには、インターネットで販売されているMマートを活用すると良いのですが必ず格安につながるわけではありません。
多くの商品の選択には必ず、個々の商品の違いがあり、いかに割安で手に入れるかは「格安コーナー」「差別化コーナー」の活用や整形がしてあるものを選ぶとよいでしょう。
お客様の信頼や喜びを得る事も大切ですが、ビジネスとしては利益を得なければなりません。
利益を得るには仕入れの方法を見つめる必要があるのではないでしょうか。